あなたはアフターコロナにどんな未来を想像しますか?

2025年や2030年までに世の中に存在している仕事の半分はなくなるだろうといったことが言われています。

コロナの影響も長引きなかなか出口が見えない中ですが、皆さんはコロナが終わった後の自分の仕事についてどれだけ考えているでしょうか?

今回は、キャリアアップに関する相談をもとに、ビジネスや経営を考えていない人でも役に立つであろう時代の変化の読み方について解説させてもらいます。


Q. 35歳で家族もいて経済的には安定した仕事をしていますが、老後に不安もあります。キャリアアップを目指し挑戦し続けるべきでしょうか?


35歳で安定に入るのは早すぎます。

変化の激しい時代には、若いうちに多くのチャレンジをして乗り越えておくべきです。30代のうちに一番苦手なことを克服してみてはいかがでしょうか。

僕の場合は、20代で一番自分の苦手なことを克服しようと考え、チームで何かをするということと運動に挑戦しました。この2つの苦手を得意なことにしようと考えました。


自分が挑戦できないことを自分に挑戦力やリスクを取る力がないからだとは思わないようにしてください。

挑戦は誰でもできるものです。

なぜできないのかというと、不安を抱えやすい性格という場合もありますが、創造力が足りていない場合があります。

創造力が足りていない場合は創造力は技術で身につけることができるものです。

この世にないものを作るのであれば創造力が必要です。

逆に、この世に存在するものを深く分析するのであれば科学が必要です。

ですから、僕はこの創造力と科学の両方が大切だということをいつも言っているわけです。


以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。





愚者は今のままを、賢者は変化を求める


今コロナの影響もあり世の中は急速に変化しています。


賢い人は常に変化を前提に考えます。

これは変わらないものは基本的に世の中にはないからです。

ところが、頭の悪い人は現状維持しようとしてしまいます。


この現状維持しようとする努力は、そもそも現状維持することは不可能なことですから100%無駄に終わります

先を目指そうと変化し努力した結果、うまくいかずに現状を維持するということはあっても、現状維持しようと努力した人が現状にとどまることはありません。

これは人間が老化を止めようとするのと一緒です。




時代が大きく変わった後の勝者と敗者


コロナの後には大きな時代の変化が訪れます。

これは歴史を遡ってみてもわかることで、このようなパンデミックが起きた後には時代が飛躍的に変わっています。

ますます変化が激しくなる時代にビジネスで勝つにはどうすればいいのか? あるいは、投資で勝つにはどうすればいいのか? そんなことを学べる1冊があります。


HPeARO6HJrZLYcUcN3QWR6nXBEiEeYxQG_qrIOpC

この本の著者のアンドリュー・グローブ氏は、カリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得された後、インテルの黄金時代を作った社長兼CEOだった方です。

ビジネスにおいて企業が時代の変化に対応するために戦略をどう変えていく必要があるのかということを教えてくれる本です。


テレビ業界でもYouTube が出てきた時にテレビがそれに対応しなかったから絶対的な地位から転落しました。

同じように成功している企業が時代の変化に適応できず沈んで行く企業はたくさんあります。

一方で、むしろ成長していく企業もあるわけで、その別れ道は何なのかということを学べます。


インテルは元々はメモリーを作っている企業でしたが、日本の企業の攻勢で苦しい状況に陥りました。

そこから事業を転換することはなかなか難しかったはずですが、マイクロプロセッサに事業を転換して世界のトップを未だに走り続けています。

その決断を下したのがアンドリュー・グローブ氏でした。


時代が変化して世の中が変わることはあります。

その業界に大きな変化が訪れることもあります。

そんな時に取り残されないためにはどうすればいいのか?

その変化を先読みして既存の勝者を上回る新たな勝者になるにはどうすればいいのか?

その方法について教えてくれる素晴らしい本です。


実際にあったストーリーから多くの事を学ぶことができる本なので、ぜひ読んでみてください。



10X の変化


アンドリュー・グローブ氏がこの本の中でも言われている「10X の変化」という考え方があります。

どんなビジネスでも10X の変化によって大きくルールが変わることはあります。

10倍の変化が起きると、強者も弱者も関係なく、それによってできた新しいルールに適用できるかどうかによって全てが決まります。


この10X の変化には必ず兆候があると彼は言われています。

今回はその兆候の見抜き方を紹介させてもらいます。

これができればビジネスで役に立つだけでなく、就職や転職でも可能性のある企業を選ぶことができるようになります。

投資をする時にもどの企業が10X の企業なのか見ることができます。


マイケル・ポーター博士の競争戦略理論をベースに6つの企業を動かす力があるとされていて、そのどれかが大きな変化を起こすと業界は大きく変わると言われています。


企業を動かす力その1 :競合企業の出現

テレビの業界であればテレビが独占していた状態でしたが、そこに YouTube や Netflix が入ってきて、テレビの人たちにとっては競合企業が生まれたわけです。

テレビという物理的にも大きいものが必ず必要だった動画事業は、スマホでもどこでも見られる上に、効率よく自分の見たいものだけを見られる YouTube や Netflix ができれば当然負けるわけです。

