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PL紳士さん のコメント

まさにこの「詐欺師」による政権の支持率が、衰えたりといえどもまだ35~40%内外を維持していることを、どう理解したらよいのか?
 ここで、彼の祖父が55年前に行ったことと、現在彼が行おうとしていることを比較してみる。
 彼の祖父が行った第1次の安保改訂は、日米の地位を多少なりと対等に近づけようとするもので、今思えばそれなりに間違った選択ではなかった。にも拘わらず、当時あれ程激しい全国的な反対運動が巻き起こり、直後に彼はその意に反して首相の座を下りざるをえなかった。
 あの時、国会の周りを取り囲んだ幾万人もの群衆が異口同音に叫んでいた言葉は、「安保反対。岸を倒せ」というもので、この言葉は当時、日本中、子供でも知っていた。彼を「さん」付けで呼ぶ人はまず居なかった。

 では、何故彼はあそこまで大勢の人々に嫌われたか?
一つには、彼が戦犯であったことだ。でももう一つの理由は、彼がいわゆる「悪人顔」をしており、態度もやや横柄であったことだ。
 それに引き換え、彼の孫が現在行おうとしている政策は、彼の祖父のそれに比すベくもなく、まったく正統性がなく、態度もヒットラー並の独裁者そのものである。
 なのに、彼を呼び捨てで呼ぶ人は少なく、大抵は「安倍さん」である。「安倍を倒せ」と叫ぶ人もそんなには多くない。
この違いはどこから来るのか?
 「人は9割見かけで決まる」というベストセラー本があったが、カギは彼の「顔つき」にあるのではないか?
祖父と違って、彼はいわゆる「善人顔」をしている。一見、それ程悪人のようには見えないのである。
 そして悲しいかな、国民の多くはこの顔つきや風貌に簡単に騙されてしまうのだ。もしこれが、彼の祖父のような「悪人顔」であったり、ヤクザ風の強面顔をしていれば、もっと早くに国民はその政策の危険性に気付き、国民的な大反対運動が起きていてもおかしくなかった筈だ。
詐欺師が、いかにも善良で親切そうな顔で近寄ってくるため、つい騙されてしまうのと同じである。
国民は、外見に惑わされず、真実を見抜く冷徹な目を持たなければいけない。
No.4
112ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。