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一問一答「あなたは、健康を保つために何か気をつけていることはありますか?」【記憶力を高めるしぐさ】
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一問一答「あなたは、健康を保つために何か気をつけていることはありますか?」【記憶力を高めるしぐさ】

2023-04-08 12:00

    あなたは、健康を保つために何か気をつけていることはありますか?


    今回は、人生100年時代についての質問をもとに、「しぐさ」によって記憶力さえも高める、脳と体の繋がりについて解説させてもらいます。

    「Q. 一昔前は人生50年と言われましたが 、人生100年ということについてどう思いますか?」


    様々なデータを見てみると、人間の寿命は125歳から150歳ぐらいだと言われています。

    これは脳の寿命です。

    癌になったり様々な病気で人は死んでしまいますが、これは現代医療の進化というよりも、どちらかと言うと公衆衛生や食べ物が良くなり、人間の肉体が脳よりも先に朽ちることが少なくなってきたからです。


    ですから、オートファジーやアンチエイジングが流行っていますが、肉体の若さや健康を保つことができれば、脳が衰えて死ぬことは少ないわけです。

    血管や循環器系などのケアができれば脳の寿命自体は125年以上もあります。人間はまだまだ長生きすることができると思います。


    以上がDaiGo師匠からの回答でした。




    脳は体を、体は脳を動かしている


    しぐさでメンタルを強くしたり記憶力を高めることができます。

    メンタルをコントロールするためには体をコントロールすることが必要です。


    人間の体の動きが認知活動をつくっているのではないかとする「身体化された認知」という研究ジャンルがあります。

    身体化された認知とは、身体的な活動や感覚によって認知が促進されるという理論です。

    人間の脳は体と密接につながっており、身体活動によって脳に情報が送られ、認知的な処理が改善されるという考えに基づいています。


    例えば、運動を行うことで血流が増加し、脳に酸素や栄養素が供給されるため、認知機能が改善されることが示されています。

    身体的な感覚を通じて情報を処理することで、認知機能が改善されるという研究もあります。

    例えば、手で物を触ることで、その物体の形状やテクスチャーなどの情報を取得し、それが認知機能に影響を与えるとされています。


    身体化された認知の理論は、身体活動や感覚を取り入れた学習やトレーニングの効果を最大化するためにも役立っています。

    身体的なアプローチを組み込んだ教育やトレーニングは学習の効果を高め、より長期的な記憶やスキルの獲得につながるとされています。


    では、僕らが集中しようとかメンタルを強くしようとするときには体をどのように使えばいいのでしょうか?


    腕を組んでアゴに手をやる考えるしぐさがありますが、しぐさは思考力を高めるのに効果的ということがわかっています。

    また、握力の強い人ほど粘り強く物事に取り組むとか、人間の体とメンタルは密接に関わっているわけです。


    ボトックスは他人の気持ちがわからなくなる

    ボトックスという美容の注射をすると他人に誤解されやすくなり、他人の気持ちがわかりにくくなるという研究があります。


    例えば、ほうれい線を消したいということでボトックス注射をしたとします。

    当然ほうれい線は消えますが、その代りに笑顔が不自然になります。笑顔になる時に自然と動く筋肉が動きにくくなるわけです。

    そうすると、当然他人に誤解されやすくなります。

    更に、他人の気持ちがわかりにくくなるということです。


    人間の脳は、他人が笑っている時や悲しんでいる時には、自分の脳もその相手の脳と同じ部分が反応します。

    それが共感能力の働きにより笑っている人を見て自分も笑ったり、悲しんでいる人を見て自分も悲しんだりということにつながるわけです。


    ですから、自分の笑顔を作る筋肉が動きにくくなると他人の笑顔に対する共感能力も下がります。


    同様に、眉間のシワにボトックス注射をすると、眉間のシワは悲しみ・嫌悪感・苦しみを感じた時にできるシワですから、ネガティブな感情を感じづらくなって鬱が治るという研究さえあります。

