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あなたに向いた/向かないものはどれ? 流行りのダイエットを栄養士が検証
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あなたに向いた/向かないものはどれ? 流行りのダイエットを栄養士が検証

2019-02-18 07:30
    image via shutterstock

    体重を落とすのは、確かに大変な努力がいります。だからといって、特定の食品や栄養を摂取しないという極端な食事制限を行う必要はありません。

    なかでもおすすめしないのが、有名人がやっているというふれこみの流行のダイエット。あなたの健康に危険を及ぼす可能性があるだけでなく、長い目でみても効果がみられにくいからです。また、一部の流行ダイエットでは、食べるのを完全にやめて、代わりにジュースやお茶を飲むようにすすめているものもあります。

    体重を減らすという目標のジャマにならず、自分にあった正しい食事を選ぶためにも、避けるべき流行のダイエットを栄養士の皆さんに聞きました

    1. ケトダイエット

    コートニー・カーダシアンやハル・ベリーなどのセレブに人気の低炭水化物ダイエット、ケトダイエットは、かなり評判になっています。

    最初は体重が減り始めるかもしれませんが、非常に制約が多いため、長続きしにくいものです」と語るのは、受賞歴もある栄養専門家でウォール・ストリート・ジャーナルのベストセラー料理書の著者トビー・アミダーさん。

    また、全粒穀物や果物、野菜の不足によって、便秘になるかもしれません。

    2. ジュースクレンズ

    ジュースを飲むことで体重を減らすダイエットは、脱水と結腸をからっぽにすることによるもので、長く続けることもできないし、安全でもありません

    「脱水は気力や体力を奪い、頭痛を引き起こし、飢餓状態も招きます。腸内をすっきり一掃した際に、身体の役に立っていた腸内細菌のコロニーも破壊してしまうのです。その結果、おなかの微生物のバランスが崩れ、消化異常を起こします」とマイケル・ジェイ・ヌスバウム医学博士は述べています。

    3. Whole30(ホール30)

    「精製された食品や加工度の高い食品は避けるなど、すばらしい点もあると思いますが、Whole30はあらゆる糖質(本物の砂糖も人工甘味料も)、穀物、乳製品、豆類、ピーナッツを禁止しています。これに従うのはほぼ不可能だし、特に1種類以上の自然食品群を禁止するダイエットは決しておすすめしません」と話すのは、認定管理栄養士で、高プロテイン朝食の本を書いたローレン・ハリス=ピンクスさん。

    Whole30は、やろうとしても結果的に失敗に終わって、健康的に食べるのは難しすぎるという気分になってしまう、とのこと。

    4. マスタークレンズ(レモネードクレンズ)

    マスタークレンズは、10日間飲み物だけのダイエットを行うことで、大幅に体重を減らし、体内から「毒素」を取り除くというもの。

    レモネードのような飲み物、塩水、あるいはハーブの下剤効果のあるお茶だけを飲むことができ、固形の食べ物は一切食べません。

    「このダイエットでは間違いなく飢餓状態に陥るだけでなく、無性にものを食べたくなる、怒りっぽくなる、疲れるなど、さまざまな苦痛を伴うでしょう。おまけに、これらの成分が身体から“毒素”を出すという証拠はひとつもありません」と言うのは、管理栄養士で、栄養に関する本も執筆しているナタリー・リッツォさん。

    それに、再び食べはじめるようになったら、ほとんど元の体重にリバウンドしてしまいます。

    5. デュカン・ダイエット

    フランスの医師ピエール・デュカン氏が考案したのが、デュカン・ダイエットです。自分に達成できる体重で、なおかつ残りの人生で維持できるような現実的な数値を決めて、その「真の体重」になるのを助けるというもの。

    「わたしは長期にわたって維持できる健康的なライフスタイルを手にすることには大賛成なのですが、このダイエットが期待ハズレなのは、体重のセットポイント理論(※)を無視しているから」と言うのは、認定管理栄養士のエリザベス・アン・ショウさん。

    また、摂食障害を経験した人にとっては危険、とのことです。

    ※セットポイントとは、脳にインプットされている自分の適正体重のこと。一時的に体重が減少しても、体はセットポイントに戻そうとするために、リバウンドが起こりやすくなる。

    6. アトキンス・ダイエット

    低炭水化物ダイエットの先駆者、アトキンス氏が提唱する方法で、炭水化物を制限し、タンパク質を増やすことで体重を落とすというものです。

    「わたしが認定管理栄養士になって23年になりますが、アトキンス・ダイエットで体重を落として、その体重をずっと維持している人には出会ったことがありません。アメリカでは炭水化物恐怖症が広がっていますが、アトキンスのような低炭水化物ダイエットは、健康的でない加工肉を多く摂取し、フルーツや全粒穀物、豆などの栄養豊富な食品が不足するんです」とハリス=ピンクスさん。

    アトキンス・ダイエットは十分な繊維質も不足するため、腸の健康や感情面にもマイナスの影響を及ぼすかもしれないとのこと。

    7. 食事代わりのシェイク

    「食事の代わりに飲むシェイクは低カロリーなので、最初はある程度体重を減らすことができますが、実際の食べ物にある栄養が欠けているし、かなり加工度も高いですね」とハリス=ピンクスさん。

    たいていはシェイクを飲むのをやめると、すぐに体重が増えることに。シェイクが好きなら、プレーンのギリシャヨーグルトやカッテージチーズをベースに、フルーツや緑の野菜で独自のスムージーをつくることをハリス=ピンクスさんはすすめています。

    ヘルシーな脂肪としてチアシードやアボカド、ナッツバターを加えましょう。

    8. パレオ・ダイエット

    ジェシカ・ビールなどがパレオ・ダイエットの大ファン。でもこのダイエットでは、乳製品、豆類、穀類、イモ類、精製した砂糖を含む数々の食品グループを禁止しています。

    「このダイエットにしたがった多くの人が成功していますが、たくさんの食品群を絶っていることで、多くの重要な栄養素も除外されています」とアミダーさん。

    9. ローフード・ダイエット

    「このダイエットの理屈は、生の食品には天然の酵素がたくさん含まれているので、もし46度以上で調理されてしまうと、熱によってビタミンや植物性栄養素のほとんどが壊れてしまうだろうというものです」と言うのはアミダーさん。

    加工食品をやめて摂取カロリーを低くすることで体重を減らすのは可能ですが、調理された食品には栄養面や安全面でもメリットがあります。たとえば、マッシュルームやアスパラガスは、調理したほうが栄養もよりアップします。

    焼いたり炒めたりした野菜は自然の味わいが強調されるため、味付けにほかの材料をたくさん追加して、結果的にたくさんのカロリーを摂取してしまうということにもなりません。

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    訳/Maya A. Kishida

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2019/02/185248pvn_diet.html
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