今回のテーマはWebブラウザです。98年頃はNetscape社とMicrosoft社によるブラウザ戦争が勃発し、IEが勝者となって圧倒的なブラウザシェアを確保しました。敗れたNetscape社はブラウザをOSS化し、Firefoxとして反撃に転じました。今はさらにGoogle Chrome、Safariがあり、最近ではOperaが中国企業に身売りを検討しており、状況が様変わりしています。さらにブラウザはPCだけでなく、スマートデバイスもあります。

そこで今回は最近のブラウザ事情を取り上げつつ、関連オープンソース・ソフトウェアを紹介します。

Chromiumを使ったブラウザの台頭

最近出ているブラウザの多くはWebKitをレンダリングエンジンに採用しています。さらにChromiumをベースとして独自の機能を追加しているケースも多々あります。Operaも元々は独自のレンダリングエンジンでしたが、WebKit採用に切り替えていました。

Chromium派生ブラウザの問題としては、進化の早いBlink(Chromiumのレンダリングエンジン)に追従が難しいということです。特に独自の拡張を施した部分が問題ないか確認するに時間がかかると言われています。