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ビタミンDが子宮筋腫のリスクを減らす? 摂り方とおすすめレシピ
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ビタミンDが子宮筋腫のリスクを減らす? 摂り方とおすすめレシピ

2018-09-11 23:00
    昨今、過剰なUVケアが一因となって、ビタミンD不足に陥っている可能性が指摘されています。

    ビタミンD不足による弊害、1日の摂取目安、ビタミンDの摂り方などを、神戸学院大学 栄養学部教授 田中清先生のお話をもとにまとめてみました。

    ビタミンDを十分に摂取すれば、がん予防にも

    まずはビタミンD不足による弊害について。田中先生はこう言います。

    「クル病・骨軟化症を起こすほどではないビタミンD不足であっても、骨折のリスクが増加します。さらに近年ビタミンDは、骨だけではなく、多くの臓器の健康維持に欠かせないこともわかってきました」

    国立研究開発法人 国立がん研究センターの調査では、血液中のビタミンD濃度が低いと、各種がんの発生リスクが上昇するということがわかったそう(※1)。

    それだけではありません。アメリカ国立衛生研究所の調査により、ビタミンDを十分に摂取している女性は、ビタミンDが不足している女性と比較すると、子宮筋腫を発症する可能性が低いことが明らかになったのです(※2)。

    一日に必要なビタミンDの量は?

    では一日でどのくらいのビタミンDが必要なのでしょうか。

    厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」で定めている、一日のビタミンDの摂取目安は、18 歳以上の日本人男女ともに5.5μg(マイクログラム)

    数字では想像がつきにくいですが、つぎから挙げる摂取方法とともに、わかりやすく理解していけたらと思います。

    ビタミンDの摂取方法で、よく耳にするのが「日光浴」

    その仕組みは、紫外線が皮膚の中にあるコレステロールの一種に作用することで、ビタミンDの前段階の物質が生まれます。やがてこの物質がビタミンDとなり、血液中に取り込まれるからだそう。

    体内でビタミンDを10μgつくるには、何分の日光浴が必要?

    日光浴の目安時間(※3)は、7月中旬の横浜なら、朝9時の時点で15分。お昼12時だと9分。15時だと20分。

    同じ横浜でも12月中旬であれば、朝9時で150分。お昼12時で45分。15時ではなんと500分必要になります。ビタミンD を5.5μg摂取しようと思ったら、その半分強の時間が必要ということになりますね。

    ビタミンDが豊富な食材

    とはいえ、毎日日光浴をする時間もありません。日光浴以外の方法として挙げられるのが、ビタミンDを豊富に含む食材を食べることです。

    食材100g当たりのビタミンD含有量(※4)を見てみると、たとえば、しらす干し(半乾燥品)なら61μg。しらす干し(微乾燥品)は46μg。イクラは44μg。サケは32μg。乾燥キクラゲは85.4μg。干し椎茸は12.7μg 。舞茸は4.9μgに。

    これらのビタミンDを豊富に含む食材を使った、簡単レシピがこちらです。

    盛り付けるだけ。ビタミンDたっぷりレシピ

    いくらとシラスのビタミンD大盛り「たまひよ丼」

    <材料>(1人分)

    いくら 30g 釜揚げしらす 30g いりごま 少々 大葉 1枚(タレ) めんつゆ 小さじ1 ごま油 少々 ご飯 1合

    <作り方>

    めんつゆとごま油を合わせてタレをつくる。 大葉を千切りにする。 ご飯にいくらと釜揚げしらすを盛り付け、 ごまと大葉を乗せタレをかけたら完成。

    <ポイント>

    ビタミンDが豊富ないくら(魚卵)と、シラス(稚魚)を使用した「たまひよ丼」。ビタミンDを多く含む食材を盛り付けるだけのお手軽レシピです。

    ビタミンDの吸収を高めるため、ごま油を使ったタレでコクをプラスしています。 ごま油がビタミンDの吸収を高めてくれるのも嬉しいところ。

    ほかには、たっぷりのきのこと鮭を使った「ちゃんちゃん焼き」もいいですね。日光や食材を上手に味方につけて、ビタミンDを充足させていきましょう。

    ビタミンDを積極的に!

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    ※1 Budhathoki S et al. Plasma 25-hydroxyvitamin D concentration and subsequent risk of total and site specific cancers in Japanese population: large case-cohort study within Japan Public Health Center-based Prospective Study cohort. BMJ. 2018 Mar 7;360:k671. doi: 10.1136/bmj.k671.
    ※2 Baird DD et al. Vitamin D and the risk of uterine fibroids. Epidemiology 24:447-453, 2013.
    ※3 出典:国立環境研究所・地球環境研究センター
    ※4 出典:「日本食品標準成分表 2015 年版(七訂)」

    田中清(たなか・きよし)先生
    神戸学院大学栄養学部教授。甲子園大学栄養学部教授、京都女子大学家政学部食物栄養学科教授などの職を経て、2018年より神戸学院大学に勤務。主な研究分野は骨粗鬆症、ビタミン不足。所属学会は日本病態栄養学会(学会誌編集委員長)、日本ビタミン学会(学会誌編集副委員長)など。

    image via shutterstock

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2018/09/174136vitamin_d.html
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