1:田中規制委員長の仰天発言―何を話したか
東京電力福島第1原発の放射能汚染水が海に流出している問題で、原子力規制委員会の田中俊一委員長は11日の定例会見で、安倍晋三首相が国際オリンピック委員会(IOC)総会で「状況はコントロールされている」などと発言したことに関連し、「心配しなければいけないような状況でないことは、私もそう思っている」と述べた。
田中委員長は根拠として、第1原発の港湾外では海水に含まれる放射性物質濃度が低いと強調した。ただ、港湾外にも放射性物質は出ており、濃度が低いのは海水で薄められたためとみられる。
また田中委員長は、規制委のこれまでの対応について「非常に良くやっていると思う」と自賛する一方、「メディアもあまりピリピリしないで、よく見ていてほしい」と述べ、報道が不安をあおっていると主張した(11日時事)
2:田中発言、なんだこれ
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個人的には田中規制委員長は予想通りでした。
彼からは本気で収束させるという気構えを全く感じる事ができません。
そして470億円も、ではなく、470億円しか、という印象です。
おそらく2桁は足りないと思います。
田中委員長の発言を、民主党時代から、列記並べてみると、歴然とする。日和見主義、ここにあり。典型的な悪いほうの日本人である。社会的害悪の御用学者に過ぎない。
現実的に、しっかりした根本的対策が取っていれば、今、湾内に汚染水が漏れるとか、地下水に高濃度の汚染性が検出されることはありません。事故の初期段階で、施設の四方と底を完全に覆ってしまう方式を取っていれば、たとえ、5,000億円かかろうとも、汚染水の流出など完全に阻止できたのです。根本的解決方法を選択しなかったことが、田中氏の責任であるとは言わないが、少なくとも科学者であれば、科学者の良心があってしかるべきです。汚染流水の実態は科学者なら、細かい分析をするまでもなく、問題があることが分かるはずであり、今話題になっている500億円程度の凍土遮蔽の汚染水対策で充分というのだは、委員長失格といえるのではないか。国民の生活と暮らしを守るとはとてもいえない。
一連の流れを見ると、すべて“風評被害”をなくすことが霞ヶ関や永田町における最重要課題になっていると思います。
私の身近な人があっけなく言っていました。「どうせ100年かかるんでしょ?」って。
これが日本人の安全保障感覚の一端なのではと思ってしまいます。ですから、上ももう開き直って粛々とということになるのではと思います。官邸を包囲したあの熱気はどこに消えたのでしょうか。あの時は野田総理だからそうなっただけなのでしょうか。安倍総理に皆、希望を託しているのでしょうか。
孫崎さんは元外交官。交渉や条約に携わった経験も豊富。だから言葉や文章には平易な中にも冷静で厳密さが在ります。今日のマガジンにも原子力規制委員会の田中俊一委員長の発言と態度をして、『安倍首相発言に追随しかできないのか?』と言われている。一国の最高と言って良い専門委員会の委員長と言う名誉職に就いていながら、強い者の味方をして真実に背を向ける態度です。「政官財癒着」でオリンピックを招致する裏側の策動が透けてみえます。せめて”是は是、非は非”の公正な発言がみられれば、私も東京オリンピックに賛成出来るのに…。ヒトラーがゲルマン国家の国威高揚と国民への目くらましにオリンピックを悪用したのと、安倍「政官財癒着」体制は本当に似て来ました。