あなたにとって、人生で最も大切にしたいルールはどんなものですか?
今回は、子供のおもちゃに関する相談をもとに、ビジネスでも人生でも、子育てでもダイエットでも重要になるであろうシンプルなルールの重要性について紹介させてもらいます。
Q. 銃のおもちゃは子供の教育に悪いのでしょうか?
息子が友達から「銃のおもちゃで遊んでるなんてろくな大人にならない」と言われ落ち込んでいます。
それは全く関係ありません。
安心してください。
攻撃的なスポーツをしたり銃のおもちゃで遊んでいると良くないと考える人もいるでしょうが、そんなことを言っている人や言わせている大人こそろくな大人にならないと思います。
例えば、もっと昔の世代であればエアガンも規制されていなかったので、小さな子供も普通にエアガンで遊んでいたりしました。
その頃は今よりも問題を抱えた子供が多かったなんてことはありません。
そもそもエビデンスもないはずです。
それはその人の単なる思い込みで感想ですらありません。
他人に対して決めつける人の方がよっぽどろくな大人にならないと思います。
好きなように遊ばせてあげればいいと思います。
「子供にとって危ないから」
「子供が危険だから」
そう言ってなんでもかんでも禁止する大人が多いせいかもしれません。
危険だからといってカッターを使わせなければ、刃物で間違った使い方をするとどれだけ危険なのかということを学ぶこともできません。
謝って自分の手を傷つけた時にどれぐらい痛いのかということがわからなければ、他人を平気で傷つけたりする大人になってしまうかもしれません。
もちろんある程度大人の監督のもとではありますが、子供の頃には危ないことも経験しておくべきだと思います。
こちらの本は、大人が一緒にして遊んでもらいたい少し変な遊びがたくさん紹介されています。
例えば、ドライアイスで遊ぶとか電子レンジに変な物を入れてみるとか、ガラスを溶かしてみようとか指を瞬間接着剤でくっつけてみようという感じです。
子どもが体験するべき50の危険なこと (Make: Japan Books)
当然ですが、これは子供にただ危険なことをさせるべきだというようなことではなく、親と一緒に少し危険なことに挑戦してみるにはどうすればいいのかという本です。
例えば、ゲームで楽しく遊ぶというのもいいと思いますが、大事なのは、ゲームでどのようなことをすると友達に嫌われてしまうとか、みんなと遊んでいる時にどんなことをしてしまうと仲間外れにされてしまったり痛い目にあうのかということを理解することです。
何も知らずリスクに挑戦しようとして子供が怪我をしても困ると思いますので、そんな内容を学ぶことができる本です。
この本を参考に大人も一緒に実際にやってみると、とても楽しいだろうと思います。
結局、大人が管理する方法を理解していません。
危険を教えることができていません。
それを面倒くさがっている人もいると思います。
その結果 、子供に対して「あれはダメ!これはダメ!」となんでもかんでも禁止する大人が多くなっているような気がします。
もっと色々な事を経験させるべきだと思います。
実際に経験してみないと学ぶことは出来ませんし、将来どんな知識が必要になるかはわかりません。
はっきり言って、バカほど物事を禁止したがります。
なぜかと言うと、禁止にすれば、それさえずっと言っていれば心配する必要もありません。
自分が変化する必要もありません。
その方が余計なことを考えなくて済むから全てを禁止しようとします。
「新しいものは禁止」
「危ないものは禁止」
そこに何かの可能性があるかもしれないのに全てよく考えずに禁止にします。
もしかするとそこに子供の才能が開花する可能性が隠れているのかもしれません。
それがいい刺激になって人生が変わるかもしれません。
経験したことがない新しい体験をするということは、何よりも好奇心を育てることです。
それもすべて禁止です。
なぜかと言うと 、大人が面倒くさいからです。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
シンプルなルールこそが力を発揮する
とかく人間はルールを複雑にしたがります。
複雑なルールの方が自分も色々と考えていると思い込むことができます。
それによって誰も覚えられないような複雑なルールが世の中には溢れています。
