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心理学者が教える、後悔のつらさから自分を解き放つ方法
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心理学者が教える、後悔のつらさから自分を解き放つ方法

2019-05-09 07:30
    自分を許すには、どのようにすればよいのでしょう?

    スタンフォード大学「許しプロジェクト」のディレクターを務める心理学者のフレッド・ラスキンさんは、「自分を許すための最大の障害は、罪悪感」だと指摘します。

    自分がしたことの責任を取るために、傷を治したり、物事を正しい方向に戻したりする代わりに、残りの人生をずっと惨めな気持ちで過ごして、自分を罰しようと無意識に考えてしまうのです。

    しかし、「自分を許すことで、私たちは過去にしたことに向き合い、間違いを認め、前に進むことができるようになります。起こったことを厳しくとがめずにいる、言い訳する、忘れるというのとは違います。苦しみや後悔は必要ですが、終わりがあります。世界は動いているのですから、前に進む必要があるのです」と、ラスキンさんは説明します。

    前回の記事では、自分を許すために行うべき6つのステップを紹介しました。

    自分の罪を分類する 自分の気持ちを知る 自分が何を望んでいるかを知る 非現実的な期待だと認める 自分の傷を認識する 「ストップ」ボタンを押す

    今回は、後半6つのステップを見ていきましょう。

    7. 謝る

    誰かに何かしてしまったことで自分を許せないのなら、心から謝るだけで物事が正されることがあります。もちろん、じかに行えばですが、謝罪は最も効果的です。

    でも、できない場合は、謝罪の気持ちを、ちょっとしたユーモアで「ごめん」という気持ちを表現できないか考えてみるといいかもしれません。

    8. ポジティブになるテクニックを実践

    ラスキンさんが開発したたった45秒の方法、ポジティブな感情に集中するテクニックを実践してみるといいかもしれません。

    過去の罪で自分を責め始めたら、まず、目を閉じます。長く息を吸い込みながら、そっとおなかを突き出します。次いで、おなかをリラックスさせながら、ゆっくりと息を吐く(つまり、深呼吸ですね)。もう一度、同じように息を吸って、吐き出します。

    3回目の深呼吸では、あなたを愛している誰か、または畏敬の念を抱いて圧倒されるような美しい大自然(素晴らしい砂浜、雄大な巨大ヒノキの森林を抜けて走る道、岩を流れ落ちる渓流など)のイメージを思い浮かべ、心の中で周囲の美しい自然を探索しながら、深く息をします。

    自分がどんな気持ちか認識し、その気持ちが体の中心(心臓のあたり)に来るようにします。

    9. 間違いを正す

    償うには、自分が傷つけた人に親切にする方法を探します」と、ラスキンさん。

    家族の半月分の食費を新しい洋服に使ってしまったなら、わずかな予算でこれまでにないくらいおいしい食事を作って償います。息子の大事なサッカー試合に後半戦まで行けなかったなら、来年のアシスタントコーチを志願して償ったりすることもできます。

    「傷つけてしまった相手が亡くなっていたり、近くにいなかったりする場合でも、誰かほかの人に親切にすることで償うことができます」とラスキンさんは言います。

    「自分は悪い親だったと思う? それじゃ、昔に戻って変えるのは無理ですが、素晴らしい祖父母になろうとすることはできるかもしれません。また、子どもたちを支援するボランティア団体に参加して、ほかの誰かの子どもに手を貸したり、親交を結んだりできるかもしれません」

    「落ち込むよりも、気を取り直して、よいことをしましょう」と、ラスキンさんは強調します。自分を許せるようになるばかりか、想像するだけだったような方向に人生を好転させる結果につながります。

    10. 自分が「悪い魔女」だという考えは捨てる

    償いをしたら、自分がまるで『オズの魔法使い』に出てくる“西の悪い魔女”みたいな古い話を頭の中で繰り返すのをやめるときです。代わりに新しい物語を考えます。人間的な弱さを持ちながらも、持てるすべての力を使って、寛容な人になるというヒーロー物語。

    例えば、前編の記事に登場した母親を支援付き住宅に引っ越しさせたスーザンは、その後に自分を許す術を学んだのです。あまり愛情のこもった言葉をかけてもらえなかった子ども時代について、母親を許せるようになりました。

    現在、スーザンは毎週1回母親を訪問し、数日置きに電話もするようになったのです。そして、スーザンの母親は相変わらず意地悪ではあるのですが(決して変わらないこともあります)、2人の間はこれまでにないくらい近いものになりました。

    11. 広い視野で物事を見る

    1日に1回、今日自分ひとりで行った親切や愛情のこもった行為をすべて思い出してみるのです。

    迷子の犬を拾って持ち主に返した。泣いている子どもをあやして母親がランチを取れるように手を貸した。夫が運動する時間を作れるように、仕事の後で自分がドライクリーニングをピックアップした……。

    そうしたことについて長い間思いをめぐらせれば、自分が素晴らしい人になっていると気づくはず

    12. 罪悪感を感謝の気持ちで置き換える

    「過去にしたことで悪い気分になると、現在がつらいものになってしまいます。ですから、自分を許して前に進む方法を学びつつ、恥ずかしさ、罪悪感を感謝の気持ちで置き換えていくのです。そうやって心と身体を解放してあげます」。ラスキンさんはそう話し、次のようにするようにすすめます。

    いちばん近いスーパーマーケットに行って、豊富な食べ物が手に入ることに感謝する。 老人ホームか病院に行って、自分の健康に感謝する。 車を運転しているときは、同じように車を走らせている一人ひとりのドライバーに、規則を守って運転してくれてありがとうと感謝する。 人生に大切な人がいるなら、毎日自分のことを気にかけてくれてありがとうと感謝する。 お店にはあなたを待っている販売員がいる、と本当に認識し、自分に手を貸してくれてありがとうと感謝する。 毎朝起きたら、呼吸に感謝し、命を与えられたことに感謝する。

    結局のところ、悪いと思うよりも、よいことに目を向けた方がずっとずっといいのです。

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    訳/STELLA MEDIX Ltd.

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