これまでの回では、「本能」ともいえる第一段階=「生理的欲求」、第二段階=「安心・安全の欲求」を満たしてきました。自分自身の欲求を自分で満たしたことになるので、ここからやっと他人への欲求が出てくる段階となります。
つまり第三段階=「社会的欲求(帰属欲求)」は、仲間がほしいと思ったり、学校や会社などの集団に所属(帰属)したいというような、だれか他の人とのつながり、他者が作る社会的な集団に関わりを持ちたいとする欲求です。つまり、男女間の恋愛もここに含まれるというわけです。
全国の乙女の皆様、大変お待たせいたしました。恋愛といえば、ほとんどの女性が大好きな課題だと思います。今回は、恋愛にフォーカスして「社会的欲求(帰属欲求)」を満たすヒントをご紹介しましょう。(※注意:私のテンションが若干高めな気がしますが、ご容赦ください)
仲間がほしいという気持ちは、気が合う、心惹かれる......といった他人を求める欲求だといえます。今あなたがだれかを思うだけで、ドキドキワクワクするのであれば、それはすでに第三段階の欲求を満たしているという証拠! さらにドキドキワクワクできるように、ドライブをかけていきましょう。
私の場合、大好きなのはハリウッドスターのジェームズ・フランコです。今、「ジェームズ・フランコ」という文字を打っただけでも、すごくドキドキワクワクしています。正直にお伝えすると、めちゃくちゃ顔がゆるんでいます。ひとり、部屋でパソコンに向かっている状態ですが、もしここにだれかがやってきて私の姿を見たら、ドン引きするか「大丈夫?」と心配することでしょう。
さて、ここで最も大事なのはときめきにセーブをかけないことです。つまり、自分のドキドキワクワクを否定しないということ。だれかにドン引きされても「大丈夫?」と心配されても、自分の中にいるもうひとりの自分が「私、今とっても危険な人になっててまずいよ!」と、冷静な自分に戻そうとしても、断固拒否です。絶対に屈してはなりません。相当の覚悟を持って、夜中にヒレカツを求めてスーパーへ走った私のように(「安心・安全編」参照)、自分の中のだれかを求めてドキドキワクワクする気持ちに、従わなければなりません。
なぜなら、あなたの中に芽生えたドキドキワクワクは、本能や安心を満たしたあなた自身の心の底からわきあがる欲求だからです。他者を望み好意を抱く「社会的欲求」は、あなた自身の心の声なのですから、あなたは自分の手で自分を満たしてあげる必要があるのです。
そんなわけで、今ひとりでパソコンに向かってニヤついている私です。じつは先日、ジェームズ・フランコが主宰しているロスの演劇学校に留学しようと、現地のエージェントに相談し、費用の見積もりまで出してもらったりしていました。開放的なロスの海を毎日見ながら、もしかするとミスターフランコが教鞭とる授業があったりして、それに参加しちゃったりして、たぶん日本人は少ないだろうから、ミスターフランコに「ミズマツシタ、君のメソッド演技法に対する解釈はすばらしいね」とかほめられたりして......。
このように第三段階=「社会的欲求(帰属欲求)」は、否定を絶対にせず、少しでもわきあがったドキドキワクワクをどんどん大きくしていきましょう。ときめきにセーブをかけないこと、乙女心を回復させるにはここがポイントです。(試験に出ますよ!)
「ドキドキワクワクを否定しないことが大切なのはわかった。でもそれは好きな人がいる場合でしょ? 芸能人にも、特に気になる人がいないんですけど......」こんな人たちのために、次回は、特に好きな人がいない場合の「社会的欲求(帰属欲求)」を満たす方法を考えてみたいと思います。
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