薬を飲むほどではないけど、なんとなく調子がよくない……そんなときにおすすめなのがハーブティー。ハーブティーは薬ではありませんが、体にやさしく作用し、心身を整えやすくするといわれます。
今回は、ハーブティーのインストラクター資格をもち、「はあぶ教室」を開講されているハーブティーソムリエの岡部さんにお話を伺いました。
常備しておきたい3つのハーブティー
image via shutterstock――家に常備しておきたいハーブティーは何でしょうか?
まず常備して欲しいハーブは、味や香りがはっきりしているもの。次の3つのハーブティーは手に入りやすいですし、揃えておくと便利ですよ。
1つ目は、ジャーマンカモマイル(カモミール)。不安やストレスがたまっているときや、ドキドキして眠れないときなどに使います。やわらかな甘さがあり、単品でミルクティーにするのもおすすめ。粘膜を保護してくれるので、喉の痛いときや風邪の引きはじめなどに。また、芯から身体を温めてくれるので冷え性の方にもおすすめです。
市販のものは、最初からペパーミントとブレンドされた状態で販売されているときがあるので、購入の際は成分をきちんと確認してからにしましょう。薬効は花の中心の黄色の部分に多く、茎や葉には含まれていません。花の部分がきちんと入っているのもを選んでください。安いものは茎や葉しか入っていないものが多いので要チェック。
image via shutterstock2つ目は、レモングラスです。胃の働きを助け、消化促進作用があると言われるので、食べ過ぎたときや胃もたれに。他にも殺菌効果、腹痛や下痢、頭痛、熱っぽい風邪のときにも使われます。爽やかな味と香りで、年齢性別問わず飲みやすいハーブです。妊娠中・授乳中は控えましょう。
image via shutterstock3つ目は、ローズです。ホルモンバランスを整えるといわれるハーブのトップ3に入っています。味よりも香りを楽しみながら飲むハーブで、生理痛にもおすすめ。ほかにもイライラをやわらげ、落ち込んだ気持ちを前向きにしてくれたり、熱っぽいときや下痢・便秘にも。劣化しやすいので購入後は早めに使い切るようにしましょう。直射日光や湿気には十分気をつけて。妊娠中・授乳中は控えましょう。
30代〜40代の女性におすすめのハーブティー
image via shutterstock――肌質や体質が変わりやすい30代〜40代の女性におすすめのハーブティーは?
次の4種類がおすすめです。
(1)ルイボス……活性酸素の除去に役立ち、健康的な若々しさを保つ手助けをしてくれます。アレルギー症状の緩和もサポートし、花粉症や気管支喘息やアトピーなどにもおすすめです。茶葉のグレードがあるので、オーガニックを選ぶといいですよ。
(2)ネトル……ミネラルが豊富で血液をきれいにするといわれます。体質改善や貧血予防、花粉症などのアレルギー症状の緩和もサポート。単品では飲みにくいので、常備ハーブに少量ブレンドして楽しみながら飲むのがおすすめです。
(3)ローズヒップ……ビタミン全般(A・B・C・D・E・K)が含まれるハーブ。体の調子や肌を整えるのにビタミンは必須です。ただし、ハーブティーはお湯で抽出するため、水溶性ビタミンのBとCのみしか摂取できません。ハーブティーとして楽しんだ後は、ハチミツなどと混ぜて食べるのもおすすめです。
なお、ティーの水が赤くなるのは単品のローズヒップティーではありません。単品でのローズヒップティーは明るくきれいな黄色となり、酸味も多少ありますが強くはありません。赤くて酸っぱいものはハイビスカスがブレンドされています。ブレンドされていることが悪いわけではありませんが、そのつもりで使ってください。
(4)マルベリー……蚕(かいこ)のエサとなる「桑の葉」のことです。糖の吸収や血糖値の上昇を抑えるといわれ、食事の約30分前に飲むとダイエット効果も期待できます。糖尿病の予防にも。腸内環境を整えてくれるので便秘の方にもおすすめ。単品でも飲みやすいハーブです。日本では健康茶としても親しまれてきたものです。
image via shutterstock自己判断でハーブティーをブレンドするのは危険ですので、まずは単品から楽しんでみてください。ハーブティーの力を借りて、穏やかに過ごしていたいですね。