「1日おき断食」ダイエットは減量に有効?

1日断食したら翌日は好きなものを食べるという「1日おき断食」ダイエット法は、減量に効果がありそうです。1日おきの断食をたった1カ月ほど続けただけで、健康で少々体重の多い成人参加者が約3kgの減量に成功したという研究結果がオーストリアから発表されました。

このダイエット法は断続的断食法(intermittent-fasting)の一種で「1日おき断食法(alternate day fasting;ADF)」と呼ばれています。

ADFでは、好きなものを食べる日と断食する日を交互に繰り返します。研究グループは今回、健康で過体重の基準をわずかに超える60人の成人を対象に研究を行いました。

研究では、2日間のうち最初の12時間は好きなものを食べ、その後36時間は断食することを繰り返すADFを4週間継続するグループと、普段通りの食生活を送るグループに半数ずつランダムに割り付けて観察しました。

食べるときには普段の30%以上多く食べても減量成功

その結果、普段通りの食生活を送ったグループでは約220g体重が増加したのに対し、ADFに取り組んだグループでは体重は平均4.5%減少しました。さらに、ADFグループでは、コレステロール値が低下するなど心血管リスク因子の改善も見られました。

今回の研究では、ADF中の参加者が食べてもよい日に摂取した食事の量は、普段よりも30%以上多かったそうです。それでも減量に成功しています。

その理由について研究グループは、「普段と比べて食べる量が増えても、断食の日を挟むことで全体的なカロリー摂取量は減ったことによると考えられます。歴史的には、人間が体重維持のためにカロリーを制限するほど食べ物が豊かになったのは最近のことで、それ以前は飢餓の時代でした。ですから、生理的には飢餓状態は新しい経験ではありません」と解説し、「ADFはカロリー計算も不要で生活に取り入れやすく、遵守率も極めて高かった」と話しています。

今回の結果を受け、専門家からは「長期的な影響が明らかになっていないため、現時点ではADFは勧められない」との声が上がっています。

米国のある管理栄養士は「運動したい人や肉体労働を行う人は、必要な栄養素を適宜摂取する必要があるため、1日おき断食を続けるのは難しいのではないでしょうか」と指摘。

そして、誰もが普段から睡眠中は自然に断食しており、「その時間を延ばす断食法であればシンプルで取り入れやすいでしょう。夕食後に何かを食べながらテレビやパソコンの画面を見るのをやめれば、それだけで断食時間を延ばすことができます」とアドバイスしています。

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HealthDay News 2019年8月28日/Copyright © 2019 HealthDay. All rights reserved.(参考情報)Abstract/Full Text/image via shutterstock

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