こんなときに頼りになるのは、人気ヘア&メイクアップアーティスト長井かおりさんの実践的なテクニック。簡単にできて画面映えするリモートワークメイクのコツを教えていただきました。
リモートワークメイクのキーワードは2つ
ベストセラーとなった著書『美しくなる判断がどんな時もできる』(ダイヤモンド社)のなかで、「どんなシーンでも、どんな状況でも、メイクのキモさえわかっていれば、自分が何をすればいいのか判断できるようになる」と私たちに教えてくれた長井さん。
リモートワークメイクという新しい状況では、どんな判断が必要なのでしょうか。
こんなことでよかったの! ? 96のメイクテクニック 美しくなる判断がどんな時もできる
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長井さん :
リモート会議で私が感じたのは、自分が思っている以上に“地味”に見えがちだということです。
落ち着いたメイクやヘアスタイルだと、“そのまんま感”が出ちゃったり、疲れて見えたりします。
画面越しの印象も弱くなります。もっとみんな、大胆に盛っても大丈夫!
画面映えするリモートワークメイクには、2つのキーワードがあると長井さん。
1.緻密さより大胆さ
長井さん :
リモートワークのメイクでは、あまり緻密なことをしても画面に映りません。
細部にこだわるのではなく、むしろ大胆さが必要。
アイラインも細かく隙間を埋めるよりも、大胆にはみ出すくらいのほうが、画面越しの相手に届くインパクトが出せます。
2.血色を盛る
長井さん :
顔色が悪く疲れて見えがちなので、血色を盛ることを忘れずに。
チークやリップ、アイシャドウも明るく鮮やかな色を使い、色味の存在感を強めると明るく華やいで見えます。
美人になれる3つのパーツはこう作る
長井さんによると、美しい顔には「最優先すべき3つのパーツ」があるとのこと。それは、美肌ゾーン、目もと、血色感を出すチーク&リップ。リモートワークメイクでのポイントを見ていきましょう。
1.美肌ゾーン
長井さん :
リモートワークメイクに緻密な肌作りは不要。ファンデーションは「美肌ゾーン」と呼ばれる、目の下から頬骨の高い位置、こめかみまでの間だけでOKです。
スキンケアでうるおった肌の延長のような、自然な印象を与えるためには、粉ではなく液状のリキッドやクッションファンデーションがおすすめです。
肌は全体的にはツヤ感があったほうがよいですが、Tゾーンだけはサラッとさせると仕事上のきちんと感が出ます。
2.目もと
長井さん :
マスカラやアイラインを大胆に使ってインパクトを出しましょう。
アイラインは鏡を見ながら、目を開けたまま目尻にスッと、まつげの最後の1本をつけ足すイメージで。
下記の動画の後半でアイラインを引いていますが、かなり横にはみ出していますよね。画面越しなので、これくらいのほうが効果が出るんです。
この投稿をInstagramで見る長井かおり(@kaorimake)がシェアした投稿 - 2020年 4月月14日午前6時02分PDT
長井さん :
アイラインに続きアイシャドウですが、リモートワークでは顔に影がかかってみえることが多く、茶色で陰影をつけると余計に疲れて見えてしまいます。
逆に元気が出るようなピンクやオレンジなど、目もとがふっくら見える血色感のある色味がおすすめです。
ふだん会社にはしていけないような個性的なイエローやグリーンも、リモートワークメイクでは素敵に見えますよ。
暖色を使うと目もとが腫れぼったく見える人は、先に茶系のシャドウで彫りを作って、その上からピンクやオレンジをアイホールにかぶせてみてください。
3.チーク&リップ
長井さん :
いつもより強く発色させることを目標に濃いめに入れましょう。チークは練り状でもパウダーでもOK。
色味はベージュ系のような肌なじみのよい色よりは、下の写真のような少し鮮やかなコーラルやオレンジ、ピンク系がおすすめです。
長井さん :
リモートワークメイクはある程度の心地よさというか、リラックスできることも大切だと思います。
リップもマットなものよりは、リップクリームのように鏡を見ずにサッと塗れて、血色感が出せるものを使いたい気分です。
著書『美しくなる判断がどんな時もできる』(ダイヤモンド社)では、誰もが感じるメイクの“困った”にフォーカスしたという長井さん。
みんなの悩みを解決したいという熱い思いは、最近スタートしたアプリ「Radiotalk」内のラジオ番組「長井かおりのおしゃべりメイクボックス」や、Instagramの投稿にもあふれています。
自宅にいるからメイクを楽しめない……と諦めるのではなく、長井かおりさんのようなプロのメイクアップアーティストから、今の条件を最大限に生かせるテクニックを取り入れて、自分に似合うリモートメイクをマスターしたいですね。
後編では、自宅にいるときにありがちな朝のボサボサ髪をおしゃれに整える簡単テクニックや、メガネやマスクをしている時のメイクのポイントを紹介します。
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長井かおり(ながい・かおり)さん
ヘア&メイクアップアーティスト。雑誌を中心に多くのビューティー企画を担当し、わかりやすく理論的なテクニックに注目が集まっている。一方で、全国でメイクレッスンも行なっており、年齢や職業に関係なく、「誰にでも似合う自分史上一番キレイになれるメイク」とを伝授している。『〜周囲がざわつく自分になる〜必要なのはコスメではなくテクニック』(ダイヤモンド社刊)『世界一わかりやすいメイクの教科書 丁寧すぎるプロセス付き!(講談社刊)など、書籍も多数。また現在、VOCE、ESSE、Precious.jpなどで連載も人気。公式HPはこちら。
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