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「人生つらい」が口ぐせになってる? 簡単マインドフルネスを試してみて
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「人生つらい」が口ぐせになってる? 簡単マインドフルネスを試してみて

2019-08-19 05:30
    世界中でブームになっている「マインドフルネス」。今、ここに集中するという精神鍛錬法というものの、ヨガや座禅などと混同しがちで、今ひとつ具体的にわかりにくいものです。

    日常の中で、どんな考え方をしていけば、私たちはもっとありのままに自然体で生きることができるのでしょうか。近年の日本におけるマインドフルネス興隆の中心人物、島田啓介さんの著書『奇跡をひらくマインドフルネスの旅』(サンガ)から紐解きます。

    奇跡をひらくマインドフルネスの旅 (ありのままの自分に帰り豊かに生きるための20のレッスン)

    2,160円

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    肩の力を抜いて生きるには?

    マインドフルネスとは、今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること。ブッダが説いた八正道の中の一つである「正念」がその源となっています。

    日本にマインドフルネスが広まった契機として、「マインドフルネスの父」と称される禅僧ティク・ナット・ハン師が、仏教の実践法と教えを、祖国ベトナムからの亡命先の西洋経由で現代人向けにアレンジして伝えたことが挙げられます。

    マインドフルネスという言葉が専門分野を超えて一般にも知られる形で日本に伝わってきたのは、九〇年代初めのことだ。とくに一九九五年、ベトナム出身の禅僧ティク・ナット・ハンの来日ツアーと、それに先立つ出版によるところが大きい。

    『奇跡をひらくマインドフルネスの旅』18〜19ページより引用

    著者の島田さんは、そのティク・ナット・ハン師が、マインドフルネスを日本に伝えるために行ったツアーの主催者で、精神保健福祉士(PSW)・カウンセラーであり、翻訳家、大学講師として活動しながら、マインドフルネスをテーマにした講演、研修、講座などを各地で行なっています。

    島田さん自身も生きる上での違和感や挫折を感じ、世界中で多くの旅を重ね、そこでマインドフルネスという考え方について偶然に出会ったのだそう。本書には、著者のこれまでの人生の振り返りとあわせて、私たちの人生において役に立つ、もっと肩の力を抜いて生きていくためのヒントが詰まっています。

    子どもの感性を取り戻そう

    本書で紹介されている20のマインドフルネス実践法とは、どのようなものでしょうか。

    まず、子どもの目(初心)を持つことや、身近な人との関係性について挙げられています。

    親子のマインドフルネス講座を行うと、大人こそ「幼ごころ」が必要だと感じることがある。それは、「真の現実を見る目」を取り戻すことだ。(中略)

    マインドフルネスとは、「今ここのありのままの現実を見つめること」。

    『奇跡をひらくマインドフルネスの旅』57ページより引用

    私たちの毎日は、さまざまな用事や、するべき仕事にいつも追われているものです。しかし、雑事に追われていると、ありのままの現実が意外と見えなくなってしまっていることがあります。この瞬間以外のことについ気を取られてしまい、目の前にある物事を見つめる心や考えがおろそかになりがちです。

    子どもは、今、目の前のことに向き合って生きています。そんな感性を取り戻す機会を、マインドフルネスは与えてくれるのだといいます。

    身近な人にこそ、心を開こう

    通常、多くの指導者はまず、体をゆるませて自分を休ませることを勧め、姿勢を正して座り、入ってくる息や出て行く息をありのままに気づくことを教えるようです。しかし、ティク・ナット・ハン師は、初めて瞑想する人には、次のような現代人でもすぐに実行できる具体的な例で教えます。

    「若いカップルなら、テレビを消して、画面を観る代わりにお互いに向き直ることですね」…「そして、一緒にいて私たちふたりは幸せ?と聞いてみてください。これは偽りのない問いかけです。

    『奇跡をひらくマインドフルネスの旅』60ページより引用

    ひとりで瞑想をすることができても、それは真の豊かさではない。自分だけが安らかになるのではなく、身近な人との関係性を育てることから始まるのが、本当のマインドフルネスであるというのです。

    仏教では、自他の抜苦与楽を教えていますが、自分も他人もおおらかに楽になるところに、マインドフルネスの本当の意義があるようです。

    「大丈夫力」を身につけよう

    ところで、さまざまな困難を前にしたとき、果たして自分は乗り越えられるのだろうかと不安になることはありませんか。その答えは、その人自身の「信」にあると著者はいいます。

    仏教には、五力と呼ばれる悟りへの条件がある。その第一は「信力」。それをぼくは、「大丈夫力」と言い換えている。何があっても大丈夫、と言えること。

    『奇跡をひらくマインドフルネスの旅』164ページより抜粋引用

    現実の世界において、問題や悩みが完全になくなるということはあり得ません。だからこそ、何がやってきても受け止めていこうという構えができていることを「信力」=「大丈夫力」であると著者はいいます。

    マインドフルネス瞑想の導入には、仰向けになるか、座ってボディスキャン(体の部位ごとに意識を向ける)をすることがあります。そのとき、床や大地を信頼していなければ、委ねることはできないものです。リラックスして体を委ねることで信が育ち、実感できる。鍛えて強くなるということではなく、委ねて安心を受け取るという考え方になれば、大丈夫だという心になることができます

    坐禅を組んだり、呼吸を整えることだけがマインドフルネスではないようです。日常の中で、物事への向き合い方を少し変えることで、私たちはマインドフルネスを取り入れることができる。そうすれば、ありのままの自分に気づくこともできるのではないでしょうか。

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    奇跡をひらくマインドフルネスの旅]image via shutterstock

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2019/08/196530book_mindfulness.html
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