たかが十数頭の馬の着順に人々の喜怒哀楽が交差する。年末の風物詩、日本競馬界最大のレースである有馬記念とはそういうものだ。二〇二四年十二月二十二日、小誌記者Y(29)もまた、サラブレッドに夢を託そうとしていた。
週刊文春デジタル