有名女優もやめた過酷なダイエット。かわりに効果が出たのは……
カリスマトレーナーのジリアン・マイケルスや人気司会者のケリー・リパなどの有名人に続き、女優のミラ・ジョヴォヴィッチもケトダイエットに反対の姿勢を表明しました。『People』誌の最近のインタビューで彼女は、高脂肪・低糖質のケトダイエットについて「続けていくのは難しいかもしれない」と話しています。
このダイエットは、パンやパスタ、ケーキ、特定の果物といった炭水化物を基本とする食品を制限して、炭水化物の代わりに脂肪を燃焼させてエネルギーにする“ケトーシス”という状態に体をもっていくというもの。
体重がかなり落ちると多くのセレブたちが言っていますが、ミラ・ジョヴォヴィッチが『People』誌で語ったように「これをやるには、栄養の専門家にならないといけないような感じ」なのです。
なぜ、一部の人にはケトダイエットが人気なの？
image via shutterstockケトダイエットが多くの人に好まれている理由は、体重がすぐに落ちるという点です。
飢餓感をコントロールし、脂肪酸化の代謝を促進するので、ケトは短期間での減量が可能であることがいくつもの研究で証明されています。また食事が高脂質のために満腹効果があり、長時間お腹がすかない状態でいられるのです。
そしてケトダイエットは、2型糖尿病の人の血糖コントロールを向上させることもわかっています。ハル・ベリーなど、この点を気に入っている有名人もいます（彼女はケトのおかげで老化も遅くなったと評価しています）。
このように、ケトダイエットは短期間で体重を減らすのによく、2型糖尿病など一部の健康状態にとってはメリットがあるのですが、継続するのが非常に難しいという点で専門家の意見は一致しています。これがジョヴォヴィッチをはじめとする多くの人々が、他の方法に切り替える理由でもあるのです。
なぜケトは続けるのが難しいのか
image via shutterstockふだん自分が日常的に摂取している炭水化物が、どのくらいの量なのか考えてみましょう。ケトダイエットでの炭水化物の推奨摂取量は1日あたり20g以下ですが、これはリンゴ1個、あるいはバナナ1本に含まれる炭水化物よりも少ないんです！
ベーコンやバター、アボカドなど高脂質の食品を積極的に摂るように勧めているものの、このダイエットにはかなり厳しい食事制限があります。
そしてケトダイエットを止めると、またすぐに体重がリバウンドしてしまう可能性も。長く続けた場合にどうなるかという長期にわたった研究が存在しないことも、栄養士がケトダイエットを嫌う理由のひとつです。
飢え、疲れや落ち込みなどのデメリットも
image via shutterstockケトダイエットを始めたときに経験する副作用も、短期間でおさまるとはいえ、強烈です。飢餓感、疲労感、気分の落ち込み、怒りっぽくなる、便秘、頭痛、頭がぼんやりするなどの症状が、数日から数週間続きます。
ダイエットに関しては、自分のライフスタイルに合っていて、長く続けられるものを選ぶことが推奨されていますが、ミラ・ジョヴォヴィッチにとっては、ほとんど野菜を中心にした食事こそが自分にピッタリ合ったものだったのです。
「2020年に公開される『モンスター・ハンター』という新しいアクション映画の出演に備えて、1年以上前に生活スタイルを変えたんです」と『People』誌でジョヴォヴィッチは語っています。「一週間の食事の80%を必ず野菜を基本としたメニューにして、すべての量を少なめにしたんですけど、正直に言って肌にもいいし、体調もよくなるし、とにかく何もかもいいってことがわかりました」
また、元気になるためにワークアウトの時間も“毎日”設けているそう。「精神的にもとても気分がよくなった」と彼女は言います。「かつては余裕がなくなってしまって、うつにも直面していたのですけど、いまはかなり頭の中がスッキリ冴えわたっているような感じです」
ケトダイエットを始めようかと考えている人は、まずはそれが自分の健康状態やライフスタイルに一番合っているかどうか、医師に相談してみましょう。
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Nicol Natale/Milla Jovovich Says the Keto Diet 'Can Be Hard to Sustain,' So She Does This Instead
訳/Maya A. Kishida