あわただしい現代には、効率よくエネルギー回復を図る「レジリエンス」のスキルが欠かせないとしているのが、『心を休ませるために今日できる5つのこと マイクロ・レジリエンスで明日のエネルギーをチャージする』(ボニー・セント・ジョン、アレン・P・ヘインズ著)です。
一流アスリートの回復スキルを日常に活かす
著者のひとりであるボニー・セント・ジョンは、元パラリンピックスキー選手。トップアスリートたちがプレー中に実践している「マイクロ・レジリエンス」は、あらゆる職業や立場の人が活かせるものと考え、広めようとしています。
長くトップで活躍できる選手の多くは、過酷な試合中のわずかな隙間をぬって、ささやかな儀式のような動作をおこなっていると言います。
その動きには、たまってくるストレスやプレッシャーを途中でリセットし、エネルギーを急速充電する効果があるそう(17〜18ページより)。
この調整方法を応用すると、アスリートでなくても心が折れかけたときの立ち直りが早くなるのです。
なお、通常「レジリエンス」とはもとに戻るという意味の言葉ですが、著者たちが「普通よりよい形に戻す方法」として提案しているのもポイントです。
5つのフレームワーク
「マイクロ・レジリエンス」は、以下の5つから成り立っています。
脳の使い方を切り替える(リフォーカス) 原始的な恐怖をリセットする 思考のクセを見直す(リフレーム) 体をリフレッシュする 心を活性化(リニュー)する(『心を休ませるために今日できる5つのこと』19ページより引用)
この5つそれぞれに対して、たくさんの工夫が紹介されている本書。いますぐ実行に移せるメソッドを挙げてみます。
「決断疲れ」を避けるために
そもそも、心身ともにくたびれてしまう状況を整理することが必要。
たびたび複雑な意思決定をせまられると、知的な人でも「決断疲れ」を起こして、記憶力や判断能力が弱まってしまうと言われます。
よほどの単純作業でない限り、マルチタスクで物事を進めるのはひかえて、目の前の作業のみに集中しましょう(33ページ、47ページより)。
また、大事な決断を下すときは空腹や疲労を注意深く避け、朝早くか十分な休憩のあとに(48ページより)。
ネガティブな感情にラべリングをしてリセット
強いプレッシャーにさらされると恐怖心で反応してしまい、あとから悔やまれる行動をとりがちに。そんなときは、ネガティブな感情にラベリングして自己修正することを本書はすすめています。
「私は怒っている」「私は追いつめられている」「私は悲観している」などと感じていることを言葉にする(ラベルをつける)と、自分を取り戻せるそう。
さらに、ネガティブな感情にポジティブな名前をつけ直して再度ラべリングできると、感情リセットの効果が高まるそう(78ページより)。
それは本当に悲観的になること?
本書を読むと、「厳しい状況下では答えを探そうとするより、問いを立てるほうがポジティブな力がわいてくる」とわかります。
事態を変えられないと思いこまず、どんな課題があるのか、どんな選択肢があるのか、できることは何かと自分に問いかけて、物事を楽観的にとらえ直すことが大切なのだそう(127ページより)。
じつは楽観してもいいときに、悲観主義に走っていることは多いものです。
リフレッシュ:水分補給をおこなう
著者たちは、慢性的な水分不足がもとで冷静さをなくしたり、パフォーマンスが低下したりしている可能性は高いと見ています(146ページより)。
水分補給は、ほかのフレームワーク全般に影響がおよぶほど大切なテーマなのです。
最も水分補給が必要なときに限って忘れてしまうのが問題なので、一日で一番大変な時間帯にこそ摂取するようスケジュール調整を、と本書ではアドバイスしています。
疲れきってしまってから完全にスイッチをオフにするのでは、ベストの調子まで復元するには時間がかかりすぎます。
その点、合間にエネルギーをチャージする「マイクロ・レジリエンス」なら、集中力を維持できるのが魅力。気になった手法を日常のなかで試し、レジリエンスを鍛えたくなってきました。
レジリエンスを鍛えるには
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誰でも日常でやっていることだけど、周りの人間がそれを許さない。(特に会社)
弱った者に追い打ちが多い環境
我慢は美徳で、苦労と疲弊は勲章で、楽しそう幸せな奴の足引っ張って、気持ちの若い頑張る奴の出る杭フルボッコして、慰め合い傷舐め合って、愚痴と不平不満言い続けるまでがテンプレ
「悪貨は良貨を駆逐する」に同じく、健全でポジティブな精神もネガティブで底意地の悪いやつらから攻撃され駆逐されやすい世の中。
「一緒に苦しめ」が基本構造になっちゃってるからね一般的な社会人思考って。
苦労が美徳と言いながらも
自分は抜け駆け押しつけをして
俺が楽をするためお前が代わりに苦しめ(本音
だしね