脳を休ませるというと思い浮かべるのが「ゆっくり何もせず休む」「睡眠をとる」などではないでしょうか。ぼーっとしていれば脳は休めるのでは? そう思っていましたが、どれだけ無為に時間を過ごしていてもそれは逆効果にすらなってしまうのだとか。

どんなに休んでも、休んだ気がしない。集中力が続かない......。そんな時は体を休めることも大切ですがそれだけでは回復しない疲労、それが脳疲労です。それならば、科学的に正しい脳の休め方って? そんな疑問に答えてくれるのが『世界のエリートがやっている 最高の休息法ー「脳科学×瞑想」で集中力が高まる』(久賀谷 亮 著/ダイヤモンド社)です。

脳に本当の「休息」を与える方法は?

本書では脳の休め方についていくつかの方法が書かれています。その中でも面白いと思ったのが「ムーブメント瞑想」です。動きながら行う瞑想というのはちょっと新鮮。これはグーグルの社員研修「SIY」でも取り入れられているのだとか。集中力、注意力の改善フロー状態の実現に効くのだそう

脳を疲労させる「しながら」状態を抜ける瞑想法

1.歩行瞑想
・スピードは自由だが最初はゆっくりと歩くのがおすすめ
・手足の筋肉・関節の動き、地面と接触する感覚に注意を向ける
・「右/左」とか「上げる/下げる」のように自分の動き(ムーブメント)にラベリングする

2.立った姿勢でムーブメント瞑想
・足を肩幅に開いて立ち、伸ばした両腕を左右からゆっくり上げていく
・腕の筋肉の動き、血液が下がってくる感じ、重力に意識を向ける
・上まで来たら、今度はゆっくり下げながら同様に(これを繰り返す)

3.座った姿勢でムーブメント瞑想
・椅子に座った状態で、後ろから前にゆっくり両肩を回す
・筋肉や関節などの動き・感覚へ細かく注意を向ける
・一周したら、逆に肩を回しながら、同様に注意を向ける

『世界のエリートがやっている 最高の休息法ー「脳科学×瞑想」で集中力が高まる』P.23より引用)

ポイントはムーブメント瞑想をするタイミングをあらかじめ決めること。家を出る時、駅に着いた時など自分が意識しやすいように決めると習慣化しやすいそう。

なんとなく「何かをしながら」別のことをやってしまうことは多々あります。その状態では雑念が浮かびやすく思考がクリアになりません。このような脳の「自動操縦モード」に陥ると脳は疲れてしまうよう。

ハッと気づくと考え事をしてしまうことに気がついたらそれは脳の疲れをとるチャンス。動きながら、というのも心と体の両方に良い刺激になりそうです。気軽に休息法を取り入れて気がつきにくい脳の疲れをすっきりさせてあげたいですね。

『世界のエリートがやっている 最高の休息法ー「脳科学×瞑想」で集中力が高まる』

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