──ライフハッカー[日本版]より転載

クローゼットは便利です。とにかく詰め込んでドアを閉めてしまえば、ガラクタなど何もなかったかのように部屋がきれいになるのですから。でもそれらのガラクタは実在していて、いずれクローゼットがいっぱいになる日が来ます。クローゼットを整理する時期になった時のために、役に立つヒントを紹介しましょう。

事前準備

ガラクタの巣窟に手を付ける前に、まずは準備から。以下のものを用意してください。

ゴミ袋2枚(対象によってはもっと) あげるものと売るものを入れる箱 1~2時間の空き時間 キープするものと捨てるものの決断を手伝ってくれる友人

事前準備をしておけば、後の作業がぐっと楽になります。それから、お酒や音楽、オーディオブックなどがあるとさらに作業がはかどるでしょう。何でもいいので、少しでも気が楽になるものを用意するのがオススメです。

ステップ1:出して、分ける

巣窟が深ければ深いほど、クローゼットの中身をすべて出してしまうのがベストです。白紙に戻してからのほうが、ひとつひとつを取り出しながら判断するよりも作業が簡単になるでしょう。

クローゼットからすべてを取り出して、ひとつひとつのアイテムを確認します。「あげる、捨てる、売る」の3つに分けるのがいいでしょう。捨てるものはゴミ袋へ、売るものとあげるものはそれぞれ専用の箱に入れていきます。

取っておくかどうかに悩んだら、自分に以下の質問をしてみるといいでしょう。

この服、この1年で着たっけ?:答えがノーなら、手放すべきです。このルールにはセンチメンタルな例外があるかもしれませんので、最終判断はあなた次第です。しかし、ここであまりにもモノが減らないのであれば、取っておくと決めたものも再度手放すことを検討したほうがいいかもしれません。 すべてを失ったらまた買うだろうか?:米Lifehackerのアラン・ヘンリーが勧めている質問です。「もし火事に遭ってすべてを失うとしたら、自分は何を買うだろう?」と考えるのです。アランはすべての持ち物に対してこの質問をすることを勧めていますが、筆者個人的には、特に服に対して有効な質問だと思います。すべてを失ってもまた買いたいと思うものでなければ、「あげる」「捨てる」「売る」のいずれかで決定です。 買い替える必要はあるか?:汗染みのついたシャツ、ガタガタになったハイヒール、ボロボロのカーディガンなど、買い替える必要があるものはリストに残し、古いものは早々に手放しましょう。

決められなければ、友達や配偶者にいてもらうと便利です。モノへの思い入れがない分、まっとうな意見をくれるでしょう。

そもそもクローゼットにあるはずのないガラクタがたくさんあるかもしれません。かくいう筆者のクローゼットは、行き場のなくなったガラクタの巣窟となっています。それらのガラクタを再びクローゼットに戻す前に、ほかに行き場がないかを考えましょう。

たとえば、書類やファイルなら、デスクの引き出しに入れたほうがいいのでは? それか、デジタル化してシュレッダーにかけてしまうのは? めったに着ない季節ものの洋服なら、別の場所にしまったほうがいいのでは?

たとえば雨用の長靴なら、コート用のクローゼットに入れたほうがいいことも考えられます。冬が終わったらコートや厚手のセーターは圧縮袋でつぶし、ベッドの下やスーツケースの中にしまうのもいいでしょう。ベッドの下は、靴置き場にも最適ですよ。

ただし、クローゼットをきれいにした代わりに別の場所が散らかってしまうのでは意味がありません。大事なことは、それぞれのモノの行き場が決まっていること。そうすれば、クローゼットにすべてが収まるなんてことはありえないのですから。

残すものを決めたなら、衣類、靴、宝石、下着、靴下などと分類して山に分けましょう。そうすることで、クローゼット内のスペースと、しまおうとしているもののボリュームを比較することができます。

ステップ2:クローゼットが小さくても最大限に活用する

クローゼットが小さいなら、空っぽの今のうちに効率化を考えておきましょう。

ドアと壁を利用する

ドアにかけるタイプのシューオーガナイザー、コートかけ、バッグかけなど、安くて省スペースな商品がたくさん売られています。これらは筆者には少し使い勝手が悪いので、シンプルなフックをいくつか利用して、よく使うカーディガンをかけています。壁も同じように有効活用できます。スカーフやブレスレットをたくさん持っているなら、壁掛け式のタオルラックにかけることができます(あるいはドアの裏側)。ネックレスや帽子は、取り外しが簡単なコマンドフックが便利です。

旅行鞄やバッグをかける

スーツケース、旅行バッグ、大きなハンドバッグをクローゼットの中に入れておくと、その中にものをしまっておくことが省スペースにつながります。しかし、さらなる活用法もあります。それらをドアの上、あるいは見る必要のないような高い壁にかけてしまうのです。重さに耐えられるフックを壁に固定し、かけるだけでOKです。

ロッドを付け足す

縦方向に空間があるなら、2本目のクローゼットロッドを取り付けられるかもしれません。上の写真のようにロッドが1本しかなく、上下に無駄な空間がある場合、ちょっとしたDIYをすることでロッドを2本に増やし、大幅に収納力をアップできます。

