tako2008さん のコメント
このコメントは以下の記事についています
『日米開戦の正体』で、私は次のように書きました。引用します。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++、
夏目漱石は『それから』で日本を牛と競争する蛙に例えて「もう腹が裂けるよ」と書いています
小説家は人間の真実を追求していますが、彼らが社会現象に目を向けた時、社会学者より、端的に真実を指摘することがあります。
夏目漱石がそうです。
夏目漱石は『それから』(1909年著)で、日露戦争後の日本を実に見事に描写しています。
*********************************
「大袈裟に云うと、日本対西洋の関係が駄目だから働かないのだ。第一、日本程借金を拵らえて、貧乏震いをしている国はありゃしない。この借金が君、何時になったら返せると思うか。そりゃ外債位は返せるだろう。けれども、そればかりが借金じゃありゃしない。日本は西洋から借金でもしなけ
不謹慎かもしれませんが、面白い展開になってきた。
これは、米国が自ら動いてしまった時点で、米国の負け。
なぜなら、これまで米国が南シナ海問題へ口出ししていたのは、周辺国
を守るためではなく、米国の利権(海洋覇権)を守るためであるという
本音を世界に向けてを暴露してしまったからです。
米国が介入しなければ、「中国が周辺国をいじめている」という印象を
情報戦にして世界に向けてアピールすることができた。この構図を利用
していけば、中国とアジア諸国の離間工作を続けられたのです。
しかし、対立の構図を「中国と米国」にしてしまった時点で、もはや
中国とアジア諸国との離間は成り立たない。
この先、ASEAN諸国の共同声明は、「関係国は自制するように」
から「米中とも自制するように」に変わるでしょう。
米国は、短絡的に動いてしまった。
ではなぜ、此処へ来て米国は行動に出たのか。
その理由は次の3つの内のいずれか。
①大統領選に向けた国内向けのアピール
②米国の存在感低下を危惧した世界へのアピール
③米国の南シナ海における海洋権益を守るための牽制
①大統領選に向けた国内向けのアピール:
最も可能性が高いと思う。
時期大統領選への布石か、共和党からの弱腰批判をかわすため、
あるいは、TPPを通すために、中国脅威論を利用した可能性。
外敵の存在とは、為政者にとって大変都合の良いもの。
②存在感低下を危惧した世界へのアピール:
これも可能性がある。AIIBショックに、米国は焦っている。
アジア諸国は中国に取り込まれ、欧州諸国にはウクライナ問題で
愛想をつかされた。中東でも影響力が低下してきている。
しかし、脅威論を煽って、アジア諸国を離反させようとしている
のかもしれないが、上記で述べたとおり逆効果である。
ASEAN諸国の指導者は、(暗黙の了解として)中国だけでなく、
ベトナムも岩礁の埋め立てをしていることくらい知っている。
米国の行動は、完全なダブルスタンダードであり、正統性がない。
③南シナ海の海洋権益を守るための牽制:
無理がある。牽制するとしても、米国は何もできない。
実施に軍事行動を取れるかといっても、できない。
もし偶発的に紛争になってしまい、米軍の優位性から中国が追い詰め
られたと仮定しても、中国側が「次の一撃は、通常弾頭にあらず」を
宣言した時点で、米国はそれ以上何も動けない。
我が国は、馬鹿げた米中の覇権争いに巻き込まれるべきでありません。
Post