第4回 「足がつった」「しびれた」ときの原因と対処法

スポーツトレーナーで鍼灸師の上杉徹さんに聞く、身体のセルフメンテナンス法、第4回は「足のつり」と、「しびれ」について。

自宅でくつろいでいるときならまだしも、仕事や会食、スポーツをしている最中に起こると、これはこれで緊急事態。一分一秒でも早く治す方法を教えていただきましょう。

筋肉が突然収縮して起こる「足のつり」

上杉さん :

足がつるのは、筋肉が収縮して、けいれんを起こしている状態。ふくらはぎや足の甲や裏など、よく使うところに疲労が蓄積することで起こります。対処法は、けいれんを起こしたところを地道にゆっくり伸ばすしかありません」

01.足がつったら……

1.けいれんした痛いところをゆっくり伸ばす

ふくらはぎがつったら、つま先を手前に引きよせて収縮したふくらはぎの筋肉を伸ばします。

足の甲がつったときは骨と骨の間を広げるよう、小指側を持って外側に向けて引っぱる。

足の裏の場合は、つま先を持って、足の裏全体をじっくり伸ばしましょう。

反動をつけると痛める可能性があるので、絶対にNG!

2.足つり予防に、お尻のストレッチ

ふくらはぎのけいれんが治まったら、第2のケアとしてお尻の筋肉を伸ばしておきましょう

イスに座り、片脚を反対側のももの上に上げて前傾すると、お尻の筋肉がじわりと伸びます。再発を防ぐとともに、予防の効果も。

「しびれ」には、ギュッと圧迫するのが効果的

足がしびれた状態で歩くと、ねん挫など思わぬケガにつながりかねません。しびれを早く治すには、叩いたりもんだりしたほうがいいのでしょうか。

上杉さん :

「しびれは血流が悪化することで起きるので、たたくよりも全体を強く圧迫するほうが早く治ります。しびれているところを手でギュッと握るように押さえてからパッとはなす。この動きを繰り返しているうちに、血流は戻り、しびれは解消します」

足がつったら伸ばす。しびれたら圧迫する。いざというときのために、覚えておきましょう。

*ご紹介したものはあくまで応急処置なので、痛みや不快感が続く場合は、専門家にみてもらいましょう。

上杉徹(うえすぎ・とおる)さん
スポーツトレーナー、鍼灸師。医療国家資格(鍼灸師 柔道整復師 理学療法師)を持ったスポーツトレーナー集団「SPCT(スぺクト)」代表。JUJUやAK69など、アーティストのツアーにトレーナーとして全国を帯同する一方、世の中に健康とスポーツヘルス・メンタル作り・予防学を発信すべく、企業や団体とパートナーシップを組み、社会貢献活動を行うなど新たな試みにもチャレンジしている。

撮影/高村瑞穂、モデル/村上加世 (SPCT/ハワイアントレーナー 鍼灸師)、 image via Shutterstock

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