PL紳士さん のコメント
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安倍政権は今、北朝鮮の拉致問題にひたすら突き進んでいる。
拉致問題は人道問題である。国民の支持をうけやすい。それはその通りである。
しかし、物事には常に他の問題との比較がある。
北朝鮮情勢を考えてみよう。
北朝鮮は金正恩体制になって極めて不安定に推移している。金正日の死去後、金正恩体制への移行期に支えてくれた人物のほとんどをを殺害ないし失脚させてきている。
政権が不安定な中、北朝鮮は極端な冒険主義的安全保障政策を実施する可能性がある。
その代表はミサイル開発と核兵器開発である
米国は③の情勢を懸念し、米中韓で圧力をかけてきた。特に過去は中国は北朝鮮に遠慮する姿勢を示していたが、周近平体制で、北朝鮮の横暴を許さない姿勢を強めてきた。
北朝鮮がミサイル開発と核兵器開発を行って最も困る国は日本である。従って日本が④に協力することは極めて自然な選択である。
北朝鮮による拉致問題でも、少し情勢に変化の兆しが見えてきたのは、このところ中国が、北朝鮮と仲違いし却って韓国に接近し始めたため、困った北朝鮮が日本に泣きついてき出しただけで、安倍政権の外交努力の成果でもなんでもない。まだ先行きどうなるか、まったく分からないが、仮に何人かの拉致被害者の帰国が許されたにしても、安倍政権による外交努力の成果でも何でもない。こんなことで騙されてはならない。
それよりも、制裁解除でアメリカの不興を買っていることの方が、より問題ではないか。
もともと、北朝鮮による拉致の被害者は日本だけではない。国連の調査委員会の発表によれば、北朝鮮による拉致は、アメリカ、タイ、ルーマニア、オランダ、フランス、イタリア、中国、韓国など、世界14カ国に及んでおり、その被害者は世界で20万人に上っているとのこと。
勿論、拉致被害者の家族には大変お気の毒ではあるが、わが国にとって、この問題の優先順位は必ずしも第一位ではない
であろう。
このところ安倍政権は、集団的自衛権の行使容認の閣議決定で、アメリカの歓心を買おうとしているようだが、拉致問題以外にも、例の靖国参拝門問題を始め、アメリカの神経を逆なでするようなことばかりしている。
一応、問題は別としても、川内原発の再稼動に向けた動きといい、国民の大多数の思いとは逆のことばかりしており、日本の国益は害されるばかりである。
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