しっかり話が整ったあと。長丁場で気も張り詰めていたのがするっと緩み、「ふーっ」と深呼吸する人も。あらたにお茶を淹れ直し、カゴに盛った「横田福栄堂」のサブレをどーんと机の真ん中に。いっせいに、すすーっとお茶をすすったあと、しばし静寂が訪れたかと思ったら......。ポリポリ、ポリポリ、歯切れのいい音が方々から響き、一同大笑い。そう、この鹿サブレ、かっちり硬めに焼き上げられ、食べるときにタフな音を放つのです。
お菓子や雑貨、看板まで。鹿づくしの奈良
「奈良、行ってみたいです。修学旅行以来なので」。
「行こうよ、行こうよ、案内するよ」。
おやつから広がる、旅の話。奈良には多くの鹿がいるばかりか、鹿モチーフの、お菓子や雑貨や看板や、とにかく鹿づくし。そんな話題に、頬を紅潮させながら、さらに、ポリポリ、ポリポリ。
秋がやってくる頃には、実現できたらいいのになあ。