そんな人も多いようです。血圧とは何か、そしてなぜそこまで重要なのか。今回は、あなたの心臓を最高のコンディションに保つポイントをご紹介します。
血圧って、簡単に言うと何?
image via shutterstock血液は心臓を経由して体中へ送られていきますが、その際に血管の壁を押しながら流れます。そしてこの血管に加わる圧力が血圧なのです。血圧の測定時には、医師や看護師が以下の2つの数値を読み上げます。
高い方の数字は「収縮期血圧」。心臓が収縮し血液を送り出す際に動脈の側壁が受ける圧力を表しています。これは血圧が最も高くなった時の数値です。
低い方の数字は「拡張期血圧」。心臓が拍動の合間で拡張する際に動脈の側壁が受ける圧力を表しています。これは血圧が最も低くなった時の数値です。
では高すぎる数値とはどれくらいかというと、高血圧の判断基準は140/90mmHg以上ですが、120/80mmHg以上であれば、高血圧の一歩手前で注意が必要なレベルと考えられています。 ※編注:アメリカの場合。日本では、日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)」において130/85mmHg以上のすべての場合で生活習慣の改善が必要とされています。
高血圧と低血圧の違いとは?
image via shutterstock高血圧は、動脈内にプラークがたまり血管が狭くなった場合に、そこを血液が通ろうとし、より圧が加わるときに起こる可能性があります。高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれているのはご存知かもしれません。なぜなら高血圧には自覚症状がないからです。だからこそ、日ごろから血圧をチェックすることが重要なのです。
慢性的に続く高血圧は、心疾患のリスクを高め、時間が経つにつれて、血液が脳、腎臓、眼、心臓へ流れにくくなってきます。また、心臓や動脈に過剰な負荷がかかり(体中に血液を送り込むのに、より大きな力が必要となるため)、もろくなった動脈の一部が膨らんでしまうことも(動脈瘤)。それが破裂してしまうと、死に至る可能性も出てきます。
低血圧は、めまい、吐き気、失神、激しい頭痛、精神錯乱といった症状がなければ害はありません。ただし、ここに挙げたような症状があれば、医師に診てもらうこと。内分泌系の病気や栄養欠乏症、あるいは投薬の問題など、より深刻な問題のサインかもしれません。
血圧はなぜ変わるの?
image via shutterstock血圧は一日を通して上がったり下がったりします。それには概日リズム(サーカディアンリズム)が関係しています。
血圧は、朝起きる数時間前から徐々に高くなり、正午に最も高くなります。それから眠っている最中に最も低くなります。また血圧は、体がどれだけ酸素を必要としているかでも変わってきます。運動や食事の消化でより酸素が必要な時にはやや上昇します。
次回の『Prevention』に続きます。
血圧をベストに保ちたい
Kristen Dold/What Is Blood Pressure, Exactly? Here's the Easy Way to Understand Your Reading/STELLA MEDIX Ltd.(翻訳)