新しい自分になる。そう決めたら、じつはそれだけで新しい未来への可能性のドアを開けたも同然です。課題となるのは、そのドアの向こうにあるアドベンチャーを、どう経験していくのかということ。どうせなら目標へ向かって歩いていく道のりを、チャレンジも含めて丸ごと楽しんでいきたいです。
本気で叶えたい目標の見極め方新年の抱負や目標を立てて、最初はワクワク。でも時間が経つにつれて少しずつやる気が弱まってしまうのは、誰でも経験したことがあるはず。これは可能性のドアを開けて進みはじめてから遭遇する、最初のチャレンジです。
いくつかの理由が考えられますが、一つは、新年の抱負や目標が自分の本音と一致してないことがあげられます。つまり、三日坊主になってしまう抱負や、1ヶ月過ぎて忘れてしまうような目標は、もともと自分にとって重要ではなかったのだということです。世間や周りの声に影響を受けたミーハーな目標だった可能性もアリ。それなら、ある意味忘れてしまってもいいということ。
もう一つの大きな理由として考えられるのは、目標が大きすぎて途中で諦めてしまうことです。少しずつでも近づきたいと思ってはいるものの、日々の生活に追われていくうちに、コツコツ継続することができなくなってくるようです。この場合、できていないことが頭にちらついてストレスや悔しさを感じたり、自然と頭から消えていくことがないのであれば、それは本気で叶えたい抱負・目標です。
そしてその陰には、「自己否定する自分の声」が、目標達成へ向かってコツコツと進むことを邪魔している場合があります。
叶えたい、叶えたくない? 変化を恐れない新年はリセットできる条件が揃っているので、普段よりも落ち着いて目標を立てることができます。そして、新しい自分になると決めるのは、とてもワクワクすることです。でも一方で、私たちのこころは変化を恐れる部分も持ち合わせています。理由はさまざまですが、じっくり探っていくと見えてくるのが、「未知に対する恐れ」です。
変わることで、これまでの自分の知識では対応できない経験に遭遇し、予想できない出来事が起きてパニックになるかもしれないと、こころは不安になります。変化を遠ざけることで、自分自身をできるだけ安全な場所にかくまうことができるのだと信じているようです。そこで、自己否定する声を利用して、自分が変わって行こうとするのを必死で引き止めに入ります。レベルアップしたい自分と変化を恐れる自分。なんだか不思議ですが、こころってこんな風に常に矛盾した形で格闘しています。
「目標達成できないのは自分が怠け者だから」そう考えている人もいるかもしれませんが、そんな風に自分を責める声でさえ、変化を恐れるこころの仕組みの働きかけのせいかもしれません。
自己否定の声を聞き分け、目標を叶える目標に向かっているときに自己否定の声が聞こえてくるのは、こころの仕組み上、自然なことだと言えます。目標が大きければ大きいほど、その声も強いでしょう。でも、大切なのは、自分の中のどの声に耳を澄ましてどの声に力を与えるのか。自己否定の声は、ある意味、自分を守ろうともしています。
ネガティブな気持ちが湧いてきたら、新しい自分になることや目標達成することは、自分を危険にさらすものではないのだと自分自身に言い聞かせて続けてみてください。地味な作業のように感じますが、変化を恐れるこころも自分の一部。丁寧に扱って観察しながら紐解いていくと、面白い発見があったりもします。
2017年の新たな決意に迷いを感じたら、自分のこころの葛藤にも目を向けてみると、目標達成への道のりを今までとは違った形で体験することができます。
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