この競合企業が出てくることによる変化は多いです。


企業を動かす力その2 :サプライヤー企業の変化

これは供給業者や仕入元の変化です。

例えば、半導体は今でも不足しているため様々な電化製品が売りたくても売れない状態になっています。

このサプライヤーの生産能力が10倍になったり生産コストが1/10になったりすれば状況は大きく変わります。


企業を動かす力その3 :パートナー企業の変化

パートナー企業が急成長したり入れ替わりが起きるとこれも大きな変化につながります。

例えば、一緒にセットで売られている商品だったり、パートナー企業の販売能力によって自社の販売能力も変化します。


ここまではなんとなくわかると思います。

ただ今の時点においてはこれ以降の変化が大きいです。


企業を動かす力その4 :購買習慣の変化

購買習慣の変化としてわかりやすいのは Amazon です。

わざわざデパートなどに買い物に行くというよりも、当たり前のようにネットで物を買う人が多いのではないでしょうか。

これまではネットで購入するのは難しいと考えていたモノも、次々とネットで買える変化が起きています

リモートが中心の生活になってきたのも購買習慣の変化です。


企業を動かす力その5 :潜在的競合企業の出現

これはいわゆる新興企業です。

その業界に外からやってくる企業によって変わることはよくあります。


例えば、Amazon は当初本屋さんの業界ではまったく相手にされない状態でしたが、今ではアメリカでは全ての本屋さんの業界を抑えて圧倒的な存在感を示しています。

それどころか本だけでなくあらゆるモノを販売しています。


他の業界からやってきた潜在的競合企業の出現によって時代が大きく変わることも最近は多いです。

テレビに対する YouTube もTSUTAYA に対するNetflix もここに当てはまると思います。


企業を動かす力その6 :テクノロジーの変化

これは皆さんもよくわかる話だと思います。

スマホやパソコンもどんどん安く買うことができるようになっていますし、動画もわざわざダウンロードしなくてもストリーミングで十分視聴することができるようになりました。

データ通信の品質もどんどん高くなってダウンロードという概念さえなくなる時が来ると思います。


このテクノロジーの変化では必ず「代替」が起きます。

テクノロジーによって何かを取り替えます。

例えば、昔は映画を見る時には映画館に行ったり TSUTAYA に行っていました。

ところが、テクノロジーの変化によって Netflix が現れたら、その映画館や TSUTAYA に行っていた人たちがNetflix で十分だと考え始めます。

テレビで毎週アニメを楽しみにしていた人もNetflix で満足できます。


このようにテクノロジーによって、今までのサービスや商品に代替するものが生まれたら一気にそちらへ移ります。

Amazon やEC サイトが猛威を振るっているのも同じ話です。

Uber もタクシー業界で代替されることで大きな変化が起きました。


今まであったものをテクノロジーでもっと楽にすると、人は当然楽な方へ流れていきます

これによって業界が大きくひっくり返ります。




「10X の変化」で時代を読む!


これら6つの要因によって様々な業界が変化すると人は時代の変化を感じるようになります。

ところが、従来の方法で成功することができている企業はそれを否定して対応することができません。

テレビ業界が YouTube を敵対視して対応が遅れたのがわかりやすい例です。

YouTube が今のレベルまで成長するもっと前にネットの時代の変化を予想して、もっと早く TVer を出していたら、もしかするとテレビはもっとすごい業界になっていたかもしれません。

これは日本だけのことではなく世界中で起きたことです。


時代が変化する時には勝者が変わります。

ビジネスをする場合でも投資をする場合でもそこを狙う事が大事です。


確固たる地位が既にある安定した企業を敵に回すと、大きなコストがかかるだけで事実上勝つのは無理です。

6つの変化によって業界の構造自体が変わるタイミングでは参入コストが下がります。

それによって新参者が勝てる余地が生まれます。


6つのポイントでビジネス書や新しいサービスの記事などを読むようにしてください。

「これは10X の変化になるだろうか?」という目線で見ると未来が見えてきます。

そうするとビジネスでも投資でもより良い判断ができます。

Dラボも「サブスクリプション」に対して10X の変化になるだろうと考え挑戦したから上手くいきました。

普段から意識しておくことが重要です。




10X の変化を見抜く9つの習慣


10X の変化を見抜く習慣その1 :パラノイド思考を持つ

パラノイドは「超心配性 」という意味です。

超心配性な人は自分が成功していても現状を疑うことができます。

現状の安定や常識を疑う力がパラノイド思考です。


様々な業界のニュースを見た時に、それをただ受け止めるだけで終わらないようにしてください。

現状に対する納得で終わるのではなく、「でも、今後は・・・かもしれない」と、その情報やニュースに対して最低でも5つは未来の予想を考えるようにしてください。


例えば、YouTube がとても流行っているという情報に対してであれば、「でも、3年後は微妙かもしれない」「TikTok に抜かれるかもしれない」「YouTube にみんな飽きる時が来るかもしれない」「YouTube の広告費は下がるかもしれない」・・・と最低でも頭の中で5つは考えてください。

もちろん時間がある時には紙に書き出してもっとたくさん考えてみてもいいと思います。


10X の変化を見抜く習慣その2 :カサンドラと付き合う

カサンドラはギリシャ神話に登場するトロイの悲劇の王女でトロイの陥落を予言しました。

未来の変化に敏感な人がいます。

潜在的な変化を察知する能力が高い人をカサンドラと呼んでいて、カサンドラになり得る人をあらかじめ見つけておく必要があります。


自分の業界の外の人たちとの交流が多い人や、様々な業界の人たちとやり取りがある営業の方などです。

このような人たちと定期的に情報交換を行ってください。

友達は自分とは違う業界や全く違うバックグラウンドを持っている人にした方が良いです。

様々な業界で最前線にいる人たちと定期的に情報交換ができるようにしてください。

その人たちと今感じている微妙な変化について話し合っていると見えてくることがあります。


変化は必ず外からやってきます

本屋の業界でネットでサービスを展開しようと考えている人はいませんでしたが、ジェフ・ベゾス氏はネットに可能性を感じてネットで本屋さんを始めました。

同じように業界は周りから変化します。

その境界線にいる人と付き合うようにしてください。


ここから先の残りの7つの習慣と時代の変化の見抜き方については続きをチェックしてみてください。

時代の転換点を見極めてアフターコロナを乗り切りたい方には参考になる内容だと思います。