あなたが毎日続けていることは何ですか?
Dラボで紹介している知識を実践して、それぞれの目標に向かって取り組んでいると思います。
今回は、それがどんなことであっても重要になる「続ける力」について、仕事に対する相談をもとに紹介させてもらいます。
Q. 将来の明確なキャリアがありません。とりあえず今の仕事を続ける中でいつかやりたいことが見つかればいいぐらいに考えています。このような考え方は非効率でしょうか?
明確なキャリアなんて別にいらないと思います。
いわゆる天職と呼べるような、自分にとって素晴らしい仕事を見つけた人たちが素晴らしい人生を送ることができるという研究は確かにあります。
ですが、そんな仕事を見つけた人たちのうち、7割から8割の人たちは、様々な仕事を転々としている間に、たまたまその仕事にたどり着いたとか、偶然友達の紹介でそれをすることになったという人たちだということもわかっています。
例えば、芸能人でも身の回りの人が勝手に応募したせいでたまたまなんとなく芸能人になったという人もいたりします。
ですから、今ある仕事を続ける中で自分のやりたいことをいつか見つけようと考えるのは、むしろ正攻法だと思いますので、それは全く問題ないと思います。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
続ける人だけが人生をコントロールすることができる
何かを続ける人だけが自分の人生を生きることができます。
物事を続けることができる人は、自分の習慣をコントロールすることができる人です。
この自分の習慣をコントロールできるということは、人間の人生における行動のその半分以上は習慣的行動により左右されていますので、人生をコントロールすることができます。
人はほとんど同じ行動を毎日繰り返すものですから、なかなか人生が変わらないという人は、毎日同じことに時間を費やして人生が変わらないと言っているだけです。
一方で、日々成長し成功し続ける人は、毎日同じことを続けて成功していきます。
人は全く新しいことに挑戦して、その結果として成功していると考えている人もいると思いますが、毎日続けている習慣的な行動がかなり左右しているわけです。
毎日続けていることが、しんどい運動であったり難しい仕事であったとしても、結局のところ自分が続けていることにより決まります。
今日突発的に何かしたことや、明日突然思いついてしたことで、成功することもありませんし、誰か特別な人とコネを作れば成功するというようなこともありません。
毎日続けている行動が僕たちの人生を作っています。
ですから、その続けるということができなければ、人間というものは変わりませんし、続ける行動自体があまり意味のない行動では人生はいつまでたっても変わりません。
人間の人生の半分以上は習慣的な行動で決まっているということは、その習慣的な行動を自分自身の力でデザインすることができて、その習慣的な行動の中で自分にとって望ましい行動をできるようになり、やってはいけない行動ややる意味がない行動をどれくらい制限することができるのか、これで人生が決まります。
続ける力、習慣化の技術についてはこちらを参考にしてみてください。
短期間で〝よい習慣〟が身につき、人生が思い通りになる! 超習慣術
続けるためには戦略も重要です。
これは戦略論を研究されている方の本ですが、成功する戦略と失敗する戦略の違いとは何なのかということを解説してくれています。
日々の習慣的な行動をおざなりにしない!
多くの人は習慣的行動をおざなりにしてしまいます。
例えば、毎日朝にしていることや寝る前にしていることはどうでもいいと考え、そういうことよりも、どれだけ特別な人に会うことができたとか、どれだけ特別な行動をしたか、このようなことで自分の人生を決めようとしてしまいます。
それははっきり言って大間違いです。
たった1日、どれだけスペシャルな人に会ったとしても意味はありません。
皆さんがずっと憧れていたような偉大な人や有名な人に出会うこともあるかもしれません。
そんなことでは人生は何も変わりません。
そのような有名な人や著名人は毎日数多くの人に会っていますし、どれだけ凄い人との人間関係を作ったところで、自分が凄い人でなければ意味がありません。
相手と同じ位置に立っていなければ、どれだけ凄い人との関係を作ったところで恩恵を得られることはありません。
人は常に自分と同じレベルの人と付き合うものです。
そんな人間関係のなかで利益を作り出していきます。
結局、自分のレベルを高めていない人は、誰にも求められないし誰にも認められません。
まずは日々の習慣で自分を高める!
ですから、まずは自分の一人の力でどこまで行けるかということを考えることが大事で、自分の力で上がれるところまで上がってから、そこで色々な人と人間関係を作り、そこから始めて切磋琢磨という状況に入ります。
自分が求められるような人間にならなければ、誰からも切磋琢磨するような相手だと思われることもありません。
限界まで自分の能力を高めた上で、人に求められる人間になった上で、切磋琢磨する相手を見つけて、そこから始めて成長し様々な壁を乗り越えていくことができるようになります。
その土俵にすら立っていない人間が、いくら理想や夢を語ったところで何の価値もありません。
人とは違うことを成し遂げたいとか、大きな理想を形にしたいという人は大勢いますが、人とは違う何かを成し遂げるためには、やはり人よりも多くの苦しみを乗り越えなくてはなりません。
それを乗り越えていないにも関わらず、いくら自分の夢や理想を語ったところで、それはもはや質の悪い厨二病のようなものです。
よく努力することに疲れたというようなことを言う人がいますが、それは努力していません。
努力というものは続けることです。
努力し続けると疲れてしまうという人がいますが、それで疲れるということは、そもそも努力の方向を間違っています。
疲れる前に成果が出なければ意味がありません。
頑張ったけれどうまくいかなかった、頑張ったけれど疲れてしまった、それは頑張り方がおかしいだけです。
それに気づくことができないという時点で終わっているわけです。
あなたはお金と時間を誰のために使いますか?
