胃腸を傷つける生活習慣は、食べ過ぎ・飲み過ぎだけではありません。日本人に多い消化管のがんを防ぐためにも、胃腸のケアは重要。予防医学医の奥田昌子さんが教える「胃腸を最速で強くする方法」を、毎日ひとつずつご紹介します。 images via shutterstock

吐き気や嘔吐が繰り返し起こり、ひどいときは毎日のように戻してしまう。気になって病院に行き、あれこれ検査をしても、なぜだか病気が見つからないことがあります。

そんな病気のひとつが心因性嘔吐症です。心因性嘔吐症は、検査しても胃にも体の他の部分にも、異常を示すデータがでてきません。ひと昔前は「気にしすぎ」などと言われることもありました。

しかし、異常は確かに起きています。おかしくなっているのは「胃の働き」です。その結果として、まるで消化の負担になるものを食べたときのような吐き気や嘔吐が、必要がないのにあらわれている可能性があるのです。

多くの場合、原因はストレス。自律神経のバランスが乱れ、胃のぜん動が弱くなって胃もたれする、重苦しいといった症状が起きることもあります。

また、ストレスを受けると脳のなかの痛みにかかわる場所が敏感になるために、胃や十二指腸へのちょっとした刺激が、みぞおちの痛みや焼けるような感覚につながったりします。

胃の働きが低下して起きる症状としては、機能性ディスペプシアと呼ばれる消化不良もあります。不調が長く続くときは自己判断で放置せず、早めに医師に相談してみることが大切です。

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