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中庸左派さん のコメント

それにしても、日本の「専門家」は、ウクライナ劣勢を受け入れることが出来ず、血迷った戯れ言を言うようになった。

毎日の酷い記事。あきれ果てる。例によって、日本のお寒い言論空間で、御用発言を繰り返す輩だ。

「小泉悠さん 終わらない戦争の行方は/下 大国のはざまの日本 道義のため武器送るべきだ 」

https://mainichi.jp/articles/20240510/dde/007/030/030000c

武器を送るべき?!

耳を疑う、道義に反するご託宣ではないか?以下、小泉の発言である。

-----------引用ここから-------------

今回はロシアが理由なき侵略を続けている。この侵略を失敗させ、ウクライナの主権が侵されない形で戦争を終わらせるために、日本ができることはまだあると思う。カネで道義が買えるならば買ったらいい。日本からウクライナに直接の軍事支援をすべきかについては、私は明確にすべきだと思う。戦場で今まさに切実に必要とされる物資を送ってあげるべきだ。具体的にはウクライナ側は砲弾が圧倒的に足りない。純軍事的に言えば、ぜひ送ってあげたらいいと思っている。ロシア軍に制空権を握られかかっているので、パトリオット防空システムも送ってあげたい。

所構わず武器を送るのは良くないと思うが、いわれなき侵略を受けている国へ送るのは後ろ暗くないと思う。私たちはどういう世界に生きたいのか。軍事大国が隣国を侵略したら「仕方ないよね」で済まされる世界には生きたくないし、それは日本の安全保障には甚だ不都合だ。だから、ウクライナには武器を送るべきだと思っている。

ロシアも決して無敵ではない。侵略が成功してほしくないならば、ロシアの弱みは何なのか、ロシアの軍需産業をさらに締め上げるには何をすべきなのか、考えて行動しなければいけない。ベトナム戦争のように、大国が戦略目的を達成できずに小国から撤退する例は非常に多い。ウクライナが必ず勝てるとは言わないが、負けないようにする方法は考えられる。戦争は自然災害のようなものではない。私たちがその先行きに影響を及ぼせるという視点を強く訴えたい。【聞き手・真野森作】

-----------引用ここまで-------------

小泉は、ウクライナを「いわれなき侵略を受けている国」と評して、日本の武器支援を正当化している。

しかし、小泉は、この見解の前に、このように語っている。

「ロシアは、ウクライナこそが民間人をたくさん殺したと主張してきた。2014年からのウクライナ東部でのドンバス紛争で民間人死者が多数出ているのも、ウクライナの無差別攻撃が悪いと主張する。確かにウクライナの無差別攻撃はあるが、ロシア側の無差別攻撃もまたある。そういった比較考量なしに、単に西側とは違った見方もあると主張するだけでは、公平な議論にならないと思う」

“確かにウクライナの無差別攻撃はある“と、小泉自身が認めている。つまりは確かに、ウクライナは内戦だったのだ。そうであるなら、ロシアの特別軍事作戦を一方的に「侵略」と決めつけるのは、非論理的であり、「比較考量」も出来ていない。

以下は、以前、私が書き込んだものだが、恐縮だか、再掲させていただく。

ジャック・ボー氏(スイス陸軍の元大佐、戦略アナリスト、諜報およびテロの専門家https://fr.wikipedia.org/wiki/Jacques_Baud)は、OSCE(OSCEウクライナ特別監視団は、欧州安全保障協力機構の国際民間監視団)の日報を踏まえて、次のように語った。

---------引用ここから---------

ジョー・バイデン大統領はロシアが数日以内にウクライナを攻撃すると発表した。彼はどうやって知っているのでしょうか?謎…しかしOSCE監視員の日報が示すように、16日以降、ドンバス住民への砲撃が劇的に増加した。当然のことながら、メディアも欧州連合もNATOも西側政府も反応せず、介入もしない。後にこれはロシアの偽情報だと言われることになる。実際、欧州連合と一部の国は、ドンバス住民の虐殺がロシアの介入を引き起こすことを知りながら、意図的に無視しているようだ。

---------引用ここまで---------

https://cf2r.org/documentation/la-situation-militaire-en-ukraine/

小泉氏は、ロシアのナラティブとか、プロパガンダとして、ウクライナ内戦をほぼ無視した論理展開をしている。それは、学問的評価に絶えない単なる個人的主観であろう。

その個人的主観に依拠して、日本に武器支援まで教唆するようでは、居酒屋談義をしているとしか、私には思えない。そんな居酒屋談義を、堂々と、一応クオリティーペーパーらしき新聞社が掲載するところに、日本の言論空間の低劣さが表れている。

しかも、武器支援までしろ、とはウクライナ人にもっと命を掛けて戦え!戦争を続けろ!と言っているに等しい。

しかし、ウクライナ人の本音は、次のようなカンジだろう。

-----------引用ここから-------------

「ウラジミール・ゼレンスキー大統領への支持率は17%に落ち込み、さらに低下し続けている。国民の7割以上がウクライナの報道機関を信用しておらず、約9割が国を離れたいと考えている。また、思想統制を受け続けている軍人の間でも、ゼレンスキーの支持率は2割を下回っている」とこの声明で明らかにされた。

-----------引用ここまで-------------

http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-2511.html?sp

小泉の言説が道義に反する所以だ。

小泉はやたらとナラティブなどといっているが、アメリカ帝国ら西側のナラティブも比較考量したらよい。その際、次の論考は適当だろう。

https://www.theamericanconservative.com/the-global-struggle-for-democracy-is-nothing-of-the-sort/

http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-2496.html?sp

https://ronpaulinstitute.org/the-brink-of-dissolution-neurosis-in-the-west-as-the-levee-breaks/
No.8
6ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。