自分が何か成功しているわけでもないし特別なリソースを持っているわけでもないのに、自分はそれはできないとか、そのリスクは取れないというようなことを言う人もいます。
何も持っていないのに出し惜しんでケチっているわけです。
沢山のリソースを持っていてもそれをだし惜しんでいるのはただのケチで、これではチャンスをつかめません。
自分が死ぬ時に墓場に持っていけるものなんてたかが知れているのに、それをケチって結局自分の人生の価値を下げてしまうことになります。
もしあなたが2000億円お金を稼いで死んでいったとしたら、そのお金の分だけ働かないで楽しんだほうがきっと豊かな生活だったに違いありません。
結局、人間は誰かのために稼ぎ、そして誰のためにそれを使うのかということがはるかに大事です。
資産を子供に残すのが大事なのではないかという人がいますが、資産を残された子供が良い人生を歩むかと言うと、これはかなり怪しいです。
世界で最も稼いだ投資家であるウォーレン・バフェットさんは、自分たちの子供には5,000万円しか残さないと言われています。
彼の資産はもはや4兆円とか5兆円といったレベルなのに、子供には5,000万円しか残さないと言われているわけです。
5,000万円というのは何かを始めるには十分な金額だが、何かをしないでいるには少なすぎる金額だと言われています。
つまり、子供達には自分なりに何か新しいことを始めて成功して、自分で自分の人生を歩んでもらいたいと考えているわけです。
だから、多くのお金は残さないが少ないお金を残すつもりもないということです。
自分が成功した時に、それを誰のために使うのか?
誰と共に過ごすことにお金を使うのか?
この考え方は、先ほどの習慣の思考に戻ります。
毎日毎日与えられた24時間をどのように使うのか?
これを極められないのであれば、結局人生どんなことをしていても無駄です。
結局、何かを続けることができる人だけが自分の人生を生きることができます。
毎日続けていることをちゃんとコントロールすることができるかどうかです。
それは毎日の運動習慣でも仕事のことでも構いませんが、自分が毎日これをしようと決めたことがどれぐらいできるかということが人生を決めます。
グリット:粘り強く物事に取り組む能力
人生の成功に必要なスキルに関するロンドン大学の研究を見てみると、52歳以上の男女8,119人を対象に11年間にわたり追跡調査したというものですが、この研究でも、やはり一つの事に諦めないで粘り強く取り組む力が成功のためには重要だということがいわれています。
この粘り強さとは学習可能なものです。つまり、後から身につけることができる能力です。
粘り強さを測る方法/トレッドミルテスト
1940年にハーバード大学の研究チームが行なった実験で、健康な男女を対象に角度のついたトレッドミルで5分間走ってもらうようにお願いしました。
かなりの角度がついていたのか、よほどきつかったようで、5分間走るように指示したにもかかわらず大抵の被験者は4分間までに脱落しました。
そのトレッドミルでどれくらい走り続けることができるのかということをチェックした上で、その後、数十年経ち参加者が60代になった時にもう一度集めて、彼らの収入や仕事に関するキャリア、社会的な活動や仕事に対する満足度、結婚しているかどうかということや夫婦関係の満足度からメンタルの状態というようなことまで調べました。
それにより、若い時にトレッドミルで5分間走り続けることができていた人たちと、走りきることができず途中で諦めてしまった人たちで、人生に何かしらの違いが表れていたのかということを調べようとしたわけです。
要するに、若い時のグリットが将来に何かしらの影響を与えるのかということを調べています。
その結果、グリットが強くトレッドミルで5分間走り続けることができた人は、収入やキャリアも、社会的な活動や仕事に対する満足度も高く、結婚状態もメンタルの状態も良かったということです。
ここまででは、トレッドミルで走り続けることができた人はただ単に運動能力が高かっただけではないのかと考える人もいると思います。
運動能力が高かったので歳をとってからも良い人生を歩んでいただけなのではないかという議論が、最初にこの論文が出た頃には起きました。
ところが、被験者たちの肉体能力を調整した上でも同じ現象が確認されました。
ですから、体力があるかないかということにかかわらず、若い頃から目の前のことに粘り強く取り組むことができる能力を持っていると、歳を重ねれば重ねるほどその差は大きく開いていくということです。
もちろん、歳をとってからでも鍛えるに越したことはありませんが、できるだけ若いうちにグリットを身につけておくと、人生の成功に対して大きく影響してくる可能性があるということがいえます。
1つのことに取り組んで心が折れそうになっても粘るという体験を重ねれば重ねるほど、グリットは鍛えられ僕たちの人生にとってもメリットは大きくなるということです。
例えば、読書をしている際になんとなく内容が難しくなってしまったので、ちょっと LINE でも見てみようかと思い、自分が粘り強さを発揮できない状況に気付いたら、そこで粘り強く頑張ればそれは将来のためになるはずだと考えてグリットを発揮していくことが大切です。
