そんなことを思っていたら、「人は世代をさかのぼるに連れて賢かった」という事実が発見されたそう! アメリカ・ハーバード大学の遺伝学者によると、紀元前を生きたアテネの市民たちは、今この時代の人間よりもずっと優秀だったと言われており、もし現代人の中に彼らが混ざったら、たちまちその優秀さやIQの高さが注目を浴びるレベル。その理由として考えられているのが、食べ物に含まれている農薬や化学調味料などの影響です。特に注意が必要なのは、以下の3つ。
フッ素
フッ素は、飲み水に存在しており、少量でも虫歯を予防するのに役立つと言われています。フランスの赤ちゃんは、小さい時からこれを摂取するようになっているため虫歯が少ないと言われており、日本ほど歯磨きの習慣が定着するのが早くありません。でもこのフッ素は、高濃度になるにつれて、子供のIQを低下させるのだそうです。
農薬・クロルピリホス
コロンビア大学の研究によると、私たちが普段口にする物に含まれている、殺虫効果を持つクロルピリホスという農薬は、子供の精神的な発達にとって有害とされているのだそう。
ブドウ糖果糖
多くの加工食品やジュースに使われるブドウ糖果糖(グルコース フルクトース)は、IQの低下をさせるという報告が、イギリスの研究者によってされています。日常的にブドウ糖果糖が含まれた食品を摂取していた3歳の子供は、5年後にはIQの低下が見られたといいます。一方、フルーツや野菜をよく摂取していた3歳の子供は、3年後にIQの上昇が見られたとか。
このようなデータからも、食べ物の成分表示をチェックすることが、いかに重要かが分かります。そのほかにも、人のIQの低下には、遺伝子の10%が知的機能に関係していると言われていて、各世代にわたって数十ものゲノム内変異が確認されているのだそう。この変異は、知的機能に影響を与え、世代を経るにつれ知的機能が低下している原因と言われています。
今あるインターネットや電気製品もほとんどなかった祖母、曾祖母の時代に活かされていた生活の知恵というものは、納得して使えるものが多い気がします。そしてそれが結局自然由来だったりするものだから、結果的に体に害がなかったり......。昔の人の知恵が優れているというのは、こういう理由もあるのかも知れない、と納得してしまいました。
[参照元:L'homme deviendrait de moins en moins intelligent]
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(下野真緒)