記事によれば、要約すると「JKお散歩は売春などの犯罪の温床になるから規制します!」みたいな理由で、摘発されたとか。
ご存知の方には説明不要かと思いますが、ここで一旦、「JKお散歩」の説明してみましょう。摘発前までは、秋葉原の裏通りを歩くと、メイド服や高校生の格好(たぶんコスプレ)をしている女の子がカラフルなチラシを配っているのを目にしました。彼女たちが「JKお散歩」の女の子たちです。
チラシには、お店に在籍する女の子の写真や、料金体系などが明記されています。利用する場合、一緒に歩いてくれる女の子は、チラシを配っている女の子なのが基本で、路上でお金を払ってお散歩がスタートする場合も多いです。
したがって、チラシをもらったからと言って、受付のため、どこかにある店舗に赴く必要がない場合が大半なのです。そしてサービス終了後に、女の子はどこかの雑居ビルに入っている待機所兼事務所に立ち寄って、お客から受け取ったお金の何割かをお店に渡します。つまり、JKお散歩の多くが、基本的に個人契約の歩合制なのです。
料金体系については、1時間5000円程度で、2人きりで秋葉原近辺(チラシを配っていた場所の付近)を散歩するのが一般的です。ただ街を歩くほか、メイド喫茶やファミレスで食事をしたり、何らかのお店に入ることもありますが、カラオケやネットカフェなど、個室に2人きりになるシチュエーションは常連にならないと受け入れられないのが普通なようです。
また、JKお散歩には、有料の「オプション」が用意されている場合があります。オプションでは、「プリクラを一緒に取れる権利」や「写真撮影ができる権利」などが一般的で、これらはお店がオフィシャルに設定したものです。ちなみに、オプションは数千円単位で、金額に応じて何割かが女の子の取り分となります。
しかし、上で説明したように、路上でチラシを配っている女の子は、いわば「個人営業」のようなものです。そのため、事務所などに居るお店のスタッフは、売上金額以外の点で、女の子がどのような活動をしているのか正確には把握できません。
勘の良い方ならもうお気づきだと思いますが、そうです、JKお散歩がこのような、摘発にまで至る事態となったのは、「個人営業の側面」と「オプション」が大きな起因要素なのです。もちろん、16歳、17歳の高校生に、接客まがいの仕事をさせていたことも問題ですが、それもまた上記2つに結びつくのです。
ここからは、以前、僕がJKお散歩を取材したときの話です。インタビュイーは3人と、決して多いとは言えませんが、3人が話した内容には整合性があり、その内容はある程度信頼できると僕は直感的にその時感じました。