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なしさん のコメント

わたしは息子が小さかった頃、彼に囲碁を教えた。
なにしろ碁を打てる日本人は少ないし、覚えておいて
けっして損はない。
あわよくば大竹英雄や林海峰のようになれるかもしれないと。
まあ、多少の親バカはあったのですね。

息子にはそんなにはスパルタではありませんでしたが碁の勉強は
相当に押し付けました。

ある日息子がわたしに言いました。
碁をやめたいと。
そのぶん友達とサッカーがしたいと。

わたしは言いました。
おれに勝ったら好きなようにさせてやる。
それまでは勝手はゆるさんと。

息子は猛烈にがんばるようになりました。
急速につよくなり、ある日わたしと盤に向かい
わたしを負かしました。互先で。
それは容易なことではないはずなのに。
そして息子のつぎのことばがわたしを打ちのめしました。

「もう碁はやめるからね」
「約束したよね」

息子はそれからまったく碁を打ちません。
数十年。

いつか「親父、一局打とう」といってもらえるのかな。
No.6
112ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。