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中庸左派さん のコメント

 ウクライナ軍のアウディーイウカからの撤退により、ウクライナの敗北の流れは一層強まった。

 一方、タッカー・カールソン氏によるプーチン大統領へのインタビューは全世界の注目を浴び、西側主流権威筋メディアは黙殺しているが、インターネットを通じて、アメリカ帝国内でも多くの人が視聴しただろう。

 対する戦争屋、軍産複合体、DSの狼狽が推察される。

 そんな状況下で、タイミング良く?ナワリヌイ氏が亡くなった。

 ナワリヌイ氏の死は一般論として追悼するべきものではある。しかし、彼の人生は意図してかどうかはわからないが、国際政治の思惑或いは各国の諜報機関を吸い寄せる要素を多分に含んでいたのではないか?ロシア反体制派といえば、アメリカ帝国らにとって好都合な存在である。

 そのような観点から、ナワリヌイ氏の死を政治利用するにあたり、ロシアとアメリカ帝国のどちらにメリットがあるか?単純に考えてみたい。

①プーチン大統領は、圧倒的に国民の支持を得ている。
②特別軍事作戦はロシア有利に推移している。
③アメリカ帝国のウクライナ支援は、下院共和党の反対により暗礁に乗り上げている。
④タッカー・カールソンのプーチンインタビューにより、アメリカ帝国らの悪辣さが、改めて世界的に暴露された。

 このような事実現実を踏まえると、①②から、このタイミングでナワリヌイ氏に手を下すメリットはロシアにはないと考えるのが妥当だろう。

 一方、アメリカ帝国とかイギリスあたりは、③④から形勢逆転をはからないといけない状況だ。ナワリヌイ氏の死は彼らには「好都合」だろう。プーチン氏非難の良い材料として政治利用できる。

 実際、ナワリヌイ氏の死を奇貨として、バイデンはウクライナ支援をアメリカ帝国議会に呼びかけた。

https://www.telegraph.co.uk/us/news/2024/02/16/mike-pence-republicans-ukraine-aid-alexei-navalny/

「米国大統領は、ロシアの反体制派アレクセイ・ナワリヌイ氏の死を受けてホワイトハウスの演壇から演説し、ウラジーミル・プーチン氏に対する「力強い代弁者」と称賛した。

同氏は、ウクライナ向け610億ドル(480億ポンド)を含む大規模な軍事支援策が議会で滞ったままの状態で下院が2週間の休会に入ったことを怒りを込めて批判した。」

 また、ナワリヌイ氏は2020年にも毒殺未遂にあっているが、Moon of Alabama2月17日付によると、不自然な点もあるようだ。

https://en.wikipedia.org/wiki/Poisoning_of_Alexei_Navalny

 同氏は2020年8月20日にトムスクというところから乗った機内で苦しみだし、オムスクというところで緊急着陸して、病院に搬送された。そして、その2日後、ドイツ・ベルリンの病院に転院したという。ところが、奇妙なことに化学兵器禁止機関(OPCW)に対して、ナワリヌイ氏の体調が悪化したその日、即ち8月20日の段階で、既にドイツ政府なら技術協力の要請を行ったという。8月20日時点では、ナワリヌイ氏はロシア国内オムスクの病院にいたはずなのに。

「1.41ドイツの要請により、2020 年 8 月 20 日、事務局はロシア国民毒殺容疑に関連して技術支援訪問 (TAV) を実施するチームを派遣した。 TAV は生物医学サンプルの収集に限定されていました。サンプルは OPCW 指定の 2 つの研究所に発送されました。」

 また、今回不幸にして亡くなったナワリヌイ氏ではあるが、妻ユリア・ナヴァルナヤさんは、「ミュンヘン安全保障会議で壇上に上がることができたのは、夫が自分の代わりに何をしてくれるかを考えたからだと語った。」

 ミュンヘン安全保障会議?絶妙なタイミングではないか?
 https://www.telegraph.co.uk/world-news/2024/02/16/alexei-navalny-wife-emotional-speech-munich-vladimir-putin/

「ナワリヌイ氏の妻がミュンヘンで泣き崩れた?

いや、彼女は笑顔でスピーチを行い、拍手のシャワーを浴びた。

彼女が新しい野党党首なのだろうか? 話は自ずと見えてくる。」

https://twitter.com/MyLordBebo/status/1758534092398698718

 真相は私はわからない。しかし、ナワリヌイ氏の死を政治利用することに関して、直接的な動機があるのはアメリカ帝国とかイギリスら西側だ。これは事実現実から容易に推定できる。

 ノルドストリームを爆破できるくらいだから、収監されたヒトに手を下すことは、そんなに難しくはないのだろうな。コワイ、コワイ。
No.3
3ヶ月前
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ウクライナ情勢は今極めて不安定な状況に 入っている。  最大の理由は、前線でウクライナ軍が押されていることである。  米国を中心とする NATO の軍事支援をうけ、ウクライナはミサイル、ドローン等ハイテク武器で優位に立ち、昨年の春から夏にかけ反転攻勢をかけた。しかし、ロシアは戦時経済体制を確立し、ハイテク分野で米国提供の武器に追い付き、昨年秋には砲弾数、無人機等のハイテクでウクライナ軍を凌駕した。こうした状況を踏まえ、 ザルジニー 軍総司令官は戦況を膠着とし、反転攻勢を無理とした。しかしあくまで露軍の解放を求める ゼレンスキー と対立、結局ゼレンスキーはザルジニーを解任させた。  そして、ロシア、ウクライナ双方が重視した激戦地アブデーフカからウクライナ軍が撤退を決定した。  こうした中でのウクライナ世論調査 ウクライナ世論調査、 ゼレンスキー氏「信頼」64%に低下…解任のザルジニー前総司令官は94%  ウクライナの調
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。