やり方はこちらの動画をどうぞ。長さをそろえた木製ダボ、ダボを固定するためのハンガー、ロッドを支えるためのブラケット2つが必要です。これで、衣服をかけるエリアが2倍に増えますよ。

空間節約ハンガーを入手する

最適なハンガーを選ぶことで、空間をより有効に活用できます。

カスケーディングフック:ハンガーにハンガーをかけて、どんどん下へとつなげることで、縦方向の空間を有効利用します。もともとこのようなフックの付いたハンガーも売られています。 複数段スカートハンガー:カスケーディングフックと似ていますが、スカート用のものです。1つのハンガーに複数のスカートをかけられます。スラックス用もあります。 シャローハンガー:クローゼットの奥行きが足りない場合、これを使えば複数のシャツを90度違う方向で吊るすことができます。 薄型ハンガー:読んで字のごとく。薄いので、空間を節約できます。

箱も便利です。収納用のおしゃれなボックスのほか、靴の空き箱など、何でもいいので入れ物に入れておくと、後で探しやすくなります。しかも、空間をうまく利用してたくさんの物を整理して置くことができるでしょう。

ステップ3:整理術を利用する

残すものが決まったらいよいよクローゼットに戻しはじめますが、その前に少しだけ考える時間を取りましょう。クローゼットの大半を占めるのは洋服です。その洋服を取り出しやすいようにしまうにはどうしたらいいでしょうか?

それにはいくつかの方法があります。

目的別:仕事用、週末用のように分けます。パーティ用など、使う頻度の低いものはクローゼットの奥にしまいます。 種類別:多くの人がしている方法です。スラックス、ブラウス、Tシャツなど、種類別にクローゼット内のセクションを区切ります。 季節別:冬服と夏服を分ける方法もあります。

これら3つを組み合わせてもいいでしょう。個人的には、種類別に分けたうえで、さらに目的別に分けています。

クローゼット内を「ゾーン」に分ける

やり過ぎのように聞こえるかもしれませんが、筆者は4から5つの「ゾーン」をつくることを心がけています。ゾーン1がいちばん取り出しやすい場所で、頻繁に着る服を置く場所です。逆にゾーン5は取り出しにくい場所。クローゼットの後ろのほうか、手が届かない高い棚です。

ワードローブの大半を占めるTシャツ、カジュアルなシャツ、ジーンズなどはゾーン1にしまいます。ほぼ毎日着る主力のカーディガンはドアにかけます。そして、その他のカーディガンはゾーン2へ(冬場はコートやジャケットもゾーン2です)。ゾーン3にはおしゃれ着を。さらにその中で、カジュアルドレスとカクテルドレスで分けています。分けると言っても、よく着るほうのカジュアルドレスを手前側にして取り出しやすくしているだけです。ゾーン4はクローゼットの後ろ側で、クライアントと会うとき用のスラックスとブラウスを置いています。ゾーン5はハンドバッグ、旅行鞄など、あまり使わないアイテム(エアマットレスなど)用です。

この方法は、出かける目的によってゾーンがすぐに決まり、その限られた選択肢の中から選ぶだけで済むので、着替えるときの時間短縮につながります。もともと服の量は少ない私ですら、このような整理術を使うことで大きな違いが得られるのです。

ステップ4:維持を楽にする

すべてが決まった場所に落ち着いたら、今度はそれを維持しなければなりません。そのためには、廃棄袋が便利です。廃棄袋とは、常にクローゼット内を整理しておくために使う袋です。ときどき「この服いらないかも」と思うときがあります。そう思ったら、後で捨てようと心に誓うより、その場で廃棄袋に入れてしまうのです。整理術の専門家、Kate Brownさんはもう1歩進んだ方法を提案しています。

クローゼットのドアに買い物袋を付けています。服を着てみて、「似合わない」「サイズが合わない」「伸びている」「汚れている」「流行遅れ」と感じたら、その袋に入れてしまいます。「汚い」「合わない」以外の理由で着なかった服は、きっとその後も着ることはないでしょう。袋がいっぱいになったら、それらを寄付するか、友達と交換します。

溜め込みがちな人にとって、服を手放すのにいい方法でしょう。一度着てみて気に入らなかったら、きっとずっと気に入らない。そう思って手放してしまうのが時間の節約にもつながるのです。

着ようと思って取り出したものの着るのをやめた服を選別する手段として、ハンガーを逆向きにかけるという方法もあります。半年ほどたっても、ハンガーが逆向きのままであれば、それは着ていない服であることがすぐに判別できるでしょう。

また、クローゼットの中身はすぐに忘れがちです。友人のお父さんがこんなトリックを教えてくれました。ハンガーを指一本分離してかけておくのです。すべての服が一目瞭然なので、着替えがしやすくなります。スペースを取るので誰もができるわけではありませんが、それができる人には便利な方法だと思います。

最後に、私はできるだけ、「ワンイン・ワンアウト」ルールを守っています。それほど必要性の高くない服を買った場合、何か1つを手放さなければならないというルールです。これを自分に課すことで衝動買いがなくなると同時に、クローゼットの整理が保たれます。これを実践するには、ハンガーを買い足さずに、常に一定数にしておくといいでしょう。何かを買ってもハンガーがないため、何かを捨てなければならないのです。

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