3年近く前、アメリカの女優シャナン・ドハーティさんは、乳がんが寛解期に入ったとInstagramで発表しました。それが先日、TV番組「Good Morning America」のインタビューで乳がんが再発したことを打ち明けました。しかもステージ4で。
シャナンは、感情の高まりを抑えながらこう言います。「まだ気持ちの整理はついていません。いろいろな意味で苦い事実だから」と。
彼女はなかなか診断を受け入れられなかったそう。「何日も『どうして私なの?』と思った。それから『でも、どうして私じゃない誰かではなく? でも、私以外に誰がふさわしい?』って。ふさわしい人なんて誰もいやしない。でも、とにかく最初に心配したのは、ママや夫に何て言えばいい?ってことだった」と、シャナン。
シャナンは2015年に初めて乳がんだと打ち明け、治療の過程や生活をInstagramで定期的に公表してきました。でも今回は、がんとの戦いをもっとプライベートにしたいそう。
ひとつの理由は、『ビバリーヒルズ高校/青春白書』の出演者のひとり(ディラン役)でリブート作品を撮影中に亡くなった友人、ルーク・ペリーに敬意を表したいと思ったから。
「再発の診断を受けていやな気持ちでいたら、その後に、健康そうに見えた彼が先に亡くなった。本当にショックで、敬意を示すためにも私にできることといったら、番組を続けることくらいだったの」と振り返ります。
シャナンは、まだ仕事ができると証明したいとも思ったといいます。「診断されたからといって、人生が終わるわけじゃない。まだ生活を続けなきゃ」と。
ステージ4の乳がんとは?
image via shutterstockステージ4とは、乳がんが体のほかの部分、近くのリンパ節や骨、肝臓、肺などに広がってしまっている状態で、治療が難しいことを意味します。米国がん協会(ACS)によると、「治癒はしないと考えられています」
寛解後にがんが再発することがあるの?
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がんの治療を受けて、がんが検出されなくなってからしばらく経った後にまた見つかった場合、“再発した”と言います。
最初にがんが見つかった場所に再発することもあるし、別のところで見つかるケースもあります。ACSによると、「がんの治療を完全に終えても、がんが絶対に再発しないとは保証できないのです」
例えば乳がんの場合、治療(放射線や化学療法など)を生き延びたがん細胞があったとすると、それがわずかひとつでも、再発につながる可能性があります。無秩序に増殖、成長して腫瘍を作るからです。
がんが再発するリスクは、そのがんのステージとタイプ(サブタイプ分類)によります、とジャック・ジャクーブ医師(カリフォルニア州ファウンテン・バレーにあるオレンジコースト医療センター・メモリアルケアがん研究所の腫瘍内科医/医学ディレクター)。「普通、医師は治療のタイプについて話し合う第1日目に、再発のリスクについて説明します」(ジャクーブ医師)。
がんの再発リスクは下げられるの?
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「何ができるかについて医師がアドバイスします。化学療法や放射線療法など、すべて再発のリスクを下げることにつながります」(ジャクーブ医師)。
何をしようとがんが再発する可能性はありますが、ACSによると、自分でできる範囲で少しは再発を防ぐ助けになりそうなこともあります。
果物、野菜、全粒穀物が豊富な(そして加工肉と赤身肉が少ない)食事をとり、お酒を控え、定期的に運動して健康的な体重を維持するのもそのひとつ。医師に検診をすすめられたら、きちんと続けることも大切です、とジャクーブ医師。
シャナンにはつらい診断でしたが、再発を自らすすんで公表することで同じような経験をしている人たちを激励したいと願っているそう。
「今いちばんしたいのは、人に影響を与えたいということ。ただの私個人として、というよりもっと大きなことで記憶していてもらいたい」
乳がんのことをもっと知る
Korin Miller/Shannen Doherty’s Breast Cancer Has Returned At Stage 4. Why Does Recurrence Happen?/STELLA MEDIX Ltd.(翻訳)