「あなたはどんな時に一番幸せを感じますか?」

「あなたにとっての幸せとは何ですか?」


科学的な幸福度についての研究は色々とありますが、もちろん、どんな時が幸せなのか、幸せとは何なのか、これは人によってそれぞれだと思います。

お金がたくさんあっても不幸な人もいれば、たくさんの人に囲まれていてもなぜか不幸だという人もいます。

基本的には、人間関係が幸せを決めるとはされていますが、人生の様々な場面においてどのようにすれば幸せに生きていくことができるのかということについてまとめてみたいと思います。

今回は、自分のために一生懸命朝から晩まで働いてくれる母親のために、何ができるだろうかという相談をもとに、幸せというものについて掘り下げて考えてみます。


Q.「朝から晩まで仕事で忙しく頑張りながら家事もやってくれている母親に何かしてあげたいです。何ができるでしょうか?」


この相談に対してのDaiGo師匠のアドバイスは以下の通りでした。


もちろんお母さんの家事の負担を減らしてあげるとか協力してあげることも大切ですが、母親が一番心配するのは子供の将来です。

お母さんのことを楽にしてあげたいとか、悩みや話を聞いてあげないといけない、家事を手伝ってあげないといけないとか色々思うと思いますが、一番いいのは自分が頑張っていることを報告してあげることです。

人というものは自分が頑張って辛い状況なのに、他の人が頑張っていない状況を見るのがとても嫌なものです。

ですが、自分が頑張っていて辛いけれど、その頑張ったおかげで自分の子供が頑張っているとなれば、自分も子供のために頑張らなくてはいけないと思えますし、子供もお母さんが頑張っているということをちゃんと見ているということを伝えるためにも自分が頑張ろうとできるはずです。

お母さんが頑張っているから僕も頑張ると言ってコミュニケーションを取ってもらい、自分も頑張っている姿を見せることがお母さんにとっても一番励みになります。

あまり余計なことは考えず、今自分がやるべき事に一生懸命取り組んで下さい。


ということでした。



自分の大切な人の幸せを感じていますか?


自分が幸せでいたいのであれば、全ての人を幸せにするのは無理ですが、せめて一番近くにいる人や隣にいる人ぐらいは笑顔でいられる状態にする必要があります。

この一番近くにいる人というのは、家族なのかパートナーなのか、彼女なのか奥さんなのか、友達なのか人それぞれですが、自分の近くにいる人ぐらい幸せにすることができる人でなければ、やはり自分自身が幸せになれるような能力はありません。


人間というものは、特に自分の幸せの事ばかり考えていると、自分の内面にばかり集中しすぎてしまいます

自分自身の幸せばかりを気にして、自分が今幸せなのかというようなことばかり考えていると、自分のことばかり見るようになってしまい、対人関係や人間関係にまで注意が向かなくなってしまいます。

そうなると、周りの人から見るととても自分勝手な人に見えてしまいます。

幸せになりたいばかりと思っている人は、自分の幸せを追い求めることによって知らず知らずに自分勝手になってしまい、本当に大切な人との人間関係さえも崩壊してしまうということがありえます。


仕事や何かに熱中したり人間関係をただ楽しんだり、自分のやりたいことをやって、その結果として幸せを感じることが大切です。

仕事や遊びや人間関係に集中したり没頭して、その結果としてやりがいや達成感、幸せな気持ちを感じるのは全く問題はありませんが、むやみやたらに幸せを追い求めるというよりは、自分が熱中や没頭できるものを見つけたり、あるいは、何かに没頭してそれ自体を得意になったり好きになれるように集中力を鍛えるということを考えた方が、おそらく結果として良い人生を歩むことができるようになるのではないかと思います。


そんな今目の前のことに集中するという意味ではやはり瞑想がおすすめです。

そんな瞑想の科学については前回の一問一答でまとめさせてもらっていますので、そちらも参考にしていただけたらと思います。

科学的根拠に基づいた知識の実験、実践コミュニティ!〜メントレラボ〜

一問一答「瞑想をしていますか?」【瞑想の科学】


お金を稼いでも幸せになれるわけではない!



