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1日たった6分。読書をするとよい理由6
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1日たった6分。読書をするとよい理由6

2018-01-24 20:30
    読書とダークチョコレートには多くの共通点があります。退廃的で最高の気分を味わえるけど、どんなに夢中になっても罪悪感を覚えずにすむ。いいことばかりでマイナスの面はありません。

    実際に、読書のメリットを調べれば調べるほど、驚くことばかり。ストレス低減から共感力アップまで、絶対に読書をしたほうがよい理由をこれからお話しします。

    1.読書は脳を刺激する

    『ダ・ヴィンチ・コード』を読むと、ローマの街中を走りまわる主人公ロバート・ラングドンとほとんど同じ気持ちになれるし、『ジュリー&ジュリア』のページを開けば、ジュリア・チャイルドがつくる牛肉の赤ワイン煮の匂いで突然五感が満たされる。それは、頭の中だけで起きていることではないかもしれません(もちろん頭の中で起きてはいるんだけれども)。

    本を読むと、まるで自分が実際に体験しているかのように、脳の神経的分野が刺激を受けます。たとえば、スペインの研究者らは、「シナモン」という単語を読むと、嗅覚に関する脳の領域が活性化することを発見しました。同様に、フランスの研究者らは、行動に関する文章を読むと(例:パブロがボールを蹴った)、脳の動作に関する部位「運動皮質」が刺激されることを突き止めています

    2.フィクションは相互理解を高める

    「遺伝学に関する本を読めば、遺伝子のことを学べます。フィクションを読めば、人について学ぶのです。他人とあなた自身についてです」と語るのは、トロント大学認知心理学名誉教授で小説家、『Such Stuff as Dreams: The Psychology of Fiction』の著者でもあるキース・オートリー博士。その理由は、読書は他人の思考や気持ちに深く入り込む独特な機会となり、それが共感する力を高め、社会的な能力も向上させることが研究でわかっているからです。

    ではどんな本が共感力をアップするのによいのでしょうか?

    「単にプロット中心ではない、文学的なロマンス小説や探偵小説がいいですね」とオートリー博士。ジェーン・オースティンの『プライドと偏見』は理想的な小説だそうです。

    3.本は幸せな気分を高める

    お金が幸せの秘訣ではないことは周知の事実。では何が人をハッピーにするのでしょう?

    先の研究では、物質的なものよりも人生経験が人を幸せにすると示していますが、それだけではありません。『Journal of Consumer Psychology』誌に掲載された研究によると、書籍のように、人生経験を高めたり、作り出したりするよう設計された体験型プロダクトは、全体的に幸福度をアップさせることがわかりました(ちなみにスポーツグッズ、ビデオゲーム、楽器などにも同じ効果があります)。

    読書はまた、充実感を得るのにも役立ちます。ノーステキサス大学の研究で、年齢が高くなるほど、読書や学ぶことを続けている人のほうが人生により満足していることがわかっています。

    4.読書はストレスを減らす

    本に没頭することは、究極のリラクゼーションかもしれません。サセックス大学の研究者によれば、音楽を聴くこと、散歩をすること、紅茶を飲むことを制して、読書は68%もストレスを低減、最大のストレス解消法となることが証明されました

    ストレスは、エネルギーを奪い、性欲を妨げ、病気の原因にもなると考えれば、これは健康や幸福度の面でもよいニュース。さらに1日たった6分間の読書だけでも、心拍数を遅くし、筋肉の緊張をやわらげるのにはじゅうぶんだそうです

    5.本はグレーな脳細胞を強化する

    良い本に心を奪われていれば、記憶が奪われるような事態にならないかもしれません! 『Neurology誌』に掲載されたラッシュ大学メディカルセンターの研究では、読書のように人生を通じて精神を刺激する活動を続けていけば、認知低下が32パーセント遅くなるとのこと。別の研究では、頭をつかう趣味(読書、チェス、パズルなど)を楽しむ人はアルツハイマーになる可能性が2.5倍低いという結果が出ています。

    また、読書はリアルタイムで脳にメリットをもたらします。エモリー大学の研究では、巧みなストーリー展開で物語性の強いスリラー『ポンペイの四日間』を読んだ被験者の脳をスキャンしたところ、相関する言語や身体的感覚、動作に関する脳の領域が活性化していることがわかりました(つまり主人公が走っていると、脳もまるで自分が走っているかのように活動する)。

    同じような効果が得られそうな本:たとえばギリアン・フリン『ゴーン・ガール』、スザンナ・コリンズ『ハンガー・ゲーム』、マイケル・クライトン『プレイ獲物』など。

    6.ページを開けば、心も開く

    純血の魔法使いと「マグル(魔力を持たない人)」が活躍するハリー・ポッターの世界に飛び込めば、あなたの持っている偏見などすぐに消え去るかもしれません。『Journal of Applied Social Psychology』誌に掲載された研究によると、ハリー・ポッターのシリーズを読むと(とりわけ、偏見に関するくだり)、LGBTや移民に対する態度が改善することがわかりました。別の研究では、ムスリムのアメリカ人女性に関する物語の抜書きを読んだ被験者は、人種にもとづく大きな思い込みをする可能性が低くなっています。

    本を読むことについて、オートリー博士は次のように述べています。「自分だけの個人的な世界の外側に存在する、ほかの社会に暮らしているさまざまな人々を知ることができる。それが読書のもっとも大きなメリットなのです」。

    おすすめの本:『ジョイラック・クラブ』エイミー・タン、『小さきものたちの神』アルンダティ・ロイ、『わたしはマララ』マララ・ユスフザイ

    Allison Young/6 Health Benefits Of Reading Just A Few Minutes A Day

    訳/Maya A. Kishida

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2018/01/healthbenefitsofreading.html
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