おすすめとしては、そんな心が折れそうな作業を1日に1回や2回でもいいのであえてするようにしてみてください。
例えば、DaiGo師匠の場合であれば、難しい哲学の本なども本棚には置いていて、1日30分でもいいのですぐに心が折れてしまいそうな本を読むようにしています。難しくて心が折れそうになってもグリットを発揮しようと思って30分間は頑張って読むようにしています。
本ではなく、筋トレやスポーツでもいいと思います。
HIITのような心が折れそうになる運動を毎日続けてもいいでしょうし、筋トレであれば、上げられる限界ぐらいまで変化をつけながら体を追い詰めていくというのもいいと思います。
習慣化のテクニックを使って、継続的に新しい習慣を身につけていくというのもいいと思います。
粘り強さを鍛えることによって、それは人生の後半で大きな差として影響してくるものだということを覚えておいてください。
グリットで過去を乗り越える力も身に付く
2019年のフィンランドアカデミーの研究で、2018人の学生を対象に全員のグリットを調べる実験を行いました。
その上で、全員を6年生から9年生まで追跡調査して、学業の成績との相関を調べました。
要するに、粘り強い人は学校の成績もいいのかということを調べようとしたものです。
その結果わかったこととして、8年生の時点における粘り強さが9年生になった時の学業の成績と相関しているということがわかっています。
この結果は、その人の誠実性や過去の成績を調整した上でも同じ傾向が確認されました。
つまり、過去の自分の成績が悪かったとしても、性格としての誠実性が低かったとしても関係がないわけです。8年生の時点で粘り強さをちゃんと発揮することができていれば、1年後になった時にはちゃんと成績として結果がついてくるということです。
ですから、過去の成績や成果が今ひとつだったとしても、今から粘り強さを身につけることができれば、1年や2年のスパンでも確実に結果として現れるということがこの研究から見えることです。
ちなみに、6年生の時点での粘り強さもゴールへのコミットメントに相関していたということもわかっていますので、粘り強さを身につけることができれば、将来の成果はもちろん、その時点でもゴールへのコミットメントも強くなるということも言えます。
過去は関係がなく、今から粘り強さを身につけることができれば、僕たちの人生は短いスパンでも変わっていくということを覚えておいてください。
粘り強さとともに持つべき2つの能力
この粘り強さだけでは成功しないのではないかという議論も最近ではされています。そんな中で、粘り強さと共に持つべき2つの能力というものが示されている研究があります。
『やり抜く力 GRIT(グリット)』の著者のアンジェラ・ダックワース氏が、成功に繋がる要素はグリット以外にも何かあるのではないかということを調べてくれています。
やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
米軍士官学校の生徒11258人を対象に、身体能力・認知能力・グリットを調べるという実験を行っています。
その結果、粘り強さの高い人ほど厳しい訓練から脱落する可能性が減っていました。
そして、認知能力が高い人は筆記の試験の成績がよく、士官学校を卒業することができた人たちは身体能力とグリットの両方が高い傾向がありました。
ですから、人生は粘り強さだけで全てが決まるわけではありませんが、その粘り強さに加えて、頭の回転を速くする努力をしたり、体を鍛えるということを行えば、より高い目標も達成することができる可能性が上がるということです。
粘り強さを用いて、それを認知能力や身体能力など自分に必要な能力を手に入れるためのツールとして使った場合には、それは成功に繋がる可能性が高くなるわけです。
ただ単に粘り強く諦めなければいいということではなく、何を諦めず、それにより何を手に入れたいのかということまで合わせて考えておくことが大切です。
アイザックニュートンの言葉
古典物理学を1人で作り上げた天才アイザックニュートンは次のような言葉を残しています。
私は絶えず課題に取り組み続けている。
そして、ゆっくり解決の糸口が現れ、
少しずつ明確な姿を見せるまでひたすら待ち続けるのだ。
アイデアが出て問題を解決する糸口を見つけることができるまで粘り続けるということです。
これは逆に言うと、メンタルが弱くて悩み続けることが自分のデメリットだと思っている人も多いでしょうが、それは粘り強く続ける力でもあります。
ここから先は、記録によってモチベーションを高めて物事を続けようとしても続かない人の大きな落とし穴と、続けることで結果や成果を手に入れる人とそうでない人の違いについて解説していきます。
小さな積み重ねで大きな結果を手に入れたいという方は続きをチェックしてみてください。
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