アジャイル開発においてカンバンという言葉がよく使われるようになり、Trelloのようにカンバンをコンピュータ上で可視化したサービスが多々存在します。しかし、その多くはタスクのステータス管理として使われている程度です。

そもそもトヨタが生み出したカンバン方式(ジャストインタイム精算システム)とはかけ離れたものと言えるでしょう。しかし、そのエッセンスを取り入れることができれば、システム開発がもっと捗るはずです。

後工程が考える

カンバン方式の肝はここです。この前提がそもそも逆なのでシステム開発におけるカンバンと呼ばれるものは全くの別物になっています。システム開発が設計、開発、テスト、リリース、運用と言ったフェーズで進むならば(簡略化していますが)、その逆から考えていくべきなのです。

運用に入るにあたって必要な情報をリストアップし、それをリリースの人たちが用意し、さらにテストを行う人たちが必要な情報、コードを開発の人たちが用意します。この部分はテストファーストの考えに近いかも知れません。

最後のアウトプットのフェーズからドリルダウンして詰めていくのはシステムをより目的に合わせた、筋肉質なシステムにするのにも役立ちます。