自らルールを複雑にするのは自分で自分の首を絞める結果になります。
シンプルなルールによって成功した事例だけでなく科学的に実証した内容が紹介されていて、おすすめの本があります。
SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える (単行本)
「シンプルルール」についての研究は、マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン校上級講師のドナルド・サル氏とスタンフォード大学工学部教授のキャスリーン・アイゼンハート氏がはじめました。
この方々は組織論などを研究しているわけではなく、工学系のはっきり数字で現れるような研究をされている方々が行っている点が注目に値すると思います。
工学的な内容から経営に関する内容まで紹介されていてとても参考になります。
シンプルなルールこそが力を発揮します。
ルールとは、そもそも人間が迷ったり追い込まれた時に迅速な判断を下したり、人間の判断力が低下した時に判断を間違わないために決めておく基準になるものです。
ルールが多い、基準が多いということは、例えば重さを量ろうとする時にいろいろな単位を混同したら正確な重さを知ることがわかりにくくなったりしてしまいます。
良いルールとは、
ルールが少ないこと
使う人に合わせてカスタマイズが可能であること
具体的であって柔軟性があること
がポイントです。
例えば、トリアージといって、災害などで多数の患者が出た時に、手当ての緊急度を手首につけたバンドの色分けで優先順をわかるようにするという方法があります。
昔は運ばれてきた順に治療していました。
そのため助かるはずの命が助からなかったということもあったそうです。その状況を改善したのがトリアージという方法です。
黄色が軽傷、緑が待機治療、赤は最優先、黒は死亡と4色に分けるという簡単なルールによって救命率が飛躍的に上がりました。
実際に、このトリアージが取り入れられたイラク戦争と取り入れられていなかったベトナム戦争を比較しています。
イラク戦争では50人の医師がアメリカ兵に同行しました。そのたった50人でアメリカ兵だけで14万人の治療を行って負傷兵が死亡した確率は10%程度でした。
これはベトナム戦争での死亡率の半分以下で、アメリカ独立戦争の死亡率の42%です。
たったの50人の医師でこの改善結果が出ているのはとても価値があることです。
人間の生死の別れ目という絶対的な判断力を必要とする場面では、たった4つの色分けでよかったということです。仮にこのルールをより細かく複雑なルールにしていたら、無駄な手間や時間を要してしまったり、ここまでの絶大な成果には繋がらなかったはずです。
何が大切なのか?何が本質なのか?
例えば、操作が複雑なMP3プレーヤーというものがありましたが、説明書が不要なiPodが生まれ、ガラケーの頃は立派な説明書がありましたが、説明書がなくても直感的に操作できるスマホになったりと、シンプルにしていくことが現代のビジネスの一端であることは間違いないかと思います。
成果だけでなく組織の協調性も、それを本当に求めるならば、空気を読むとか曖昧なことではなくシンプルなルールを設けることが大事です。
ドイツのマックス・プランク研究所の心理学教授ゲルト・ギレンツァーという方の研究で、あらゆるジャンルを調べた結果、複雑なルールよりもシンプルなルールの方が結果的には良い結果につながるということがわかっています。
複雑なルールの場合、ルールを作った時には満足しますが計画倒れするものです。
例えば、殺人事件の犯人の割り出しを行う場合も、シンプルなルールに従う方が複雑な分析を元に操作するよりも犯人像がはっきりとしたり検挙率も上がるという研究もあります。
顧客のリピート率の研究もあります。
この研究では、データにより◯ヶ月以内に再購入がない場合はリピートしない、だからそこには注力せずリピートの可能性の高い方への広告を徹底するというように、何が成果に結びついているのかを明確でシンプルなルールにすることで効果を高める事ができます。
「何が大切なのか?何が本質なのか?」
過去の複雑なデータが未来への手がかりになるとも限りません。
ノイズに惑わされることなく見極めることが大切です。
ダイエットに成功するシンプルなルールとは?
