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身近な人、あるいは、まったく知らない人が自殺しようとしていたらどうしますか?

悩んで苦しんでいる人を助けるにはどうしたらいいのか。前回に引き続き、あなたにできることを専門家が教えます。

相手の話にじっくり耳をかたむけて 親身になって、はっきり伝えようは、こちら

3. 相談窓口を教えてあげて

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相手と話ができるようになってきたら、次は、希望が持てることを提案するよう認定臨床ソーシャルワーカーのフリーデンタール博士はすすめています。

「“いまあなたが感じていることは、時間が経てば変わるだろうし、状況だって変わるかもしれない”と思えることを伝えます」。それから、必要なアドバイスをしてもらえる専門の相談先の情報を伝えてください(記事末に掲載)。

「相談の電話をする間、そばにいてほしいかを聞いてもいいし、相手に必要なサポートに関する情報をメッセージで送ってもいいでしょう」とリード博士は話します。「またカウンセラー、家族など、信頼できる大人と話をするようにすすめるのも有効です」

4. 警察や救急に頼るほうがよい場合も

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ときには自殺を考えている人にアプローチすべきでない場合もあります。

インターネット上で関わるのは比較的安全ですが、本人と直接関わる際には注意が必要かもしれません。「その人と接触することで、あなたが危険にさらされるかどうかをまず考えてください」とフリーデンタール博士は言います。

「危険が差し迫っている状況であれば、警察(110番)や救急車(119番)に電話をして専門家に介入を任せましょう」 。たとえば「刃物などの道具を持っている場合、その人には近づかないで。あなたは安全な場所に行ってください」

また、相手とすぐに話すことができない場合、たとえば誰か知らない人が数時間前にツイッターで自殺をほのめかしていたのを見たという場合などは、110番に助けを求めるのがベスト。当局の人はあなたよりも迅速に対応できるからです。

5. そそのかすのは逆効果!

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「壁や橋に立っている人に、人々が“飛び降りろ!”と叫んで自殺をそそのかす、ひどい事件もあります」とフリーデンタール博士。

「飛べと言っても、実際にはやらないだろうと思っている人がいるのです」。しかし、これは不正解。あなたはそのつもりではなくても、決して誰かに自殺するようすすめてはいけません。

そこまで極端ではないとしても、「本当はそんなつもりないんでしょう?」「そんなにひどくないよ」「そんな風に話すのはやめて」などと言うことで、死にたいという相手の気持ちを意図せずに否定したり、打ち消したりしてしまうこともよくあります。

こうした言葉は助けにならないどころか、相手の気持ちを悪化させてしまう可能性もあります。何があろうと「相手の気持ちを無視して話したり、ショックを表明したりしないように心がけて」とリード博士。相手の気持ちを尊重しなければ、相手はすぐに心を閉ざしてしまうだろうし、よけいに孤独な気持ちにさせてしまうかもしれないのです。

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