多くの建築家が「死ぬまでに行った方がいい」と鳥取県の三徳山三佛寺の奥院「投入堂」をあげます。

この投入堂が建っている場所がすごいんです。断崖絶壁にひっそりと建っており、日本一危険な国宝とも言われ、いつ誰が建てたのかもはっきりわかっていない建物なんです。

「え、どうやって行くの? 」安心してください。私が「投入堂」まで行ってきたので、前編と後編に分けてたっぷり一部始終をお伝えします

鳥取空港から車で約50分。突如、三徳山の鳥居が見えてきます。

入山するには必ず受け付けが必要です。

投入堂への入山はあくまでも観光ではなく「修行」とされており、決まった時間帯しか入山は許可されていません。冬季は封鎖されます。入山前に入り口では名前と連絡先を記入。「時間内に戻ってこなかったら捜索隊が出動しますから気をつけてください」と、ヒヤリとする一言が......。

そして、「六根清浄」と書かれた袈裟(けさ)を渡されます。足元を見られ「靴もダメですね」と言われ、手作り風な藁草履を履くよう指示が飛びます。スニーカーを履いてきていたけれど、それがダメならもはや何を履いていてもダメな気がする......と思いつつ、そこはぐっとこらえます。

藁草履はセルフ。雑だけど味のある陳列方法にズキュン。しかし履き方がわからず一苦労。ここで手を抜くと命にかかわります。

なんとか履けました! これで合ってるのかなと不安がよぎります。

道のりを見るとなんだか簡単そうだねえ、とちょっと不満な気持ちになったことをすぐにあとで後悔することを今は気づいていません。

ついに入山。注意事項の看板の主張が激しく、ちょっとドキドキ。

いたるところに注意事項の看板が置かれています。

しばらく歩いてやっと入り口が見えてきました。ここにも注意事項がベタベタと貼られています。いよいよここから、修行(登山)スタートです。

>>「投入堂」後編へ続く

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