あなたは人間関係で「そんな人だと思わなかった!」というような感情を持ったことはありますか?

それはどのような状況だったでしょうか?

それにより、今後はどうするべきだと考えたでしょうか?


今回は、そんな人間関係における信頼や裏切りについての心理学がテーマです。

軽々しく秘密をばらす友達に疑問を感じて、どう対処するべきなのかという質疑応答から、信頼できる相手を見抜き付き合うための心理学についてまとめてみたいと思います。


Q. 「人が秘密をばらす理由とは何でしょうか? 友達に軽々しく秘密をばらす人がいます。自分にとっては信じられないのですが、そのような人とは距離を置くべきなのでしょうか? また、どのようにしてそんな人を見抜けばいいのか、見抜き方を教えてください。」



なぜ信用できると思ったあの人に騙されたのか?


やられたらやり返す+相手のミスを25%の確率で許すと人間関係はうまくいく

やられたらやり返す+相手のミスを25%の確率で許すと人間関係はうまくいきます。

そもそも、皆さんは信頼というものをどのようなものだと考えていますか?

この人は信頼できる、信頼して話ができそうだと思える人はどのようにして見分ければいいのでしょうか。


人間はなぜ信頼というものを感じるのか。

どういう人が信頼を裏切らないのか、どういう人が裏切るのか。


信頼関係というものがなぜ必要かというと、信頼関係を保っている方が生きるのに都合がいいからです。

道徳的にということではなく、信頼関係があった方が生き残りやすいから信頼関係を作って、それを守ろうとするのが人間です。


ある心理学で行なった実験があります。

『裏切りをどこまで許せばいいか』


「やられたらやり返す」という考え方があります。

本当にやり返す方がいいのか、やり返さない方がいいのかという実験が行われています。


信用していた人に裏切られたり、嫌な事をされたら、それをその相手に同じ様にやり返すという方法をとると、この方法が数学上では最も利益を出しやすいと言われています。

数学上では、やられたらやり返す方法が最も良いということです。


ところが、基本的に人間は必ずしも数学的な行動ばかりをするわけではありません。

これはこのやり返す方法だけでは問題があるからです。

相手に過失がない場合やどうしても仕方のない理由があったりする場合は、相手に害を与えるやり返す方法は出来ないため、そんな時々起こりうる人間の失敗やミスをどの程度ぐらいまで許容する事ができると、結果として一番いい形になるかということを調べた研究があります。


それによると、およそ25%くらい許すような戦略を取ると最も利益が最大化されると言われています。

これは、4回のうち1回許してあげるというぐらいが最も適切だということです。


これをするためにひとつ簡単な方法をあげると、相手を許すかどうしようかと迷った時にはコインを用意してください。

「コインを投げて、2回連続で表が出たら許す」と決めておくと丁度いいぐらいになります。

そうすると、今回は表が出たから仕方ないし許してあげようと寛大な戦略が取れます。



信用に一貫性はない~以前信用できた人が、今も未来も信用できるとは限らない


特定の人が信用できるかどうかということに一貫性はありません。

みんながみんな誰でも信用し始めるとただの平和ボケ状態になってしまいます。

平和ボケ状態の社会は素敵なような気もしますが問題もあります。

みんながみんな信頼できる人だったとしても、やはりイレギュラーな存在も生まれてくるわけで、そうなった時に信頼関係だけで結ばれている社会というのはすごく脆いということがあります。

ひとりだけズルができる人がいると、その人が信頼関係で結ばれている人たちの持っている資源を奪い取ってしまうということが起こります。


この信頼関係について、どうすれば無条件にいい結果が得られるかという事を調べた研究もありますが、あまり良い結果は導き出せていません。

ではどうすれば、信頼できる人とそうでない人を見抜けばいいのでしょうか。

そもそも信頼関係はどのように成り立つのでしょうか。

皆さんは信頼できる人がいますか?


信頼できる人かどうかを判断するとき、多くの人が人柄を見ています。

「この人なら信頼できる」

「この人なら・・・」

と言います。



相手の道徳心などから信用できるかどうかということを見ています。

この前提には、人間の道徳心とか信頼感とか信頼度は不変だという考えがあります。

この人なら信頼できると思った人は絶対に裏切らないし、信頼度は変わらないと考えているわけです。


ところが、様々な研究者が調べた科学的な研究結果としては、人間の道徳心は変化するということがわかっています。

あらゆる状況において、例えば、友達、職業、収入レベルなど、いずも変化する要因になり得ます。

これがDaiGo師匠も動画で言っていた、相手が信頼できるかどうかということを判断する時には「相手が置かれた環境」に注目した方がいいということの意味です。


つまり、信頼できる人がいつまでも信頼できるかどうかわからないということです。

状況や、その時の感情によって、その相手との信頼関係に期待できる度合いが変化するわけです。

相手を信頼するかどうかということを考える場合には相手の人柄だけを見るようにしないでください。

大事なのは、その人の動機を見ることです。


子どもが親を信頼出来る理由としては、生物学的に考えても当然子どもを守ってあげたいと思うはずですし、子どもを裏切っても親にとっては何を得することもないからです。

これは友達でも職場でも同じことです。


よく「あなたのこと信頼してたのに!」と裏切られた時のセリフがありますが、それは、その人の人柄が裏切ったわけではなく、その人のその時の環境と動機が裏切りやすい状況にあったということです。



信頼できる人間を見抜き、あなたが信頼されるためのおすすめ本

wPWaInSjRC6cEjHnjL1GB9oIHTYgvnVF2IqpwTB5

『ルシファー・エフェクト ふつうの人が悪魔に変わるとき』

4wcyP4mXo3Gi1y88WbBzk8D2al7jE4akeX74MWx4

『心の中のブラインド・スポット: 善良な人々に潜む非意識のバイアス』

bUpuvBZBs9njKFDDbfaSPRICYaxHcfTCLCEiNsqK 

『信頼はなぜ裏切られるのか―無意識の科学が明かす真実』



ここから先は、

そんな中でも、相手を信用できる人にするには何ができるのか?

より具体的に信用できるかどうかを見分けるための方法は?

ということと合わせて、逆に自分がなかなか信用してもらえず困ることもあると思いますので、

そもそも人が疑われる原因とは何なのか?

など、これらの疑問に対する答えを解説していきます。

知りたい方は続きをどうぞ。