• このエントリーをはてなブックマークに追加

なしさん のコメント

わたしは息子が小さかった頃、彼に囲碁を教えた。
なにしろ碁を打てる日本人は少ないし、覚えておいて
けっして損はない。
あわよくば大竹英雄や林海峰のようになれるかもしれないと。
まあ、多少の親バカはあったのですね。

息子にはそんなにはスパルタではありませんでしたが碁の勉強は
相当に押し付けました。

ある日息子がわたしに言いました。
碁をやめたいと。
そのぶん友達とサッカーがしたいと。

わたしは言いました。
おれに勝ったら好きなようにさせてやる。
それまでは勝手はゆるさんと。

息子は猛烈にがんばるようになりました。
急速につよくなり、ある日わたしと盤に向かい
わたしを負かしました。互先で。
それは容易なことではないはずなのに。
そして息子のつぎのことばがわたしを打ちのめしました。

「もう碁はやめるからね」
「約束したよね」

息子はそれからまったく碁を打ちません。
数十年。

いつか「親父、一局打とう」といってもらえるのかな。
No.6
111ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
左右社掲載随筆、 http://sayusha.com/webcontents/c12/p=201609081200 アメリカの大学は8月の末に始まる。そろそろ学期モードに切り替えないといけない、と思ったその日は、南カリフォルニアではめずらしいヒートウエーブの真っ最中だった。我が家に住む三毛猫は、日陰でびよーんとのびていた。来年出版予定である本の原稿の修正を、その次の日から3日間、計26時間で仕上げた。こまかくて骨の折れる作業で、えらく体力を消耗した気がした。それから、シラバス作成を始めた。表の並木道では百日紅が、裏庭ではブーゲンヴィリアが、白く、或いは紅く、鮮やかに咲き誇っていた。  「仕事の時期」がやってきた。今年はどう乗り切ろうか。根付く、ということについて考えている。百日紅にしてもブーゲンヴィリアにしても、木は地に深く水と養分を求めて根を地におろしていく。地上では葉の先や花が光を求め
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。