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【検証】知らない人と積極的に話してみたら、どうなる? #ごきげんな私を作る
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【検証】知らない人と積極的に話してみたら、どうなる? #ごきげんな私を作る

2017-03-16 23:30
    春は新しい人間関係が始まったり、人との関わりが増える時期。社会心理学によると、人と人との関わり合いは、人間が健康で幸せに生きていくために欠かせないことであると考えられています。

    また、最新の研究によると、家族や友人、恋人などの身近な人との関わりだけでなく、特に親しい間柄でない人々との関わりも、私たちの心の健康や幸せ度に影響することが分かっています。特に親しい間柄ではない人々とは、たとえば毎日同じ場所ですれ違う人や、買い物などでほんの一瞬だけ関わる人々も含みます。そんな、日常の何気ない関わりでさえも自分の心の健康や幸福度に影響してくるなんて興味深いです。

    知らない人と話す実験をしてみました

    暖かくなってきて、心が少しだけオープンになってきた今日この頃。自分のコンフォートゾーン(楽な領域)をちょっとだけ抜け出して「知らない人と話してみる」という実験をやってみました。普段、何気なく接している人やすれ違っている人々との関わりを、意識的に丁寧にしてみると、一体自分にどんな影響があるのでしょうか。数日間の体験を記録してみました。

    スーパーマーケットにて(水曜日6pm)

    まだ何度かしか来たことがないスーパー。探しているものがどこに置いてあるのか分からない。いつもなら自力で探すところだけれど、実験を開始したところなので店員さんに聞くことにする。20代前半くらいの店員さん。探しているものが置いてあるセクションまで連れて行ってくれた。もう少し会話を引っ張れるか、「この中でどれが一番おすすめですか?」と聞いてみる。すると、思った以上にスラスラと回答してくれて、それぞれの製品の特徴や、無農薬表示についての説明もしてくれた。ネームタグにアルバイトと書いてあるけれど、きちんと勉強していて感心。これからはこのスーパーに来ようと思う。

    カフェにて(木曜日1pm)

    チャイティーが飲みたくなってカフェに寄る。他に並んでいるお客さんがいないので、バリスタさんに話しかけてみようと思ったら、向こうから「外はまだ雨降ってますか?」と逆に話しかけられた。お天気の話から始まり、バリスタさんの出身地の話(実家はまだ雪が積もっているとか、地元の有名な食べ物とか)を聞き、おすすめのノンカフェインの飲み物や裏メニューもを教えてもらった。普段なら注文すれば終わってしまう会話だけど、実験中だけにこちらからもしっかり質問したりして、次のお客さんが来るまでのほんの5,6分にちょっとした会話ができた。チャイティーを買いに来たはずが、気がつけば彼のおすすめのハーブティーを手にお店を出ることになってしまったけど、まあいっか。

    友人に実験のことを話す (木曜日7pm)

    その後、クリーニング屋さん、郵便局員さんともちょっとした世間話ができて、「知らない人に話しかけるコツ」みたいなものが少し分かってきた感じ。意外と楽しいし、便利な情報をもらえることもあるので悪くない。そのことを電話で友人に話していたら、「でも、自分がお客で相手がサービス業の人っていう関係だから話が進みやすいんじゃない?」と指摘される。確かにそうかもね。明日から、サービス業じゃない人にも話しかけてみることにする。

    エレベーターにて(金曜日11am)

    途中で乗ってきた、スーツ姿の40代とみられる男性。「何階ですか?」と話しかけて、ボタンを押してあげる。「今日はいいお天気ですね」と話しかけるも、「はあ」と返されて会話続かず。自分の降りる階が来て、会話終了。

    歯医者にて(金曜日4pm)

    待合室で、誰かに話しかけるチャンスをうかがう。微笑み顔で静かに周りを観察している自分って、ちょっと気持ち悪い? 正面に座っているきれいな白髪の女性と目が合ったので、思い切って「こんにちは」と言ってみる。私の声が小さすぎるのか聞こえていない。もう一度「いいお天気ですね」と言ってみる。やはり聞こえていないらしい。気まずい。 右隣に座っている女性がチラリとこちらを見たので、微笑んで「こんにちは」と言ったら、軽く頭を下げてくれたけど、すぐに視線をそらされた。ちょっと心が折れる。突然、自分はシャイで内気な性格なのになんでこんな実験やっているのか、我に返って恥ずかしくなる。歯科衛生士さんに呼ばれて診察室へ移動。ホッとする。

    ヨガ教室にて(土曜日6pm)

    気を取り直して、再びチャレンジ。みんなそれぞれ「自分の世界」に入ってる雰囲気の静かなヨガ教室。隣になった女性がとても個性的で素敵なピアスをしていたので、「そのピアスすごく可愛いですね」と話しかけてみる。女性はびっくりした感じで「ありがとうございます」と返してくれた。もっと会話を続けたかったけれど、次が浮かんでこない。先生が入って来てレッスンが始まったので、結局会話は終了。帰り際に、「お疲れ様でした。また来週に!」とさっきの女性から笑顔で挨拶された。ちょっと嬉しい。

    公園にて(日曜日11am)

    犬連れの人が多い公園。すれ違うドッグオーナーさんに「かわいいですね! 何の犬種ですか?」と話しかける。会話して犬を撫でさせてもらって、ということを何度か繰り返しながら散歩する。春の公園はのんびりお散歩している人が多くて、知らない人とも短いけど爽やかな会話ができて気持ちがいい。

    話しかけた3人目のドッグオーナーさんは、連れているミックス犬が数年前に保健所から引き取った犬であることや、今はトレーニングを受けて老人ホームなどを訪問するセラピー犬になったことを教えてくれた。私も以前飼っていた愛犬の話から、死んでしまって辛かった話などして、約20分間でちょっとディープな所まで話が広がる。なんだかちょっと癒された。

    実験結果:知らない人と話してみた収穫は...

    普段はインターネットで情報を集めることが当たり前になっていますが、こうして「知らない人と話してみる」実験をやってみたことで、より正統派の情報収集ができたり、新しい発見があったり、小さな喜びがあったりして、想像していた以上に収穫があった数日間でした。

    勇気を出して話しかけることで、空振りでがっかりした経験も含めて、少しだけ自分の世界が広がったのを感じます。「袖振り合うも多生の縁」という言葉通り、ささやかな出会いにも何かの意味があるのかもしれません。これからも続けてみて、自分の変化を観察していこうと思っています。

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    image via shutterstock

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2017/03/061152happy.html
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