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共働きで月収33円。100年前の『主婦之友』創刊号電子版を読んで感じたこと
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共働きで月収33円。100年前の『主婦之友』創刊号電子版を読んで感じたこと

2017-02-27 23:30
    雑誌『主婦の友』の創刊100周年(※2008年は休刊)を記念して、なんと大正6(1917)年2月14日に刊行された『主婦之友』創刊号の電子版が販売開始されました。

    さあ100年前の主婦は、いったいどんなことを思っていたのでしょうか。

    100年前の夫婦の気持ち

    「結婚して、子どもが生まれたら、知りたいこと、教わりたいことは山ほどあるはず。主婦たちの切実な要望にこたえるものしたい」との思いから誕生した『主婦の友』。その創刊号は全162ページからなり、「お金を上手に遣う五つの秘訣」、「共稼で月収三十三圓の新家庭」、「手軽な経済料理法」など、現代の主婦の関心ごとにも通じる内容がたくさん掲載されています。

    なかには「良人(おっと)から若き妻への註文二十ヶ條」といったものも。そこには「帰宅の時はすぐ出迎えに出るように」、「夫の顔色で心の底をよむように」といった当時のイメージ通りの、亭主関白なものまでありました。ところがほかのページには、「夫の意気地なしを歎く妻へ」という衝撃的なコラムもあるのです。しかもこれ、お札でお馴染みの新渡戸稲造氏が書いたというから驚きです。

    つまり夫があれこれ注文したとしても、そこは大正デモクラシーの時代、主婦たちはおとなしくしたがっていたわけではないのですね。

    100年前の主婦たちの美

    そしてひときわ読みごえのあったのが、「主婦らしきお化粧法」(とみ子 著)というコラム。主婦らしい身じまいについて書かれているのですが、なかでも美を保つために必要な第一条件として、身体の健康と心の美を挙げています。その条件を備えたうえに身じまいを年相応にすることで、初めてほんとうにゆかしさのある美しい婦人になれるとか。そして化粧の秘訣は自然の美と人工の美が調和することだとも書かれています。

    「女優か娘か人妻かわからないような化粧をしている」、そんな美を盲目的に追求する女性に対して警鐘をならすお話なのですが、この内容からも、美を好きなように楽しんでいる主婦のようすがうかがえます。

    このように『主婦之友』創刊号は、いまの時代の私たちが読んでも勉強になる話や、なかにはイメージと違った100年前の主婦の姿までもが垣間見えて、思った以上に興味深い一冊でした。

    「主婦之友 第一巻 第一號」(大正6年3月号)honto、Amazon.co.jp、楽天ブックスなど主要電子書店で販売中 108円(税込)

    主婦の友社

    RSSブログ情報:http://www.mylohas.net/2017/02/060762syufutomo.html
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