    実際に鬱の治療にも使われているそうです。

    (※ボトックスについては医療機関に相談して判断してください)


    精神的な不安が痛みに変わる

    腰痛は多くの場合メンタルに問題があるのと同じように、精神的な不安やメンタルの問題が痛みにつながるという研究もあります。

    数学が苦手な人が数学のテストを受ける前に感じる不安は、体の痛みとなるとされています。

    メンタルの不調が肉体に実際に影響を与えることがあるということです。


    逆に、お医者さんに相談してから使ってほしいのですが、メンタルが不安定な人に肉体的な問題に対する鎮痛剤を処方することで、メンタルの問題が改善したという研究もあります。


    体と脳のつながりについてはこちらの本が参考になると思います。

    体や環境を上手に使って人生を変える方法を学ぶことができます。

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    「首から下」で考えなさい


    身体化された認知と学習

    物事を覚える際は、体を動かしながら勉強することが基本です。

    英語の動詞を覚えるのであれば、その動きを実際にしながら口に出して覚える方が記憶に残りやすくなります。


    例えば、脳の頭頂葉は指の動きと数字を司る機能を合わせ持っていますので、指の動きを鍛えることによって数字を扱う能力も高まるということがわかっています。


    例えば、文章をただ読ませるよりも読んだ文章を人形を使って再現させたり絵に描かせたりすると記憶の定着が明らかに高いことがわかっています。

    運動をともなった学習の方が日にちをあけて行ったテストでもスコアが高かったという結果も確認されています。


    つまり、机にしがみついて勉強するよりも運動をともなう学習方法が効率的だと言えます。

    学校の授業でも今後は VR を使って実際に体を動かして、体験しながら学習することが効率的なのではないかとも考えられます。


    身体化された認知と学習効率に関する研究はたくさんあります。

    例えば、運動は認知機能の改善に効果的であることが示されています。

    エアロビクスを行うことで、作業記憶や注意力、認知柔軟性などが改善されることが報告されています。


    他にも、手の動きを取り入れた学習は記憶の獲得に効果的であることが示されています。

    手の動きを使って学習することで情報の取得と処理が改善され、記憶に定着しやすくなるということです。


    感覚入力を取り入れた学習は認知機能の改善に効果的であることも示されています。

    例えば、音楽を使って学習することで記憶力や作業記憶、注意力や言語処理などが改善されることが報告されています。


    身体化された言語学習は語彙の習得や文法の理解にも効果的であることが示されています。

    例えば、手の動きやジェスチャーを使って言語を学習することで語彙の獲得や文法の理解が改善されるということです。


    これらの研究結果から、身体化された認知を取り入れた学習やトレーニングは、学習効率を改善する上で非常に有効であることがわかります。

    何かを覚えたり学習する時には体を動かしながら行うことが基本です。


    ここで皆さんに問題を出します。


    同じ重さで同じ直径の輪っかと円盤を用意します。

    両方を同じタイミングで坂の上から転がします。

    どちらの方が先にゴールするでしょうか?


    ・・・


    ・・



    正解ですが…


    円盤の方が先にゴールします。


    これは慣性モーメントの概念で、物体が回転する際に重心がどこにあるかによって回転のしやすさが変わるからです。

    実際に定規などを用意して何かの重りをつけて振っていただけると体で実感できると思いますが、回転の中心から外側に重心があればあるほど、回転するための抵抗が大きくなります。