たったひとつのシンプルなルールでダイエットの成功率を高めたルールがあります。
この方法で1ヶ月で1㎏確実に減って、間食も減った人が続出したそうです。
「夕食は25㎝のお皿におさまるようにする」
これだけです。アメリカの研究なので、日本ではもう少し小さくても良い気がします。
カロリーを計算したりタンパク質などを図るのも、腹筋を割ったりかなり絞っていきたい人は別ですが、お皿のサイズを決めるだけでわかりやすく継続もできるようになるわけです。
僕たちは複雑なルールを作ってしまったり難しく考えてしまいがちです。綿密に調べることは大事ですが、それを調べるのは最終的にシンプルなルールに落とし込むためです。
成功する子供の家庭ではルールが一般家庭の1/600
ルールはシンプルにした方がいいのは子育てでも同じです。
例えば、ゲームは1日に1時間までとか、それぞれ家庭にはルールが設けられていると思います。
これは当然家族といっても複数人の人が一緒に暮らすためにはルールが必要になるわけですが、成功する人が育った家庭ではこのルールの数が異常に少ないようです。
皆さんが育った家庭ではどれぐらいのルールがありましたか?
そんなに無かったとか、5つか6つぐらいはあったかなと思う人もいると思いますが、ここでいうところのルールは、いわゆる我が家のルールとして明確に定義しているようなものではなく、「〇〇はしてはいけない」とか「〇〇は〜しなければいけない」というような明文化しているわけではないけれど親に何度も言われていたようなルールです。
「一般的な家庭のルール:およそ600種類」
もちろん、それを守ろうとしたり意識するかどうかは別としてですが、600種類ものルールを僕たちは子供の頃に課せられるということです。
法律でも弁護士の先生ならば全て頭に入っているわけではないでしょうし、数えきれないぐらいあるわけですから、当然その中には時代にそぐわなくなったり意味がなくなっているような法律やルールもあるのだと思います。
これと同じように多くのルールが課せられることによって何が起きるのかと言うと、自分の頭で考えるということがなくなります。
「成功する子どもの家庭のルール:たった1つ」
一般的な家庭には600ものルールが課せられていて、これがクリエイティビティを阻害しています。
自分の頭で考えるとか応用するということがなくなってしまいます。
一方で、将来クリエイティビティを発揮して成功するような子供の家庭では、そのルールの数は1つだけでした。
そんなクリエイティビティを発揮して成功する子供が家庭で課せられていたルールは何だと思いますか?
それは自分がして欲しくないことを子供がした時に、自分はそれをして欲しくないということを子供に率直に伝えるというだけです。
逆の場合も同じで、自分がして欲しくないことを相手がした時はそれを伝えるというだけです。
予め何かを禁止したり制限したり制約を課すことは全くしていませんでした。
特にこれからの時代で成功するであろうクリエイティビティを発揮することができる子供を育てている家庭では、そのような何かをあらかじめ禁止したり制限することはなかったということです。
つまり、自分の責任の上で自分の頭で考えて行動するということを大切にしているわけです。
ですから、このように汎用性が効くたったひとつのルールを子供に伝えて、それを自分の頭で考えて応用できるようにしてあげることによって、家庭の状況や人間関係に対して、わずかなリソースからも上手に運用することができる方法を学んでいくわけです。
もちろん、ルールを1つに絞るのは難しいかもしれません。
ですが、子供のクリエイティビティを伸ばしてあげたいとか、自分の人生においてクリエイティビティを発揮したいと思うのであればルールは出来る限り少なくした方がいいです。
いろいろなルールがそれぞれの家庭にも職場にもあると思いますが、それをまとめて1つにできないだろうかということを考えてみてください。
そのようにしてルールをわかりやすく1つにしていくということも良い方法だと思います。
ビジネスでも投資でも、より良い人生について考える時も新しい習慣を身につける上でも、新しいスキルや技術を身に付ける場合にも、ルールはシンプルに考えるようにしてください。
ここから先は、ルールをシンプル化することが僕たちにどんな力を与えてくれるのか? そして、そのルールをどのようにして作ればいいのかということを詳しく解説していきます。
ぜひ続きもチェックしてみてください。
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