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現代の恋愛事情はさまざま。

現代では、オープンリレーションシップの人だけでなく、ポリアモリー、スウィンギング、ポリフィデリティ、モノガミッシュといった関係を築いている人たちもいます。前回に引き続き、そんな「一夫一婦制ではない」関係の主な種類を説明します。

あなたやパートナーの関係にはどのタイプが一番向いているのでしょうか? それを知る方法もあわせて教えます。

オープンリレーションシップ スウィンギング モノガミッシュ  については、こちらを。

4. ポリアモリー

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ギリシャ語で“多い”という意味の「ポリ」に、ラテン語で“愛”を意味する「アモール」から成る言葉です。ポリアモリーとは、1人以上の人と親密な恋愛関係や性的関係を結ぶこと

ちょっと複雑なのは、ポリアモリーの人でも、恋愛関係にあるのはたった1人だけという場合があるという点。そうした人が自分はポリアモリーだと言う理由は、同時に複数の人を愛するという考えに対してオープンであり、またパートナーも同じ考え方だから。積極的に誰かとデートくらいはしているかもしれませんが、現時点では真剣なお付き合いをしているのが1人だけ、ということなのです。

また、ポリアモリーは一夫多妻制とは違います。はっきり言っておきますが、ポリアモリーだと称する人に対して、ポリアモリーと一夫多妻のふたつの言葉をごっちゃにして考えるのは絶対にダメです。

一夫多妻というのは、厳密には1人の男性が複数の女性と結婚すること、あるいはその逆のことですが、一般的には前者を指しており、1人の女性が複数の夫を持つことは一妻多夫と言います。

一夫多妻制は、男性が女性を支配するという有害な家父長制度に根差していますが、ポリアモリーは(正しく行われるなら)平等主義的なものなのです。これがポリアモリーの人々が、ポリガミー(一夫多妻)と混同されることをひどく嫌う理由です。

5. 階層的ポリアモリー

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ポリアモリーの一種である階層的ポリアモリーは、関係性に順位をつけるもの。最上位が本命のパートナーとなります。

通常、階層的ポリアモリーの人は本命のパートナーとともに生活し、資産を共有し、一緒に物事を決断し、長期間パートナーであり続けます。二番手のパートナーは、あくまでも二番手。一緒に過ごす時間も共有するものも少なくなります。一番手のパートナーに“拒否権”がある場合、相手が特定の人とデートしたり会ったりするのを禁止することがあります。

ポリアモリーの多くは、階層的ポリアモリーをあまり好みません。だって自分は二番手、三番手でいいと思う人なんていないですよね? ただし階層的ポリアモリーがいいと思う人は、順位があると関係が楽になる点が気に入っているのです。つまり何かもめごとが起きた時には、メインとなる人物は本命のパートナーの味方につくということを全員が理解しているということです。

エングルさんは「階層的ポリアモリーの関係は、多くの面で魅力的かもしれない」と話します。

「まず本命のパートナーがいて、その人とは心がほっとする関係であり、堅実で“ノーマルな"生活が送れます。そして二番手のパートナーとはデートして愛し合い、本命とはまったく違った関係を築けるわけです。それに自分が本命のパートナーであることを知っていれば、相手の人生において自分が一番重要な人物だということで、嫉妬心を抑えられます」

6. ポリフィデリティ

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かなり重要なのがポリフィデリティです。これは関係を結んでいる全員が平等なパートナーだと見なされていて、そのグループ内の人とだけ性的行為や恋愛行為を行うことに同意しているというもの。シンプルに関係を結んでいる人数によって「クローズド・トライアッド(親密な3人関係)」「クローズド・クワッド(親密な4人関係)」などと呼ぶこともあります。

ただし、エングルさんは次のように説明しています。「3人関係にある場合、全員に対して(デートしたりセックスしたりする上で)オープンであるにちがいないと思われることも多いのですが、単純にそうとも限りません。一部の3人関係には当てはまるかもしれませんが、全員がそうではないのです」

あなたにぴったりの関係はどのタイプ?

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それぞれの倫理的ノンモノガミーの関係性には長所と短所があるので、恋愛関係・性的関係を結ぶことから自由になるために具体的に自分はどうしたいのか、パートナーとよく話し合うことが必要です。

セックスライフに刺激がほしいけれど、恋愛面では満たされていると感じている人は、スウィンギングかモノガミッシュが合っているかもしれません。

とても多くの愛を与えることができて、他の人を愛して支えていきたいなら、ポリフィデリティやポリアモリーの別の形が向いていそうです。

「複数の人と関係を結ぶことは社会として受容される“普通の”関係からはかなり外れているので、多くのカップル、3人組、あるいは個人は、独自の決まりや合意を作り出しています。2人の人間が完全に感情的にも性的にも浮気しないことがデフォルトであるのが期待される“性的な一夫一婦制”とは違うんです。ポリアモリーには、関係者全員の間で検討されるべき多くのレイヤーやグレーゾーンが存在しています」とエングルさんは言います。

倫理的ノンモノガミーの人であっても、時間とともに物事が変化していく可能性もあるでしょう。オープンリレーションシップとしてスタートしたことが、ポリアモリーへと変わっていくかもしれません。あるいはポリアモリーとして数年過ごした後、あなたやパートナーは一夫一婦制の考えに戻りたいと決めるかもしれないし、あるいはまったく別の関係を築くことになるかもしれません。

大切なのは、あなた自身が求めていることに対してオープンでいること、そしてあなたとパートナーが時ともに成長できるよう、お互いの関係に影響を与えるようなすべての美しい変化を受け入れることです。

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Zachary Zane/What’s the Difference Between Ethical Non-Monogamy, Polyamory, and Open Relationships? /Maya A. Kishida(翻訳)

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