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自分の面倒は自分で海が教えてくれること 後編【マインドフルネスにいまを生きる】
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自分の面倒は自分で海が教えてくれること 後編【マインドフルネスにいまを生きる】

2016-07-17 13:00
    海岸に打ち寄せてはまた引いていく波。夏の夕暮れ時、ちょっと涼しくなってきた海辺で波を見ているといつまででも見ていられるような気がします。波はどうして起こるのかというと、おおざっぱに言うと、波は風と海水全体の動きによって生まれます。海岸からはるか沖で生まれた海のうねりが、海岸に届くと波としてざぶんとなるわけです。ただ、同じうねりがもたらす波でも、海底の地形によってその波の形状は変わってきます。荒々しい波、ゆるやかな波、早い波、静かな波......。

    さて、私たちが人に与えることができる影響、反対に言うと私たちが人から与えられる影響は、この海のうねりのようなものです。どんな波が現れるかは、それぞれの海岸の地形次第で、うねり自体にはそれがどんな波を起こすかは未知。

    例えばAさんが何かをして、それに対してBさんは怒る一方で、Cさんはむしろ感謝するということってあります。Aさんがしたこと(うねり)は、BさんやCさんの中にあるもの(海底の地形)によって怒りという波を生んだり、感謝という波を生んだりするのであって、Aさんのうねり自体が原因ではないということです。

    もう少し具体的な例で言うと、恋人からメールがこない。あなたからメールが来ないから、私こんなに寂しい思いをしてるじゃないの! そんなふうに、自分の寂しい思いが恋人からのメールが来ないせいだと思い込んでしまいがち。でも、もしその恋人との関係が終わりに近づいているとか、他に好きな人ができたとか、そんな場合には恋人からのメールが来ないことはむしろラッキーなことになるでしょう。つまり、恋人からメールが来ないことがその感情を生んだわけではなく、自分の中にあるもの、たとえば彼とコミュニケーションをとりたいとか話を聞いてほしいという思いが寂しさを生んでいるに過ぎないということです。

    反対に言えば「相手を怒らせてしまった」ということは起きようがなく、相手の怒りの引き金にはなったかもしれないけれど、原因は相手の中にあるということです。どんな場合であれ、感情の責任はその人本人にある。その境界線をおかしたときやあいまいなときに、対人関係がややこしくなってきますし、自分が自分らしくあることにストップをかけてしまいます。

    長くなりました。この境界線については、別の機会にもう少し深く触れたいと思います。

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    今日の1枚:

    花は自ら咲きます。花を咲かせることはできないけれど、花が咲けるような環境を作ることはできる。人と人との関係は、そのくらいの感じなんだとおもうのです。

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