まず、大前提として、お金を稼ぐから幸せになれるというわけではありません。

お金を稼ぐことによって人生の質が上がるというわけではないということです。


人間はお金を稼いだからといって幸せになれるわけではありませんが、その逆は成り立ちます。

つまり、自分が打ち込めるよう活動をしたり、自分が皆の役に立っていると感じることができるような行動をすることによってまずは自分が幸せになります

お金はそんなにあるわけではないけれど、自分の人生は充実していて満足を感じて人生が楽しいと思えるようになります。

そうなると、その後からお金がついてきます。


お金を稼いだから幸せになれるというわけではなく、お金を稼ぐことができるのは後からで、自分が人生で充実感を感じることができるようなことができるとお金は後からついてくるということです。


そうは言っても、自分はもう少しお金があれば幸せになることができると考える人もいると思います。

ここに罠があります。

人間の幸せというものは、基本的な衣食住を満たして不自由なく生活することができるお金を手に入れてしまうと、それ以上にお金を稼いでもあまり幸せにはなりません。

そうなると、もっとお金を稼がないととばかり考えるようになってしまい、お金ばかりを追い求めるようになり、その結果大抵の人が破産してしまうということになります。


一定以上お金を稼いだら価値をお金以外におく!


お金を求めてしまうと、他人に対して価値を提供することができなくなりますので、やはりそれはビジネスでも失敗することにつながります。


ですから、お金を稼ぎ続けることができる人とお金を稼げない人の違いは何なのかと言うと、基本的な衣食住や明日の生活といった一定以上のお金を稼ぐまでは、もちろんお金に価値を置いても構わないわけですが、自分がその一定以上のお金を稼ぐことができるようになると感じてからは、自分の目標をお金以外のことに置く必要があります。


それを切り替えることができないと、それ以降に稼ぐ事が出来なくなってしまうということです。

お金に価値を置き自分の行動や活動のベースをお金で考えてしまうと人間は不幸になってしまいます。

先ほど紹介した通り、お金というものは自分の人生の充実感や満足感に後からついてくるものですから、今いくらお金を持っていたとしても不幸になってしまうと、いつかお金も稼ぐことができなくなるということになります。



お金と時間、どちらが大事ですか?


最近、Dラボで解説しているシリーズのマネースクリプトについてや時間富豪についての中でも、お金と時間の考え方の重要性については、師匠ができるだけ多くの人に伝わるように例え話をうまく交えながら解説していると思います。

そんな中でも解説していましたが、時間に余裕がある人の方がお金に余裕がある人よりもはるかに幸せに生きることができるということが分かっています。


お金をいくら稼いでも、時間に余裕を持たせるような仕事の仕方や、それができるお金の使い方ができる生き方や考え方ができなければ、いくらお金を稼いでも不幸になってしまうということです。


当然、時間もお金も両方があればいいと思う人もいるでしょうし、お金にある程余裕がなければ時間に余裕なんてできないと考える人もいると思います。

確かに、お金に余裕がなければ時間にも余裕ができないということはあると思います。

それはある程度間違いないことですが、どちらかということになれば時間を選んだ方が幸せにはなります。


現代人は時間が足りないのに時間を大切にしていない!


文化の違う世界の様々な国の数千人を対象に行われた調査によると、多くの人が過去最高レベルに時間がないという感覚に襲われているのに、意外と時間を大切にしていないということが分かっています。

現代人はほとんどの人が時間が足りないと思っているのに、なぜか時間を重要視する感覚を持っている人がいないということです。

しかも、人は時間が足りないと思えば思うほどお金に頼るようになってしまいます。

時間が足りないから余計な時間を減らして大切に使おうとするのではなく、時間が足りないから焦った結果もっとお金が必要だと考えてしまいます。

その結果、どんどん時間が足りなくなってしまいます。


時間富豪のシリーズの中で紹介していましたが、お金よりも時間を重要視する人の方が、幸福度も高くなり、大切な人との人間関係も良くなり、さらには、仕事に対するモチベーションも高くなるため生産性が上がり、結果的に収入まで高くなるということがあります。

これは時間を重要視する人の方がストレスが少ないからです。

ストレスが少ないために生産性や創造性が高くなり、それにより仕事を辞める可能性も低くなるそうです。

ということは、幸せになるためにお金が重要なのか、それとも、時間が重要なのかと言うと、時間を重要視した方が結果的にお金もついてきて、自分の人生の可能性も大切な人との時間も守ることができるということです。