    フィギュアスケートの回転を想像してもらうとわかりやすいと思います。

    最初はゆっくりと体を大きく開いて回りますが、回転が早くなるにつれて小さくなって、中心に重さが集中してきます。


    この慣性モーメントの概念を理屈と言葉だけで説明されると今ひとつ理解できないこともあると思います。

    自分の体を使って再現したり、再現されているところを目で見ると簡単に理解できます


    これも体を使って理解しようとすると理解力も上がり、脳の回転も早くなり記憶力も上がるからです。

    例え話によって理解度が深まるのも同じ理屈です。

    実際のイメージとして説明することで、自分の体を使った時と同じように具体的なイメージを想像することで理解力が上がるわけです。


    アイデアも運動しながら出す

    最高の研究者は研究室を持たないと言われたりします。

    考えたりアイデアを出す時には研究室で考えるのではなく、歩きながら考えたり旅先で考えたりします。


    実際に、数学史に名を連ねる巨人たちが3世紀以上の歳月を費やしても証明できなかったフェルマーの最終定理を解いた数学者アンドリュー・ワイルズ氏も森の中を歩きながら考えることが多かったそうです。


    体を動かしている方が物事は思いつきやすいです。

    目的を持たないで歩くことがおすすめです。

    何か考え事があったとしたらそれを考えて、ぼんやりと考えながらひたすら森の中をうろうろするような感じです。


    公園に行くとか駅まで行ってみるとか、目的地や目的があっては効果はありません。

    これでは創造性が発揮されません。

    目的がないと常に状況が変わっていくので脳に新しい刺激が入ってくるようになります。

    これによって創造性が発揮されて新しいことを思いついたりします。


    古代ローマの時代から、天才たちや偉人たちは、この習慣を持っていました。歩きながら議論を行っていたという話もあるぐらいです。

    それが現代になって失われつつあるという残念な話です。

    逆に、最近では立って会議をしたり、スタンディングデスクで仕事をするという人も増えてきています。この効果を古代ローマの天才たちは取り入れていたということです。


    問題が起きたら歩くことが大事で、それによって解決すると昔から言われています。

    例えば、ニーチェは「偉大な思考は散歩の賜物だ」と言われていました。

    散歩することによって偉大な新しい思考が生まれてくると言っていました。


    ルソーも「足を止めると思考は停止する」と言っていました。

    自分の脳は歩いている時にしか働かないと、科学的にも完全に正しいことを当時言っていました。


    蒸気機関を発明して世界を大きく変えたワットも、歩いている時に思いついたアイデアによって蒸気機関を発明したそうです。

    真面目にずっと机にしがみついて思いついたことで発明されたものは実は少ないです。


    エジソンを超える天才だと言われていたニコラテスラも、公園を散歩している途中にエンジンの構造を思いついたそうです。


    このように世界中の偉人たちは目的のない散歩を日常生活に取り入れています。

    凡人はこれをしません。

    皆さんも目的もなく歩いたりしていないのではないでしょうか?

    ですが、それが実はとても重要だということが様々な研究からも指摘されています。


    スマホの電源を切って街中を目的もなく歩いてみてください。

    行き先も曲がる方向もただぼんやりと考えて決めて歩いてください。

    そうやって歩きながら、なんとなくぼんやりと考え事をして、何かいいことを思いついたらポケットに紙とペンを入れておいてメモしておいてください。


    いいアイデアを作り出したいとか、今自分の中にないものを手に入れたいと思うのであれば、目的のない行動が必要になります。

    目的がある時には、自分が今見えている視点の中だけで物事を考えています。

    目的のある行動の中にイノベーションは生まれません。


    ちなみに、散らかっている場所の方がアイデアが出やすくなるという研究もありますが、自分の行動や時間の使い方を乱雑にしてみるという方法もあります。


    例えば、DaiGo師匠は1日の最初にやるべきことを全てルーティンとしてこなして、それ以降の時間は自由にしています。

    自由と言ってもただダラダラするのではなく、新しい体験を入れたり、予定も適当にしておいて、急に散歩したり急に運動し始めたり、急に友達と遊んだりというように行動を乱雑にしています

    そうすると新しいアイデアが生まれやすくなります。




    ジェスチャーと記憶力


    2011年にカラマズー大学が会話中のジェスチャーは説得力や理解度を高めるのかということを調べる実験を行ってくれています。63件のデータから2396人分の情報をまとめたものです。

