最強戦ファイナルを戦った選手は対局中に何を考え、どう決断していたか? 気になる局面をピックアップし、直接選手に聞いてみた!

新鋭プロ代表決定戦では大きなリードで逃げ切りをはかる鈴木達也プロを南場の親で捕らえて代表の座を射止めた小林剛プロ。その雀風は「よく仕掛け、よくアガり、よくオリる」というもの。ファイナルB卓でもその存在感をいかんなく発揮していた。ただ、今回はなかなか高い手を決められず、東場でのリードはごく小さいものだった。

東2局。北家の小林の手がこうなった。
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チートイツや三暗刻のトイツ手や、タンピンなどのメンツ手も狙えそうで打牌選択に迷う形だ。解説の藤崎プロは「チートイツは鳴けないからねぇ」と指摘していたが、小林もpai_s_sha.jpg切りでタンヤオへ向かう。やはり仕掛けることを重視した選択だったのだろうか?

小林「現状はどれを切っても苦しい形だが、pai_s_sha.jpg切りのあとpai_s_3p.jpgpai_s_4p.jpgpai_s_5p.jpgpai_s_6p.jpgのどれかを鳴けたら劇的にアガりやすくなるため。pai_s_4m.jpgpai_s_6m.jpgpai_s_7m.jpgpai_s_8m.jpgをツモってチートイツのイーシャンテンに復帰してもよし

このあたりの柔軟な発想が小林らしいところ。仕掛けるためにチートイツを捨ててタンヤオへ向かうが、手が進んでチートイツになってもいいと考える。結果的にはテンパイを逃すが、手牌の価値が高まるならよいというわけだ。