幸せになるために乗り越えるべきバイアス


人はコミュニケーションにおいて、相手から好かれる能力を無駄に低く見積もっているということが少なくありません。

なんだか嫌われたかもしれない、

なんとなく疲れていない気がする、

そんな思い込みで、幸せになるために重要な人間関係の機会を失っていることが少なくないということです。


ハーバード大学やイェール大学などの複数の大学の研究チームが行なった共同研究で、どうやら、人間には自分は嫌われやすいという思い込みをしてしまうバイアスがあるということが分かっているそうです。

この研究の結論としては、人間は自分が会話をしている相手が、自分のことを好きなのかどうなのかということを正しく判断することが、極めて苦手だということが確認されています。


つまり、人間は自分はあまり好かれていないと思い込んでしまっているけれど、実際には相手は好意を向けてくれていることが多いということです。

自分のバイアスのせいで、相手が向けてくれている好意をスルーしてしまうので、そのために人間関係がうまくいかなくなっているのではないかということを考えるべきです。


相手の好意を正しく推測することができない


明確に嫌いと言われたり、明確に嫌われる行為をした場合は、もちろん嫌われている可能性もあるわけですが、なんか嫌われたかもとか、なんとなく好かれていない気がするという場合には、はっきり言ってそのほとんどは思い込みです。


しゃべるのが下手な人だと思っている人や、コミュニケーションが苦手で誤解を与えて嫌われることが多いという人は、実際にその人と話してみるととても良い人だったり面白い人が多いものです。

にもかかわらず、なぜコミュニケーションが苦手だと思い込んでしまうのかと言うと、このような人たちの特徴として、自分の話していることに注目しているからです。


コミュニケーションにおいて大事なのは相手に注目することです。

相手の話に興味を持ち質問したり、相手の表情やリアクションを見たり、相手に注目することがとても重要になるのに、特に自分はコミュニケーションが苦手だと思っている人は、相手の話よりも、自分が失礼なことを言っていないかとか、自分がこんなことを言ったら相手はどう思うだろうかというようなことばかり考え、相手に注目するのではなく自分の話す内容にばかり注意が向いてしまいます。


「好意ギャップ」


人間のコミュニケーションにおける、相手から向けられる好意とその評価には大きなギャップがあるもので、これを心理学では好意ギャップと呼んでいます。

この好意ギャップは、1時間とか2時間ゆっくり話したとしても解消されない上に、一度、相手に好かれていないとか相手に嫌われているかもと思った場合、その感情は数ヶ月もの間続くということが分かっています。


これが人が幸せになるために乗り越えるべきバイアスです。

自分が傷つかないために距離を取らないといけない時もあるかもしれませんが、人間関係というものは人生において最も重要なもので、人間の幸せというものは地位やお金よりも人間関係によって左右されるものですから、このバイアスは人が幸せになるために乗り越えるべきバイアスです。


皆さんは、自分が嫌われているかもと思った時には、それは好意ギャップのバイアスなんだと考えて、少しだけ仲良くなるために努力してみようと考えてみてください。

別に今距離をとらなくても、本当に嫌われたとしたらその時に離れればいいだけです。

より良い人間関係を作っていくことができると思いますので、ぜひ実践してみてください。



ここまで、幸せというものを本当に理解するということを考えると、まだまだごくごく一部ですが、幸せになるために必要なことをいくつか紹介させてもらいました。

ここから先は、幸せになる仕事と投資、そして、不幸になる人の特徴について紹介させてもらいます。

最後の不幸になる人の特徴としては、皆さんがそんな特徴を持っていないかをチェックする心理テストのようなものを紹介させてもらい、もしその特徴を持っていた場合には、どうすればいいのかということまで解説していきます。


ここでひとつ質問をします。

「あなたは幸せを追い求めていますか?」


YES(追い求めている)と答えた方、幸せになるために自分は努力していると考えている方は危険です。日常を楽しめなくなり不幸になる可能性が高くなります。


これは、自分だけでなくパートナーの考え方もどうかを考えてください。

良いことが起きる、悪いことが起きるかということではなく、良いことが起きても、悪いことが起きても悪い方に解釈してしまう人の特徴です。

幸せも不幸も身の回りにあるのに不幸なところしか拾っていかないわけです。自分もパートナーも自分の考え方に向き合い認知の歪みがあれば直していきましょう。

自分と現実に向き合い自分の人生を幸せに生きていきたいという方は続きをどうぞ。