    その結果、ジェスチャーを使うことであらゆる点からコミュニケーションが円滑に進むということがわかりましたが、主にジェスチャーは5つのポイントで皆さんにメリットを与えてくれるということがわかっています。


    1. 相手の理解度が高まる

    ジェスチャーを使った方が相手がメッセージを理解する確率が高まります。効果量は0.61でした。

    つまり、ジェスチャーを使いながら話した方が自分の伝えたいことを理解してくれる確率が高まるということです。


    2. 具体的な話題が伝わりやすくなる

    ジェスチャーは抽象的な話題の理解度も高めてくれますが、具体的な話題の方がジェスチャーの効果はより高まることがわかっています。

    ですから、難解で抽象的な話題をジェスチャーを交えて伝えることで効果はありますが、具体的な話の時にジェスチャーを使うとより効果は高まるということです。


    ジェスチャーの効果を高めたいのであればより具体的に話すようにした方がいいし、どうしても抽象的な内容になってしまう時は、よりジェスチャーをはっきりと使うようにしないとそれでも伝わりにくいということです。


    3. シンプルで簡潔な話であってもより伝わるようになる

    どんなにシンプルで簡単に伝わるような話であってもジェスチャーを使った方がいいということがわかっています。

    例えば、三角形のような地形を説明するのであれば両手で三角形を実際に作って説明した方が説得力もあがりますし理解度も信頼感も高まります。


    4. 信頼関係を築きやすい

    ジェスチャーを使う話では使わない話よりも信頼関係を築きやすいということがわかっています。

    つまり、ジェスチャーを使った場合と使っていない場合を比べると、ジェスチャーを使っている人の方が信頼されやすいし誤解もされにくく、お互いに助け合うような関係が作りやすかったということです。

    ですから、ジェスチャーを使わないということは人間関係においてとても損です。

    面接やあらゆる場面でもジェスチャーは使った方が良いといえます。


    5. 相手の記憶力を高めることができる

    ジェスチャーを使うことで記憶力を高めてあげることができます。

    上述したようにジェスチャーを使うことで聞き手の理解度や説得力も上がりますが、皆さんの話している内容が相手の長期記憶に結びつきやすく応用力も高まります


    ですから、先生や講師といった相手に物事を教えるような人であれば、できるだけジェスチャーを使った方が相手の理解度を高めることもできるし、その内容を長期記憶に入れやすくなり、さらに、その先の記憶をどのように使うかという応用力までも高めることができるということです。


    誤解されたくない、信頼されたいと言うのであれば、この5つの効果を理解した上でジェスチャーを最低限使った方がいいかと思います。


    ちなみに、商品が陳列されたドアを押して開ける場合とスライドさせて開ける場合、そして、ドアを引いて開ける場合で、商品の魅力度が変わるという研究もあります。

    自分側にドアを引いて開ける場合の方が商品が魅力的に見えるそうです。


    自分の方に引き寄せる動きというものが、何か大事なものを自分の手で掴んで引き寄せる動作になるので、それによって自分の中での価値が高まるわけです。


    運動ニューロンが破壊されると、言語能力が残っているとしても動詞を理解できなくなると言われています。

    つまり、僕たちは自分の体を動かすことができなくなると、その動詞を理解できなくなるか困難になってしまうということです。

    逆に言うと、運動ニューロンを鍛えることで理解しやすくなります。


    英語を覚える際も、先生の口の動きも含めて覚えるようにしてください。

    口の動きを真似して練習すると覚えやすくなります。


    これは偉人たちのスピーチの喋り方を学ぶ時も同じです。

    映像が残っている場合には、その偉人のジェスチャーも含めて真似してみてください。


    ここから先は運動機能と共感力の関係、脳を変えて人生を変える運動について解説していきます。

    ぜひ続きも チェックしてみてください。

     
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