人生を変える、時間の「積み立て貯金」とは

2020/09/02(水) 18:00

新型コロナウイルスによる影響を受け、私たちの働き方や暮らし方は大きく変わりました。今の時代に大切なのは、変化に逆らうのではなく、変化を味方につけること。お金や時間の管理から、幸せに近づくための思考法、生活を豊かにするロジカル家事まで、あらゆる分野にわたってその手がかりをくれるのが、『圧倒的に自由で快適な未来が手に入る！勝間式ネオ・ライフハック１００』（KADOKAWA）です。

圧倒的に自由で快適な未来が手に入る！　勝間式ネオ・ライフハック１００

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新型コロナウイルスが突きつけた現実

本書は、効率化のスペシャリストとして知られる勝間和代さんの最新作。冒頭ではコロナ禍がもたらした「歴史的な大変革期」について、著者の見解がつづられています。

新型コロナウイルスが私たちに突きつけた現実は何か。それは、あまりにも中央集権化しすぎた結果、過密かつビジーすぎる働き方や生活様式が、サステイナブル（持続可能）ではない、ということです。
（『圧倒的に自由で快適な未来が手に入る！勝間式ネオ・ライフハック１００』4ページより引用）

ビフォーコロナの時代は、「どのぐらいお金を儲けることができるか」ということに大きな価値が置かれていました。しかしアフターコロナの時代には、「自分と自分の生活を大事にしながら働けるスローライフなスタイルをどのくらい築けるか」ということが価値になる、と著者。

そこで必要となるのが、アフターコロナの時代を見据えたネオ・ライフハック。本書で紹介される100のハックは、どれも著者がひとつひとつトライ＆エラーを繰り返して編み出したものばかりです。

時間は「積み立て貯金」する

経済評論家である著者は、会社の取締役や大学の客員教授、本の執筆やセミナールーム＆キッチンスタジオの経営、毎日のYouTube動画配信など、膨大な仕事量を日々こなしています。それでも、労働時間は「1日3時間以内」が目標。1日のうち2時間は運動に、8時間は睡眠のために「天引き」しているのだそう。一体どうすれば、これほど時間を上手に使うことができるのでしょうか？

時間管理には、3つのコツがあるという著者。ひとつ目は、完璧主義にしないこと。ふたつ目は、移動の時間をなるべく取らない（やむを得ないときは情報収集や運動の要素を加える）こと。そして3つ目は「時間の積み立て貯金」です。

時間を1日単位で最適化しようとするのではなく、1年、3年、5年、10年単位で徐々に最適化していく、ということです。どういうことかというと、仕事や家事、着替えや化粧などの身だしなみで、いつも何気なくやっているけれど、実は時間を短縮できることは結構あります。それに気づいて短縮し、時間を少しずつ貯めて、未来の自由時間にするわけです。
（『圧倒的に自由で快適な未来が手に入る！勝間式ネオ・ライフハック１００』62ページより引用）

ちなみに著者が最近、短縮したのは、靴の紐を結ぶ時間。ダイヤルで自分の足にぴったりと調整できるBoa式の靴にしたことで、歩く量も増えたのだとか。

わずか数秒～数十秒の時間でも、かかる時間を短縮すれば、積み立て貯金のように、将来には数時間、数十時間というまとまった時間になります。現在51歳の著者が時間を自分らしく、快適に使えるのも、30代～40代から時間を蓄積してきたおかげ。こうしてムダな時間を省く訓練をしておけば、いくつになっても新しいことにチャレンジする時間を確保できると語ります。

人気のホットクックやヘルシオ、どう選ぶ？

かつては汚部屋の住人であり、家事よりも仕事の生活で、ダイエットしてはリバウンドを繰り返していたという著者。40代で「生活の幸福度を上げるのは、仕事よりもむしろ家事」と気づいたことで、ライフスタイルは大きく変わりました。

さまざまな方法で料理を最適化したところ、調理の実働時間は90分から15分に。体重は62kgから50kgに落ち、「自宅のご飯が世界一おいしい」と思えるようになったといいます。

そんな著者の強い味方は、調理家電のヘルシオウォーターオーブンレンジ（ヘルシオ）とホットクック。2台ずつ持っていて、IHコンロの出番はほとんどないのだそう。

コロナ対策で自炊の回数が増え、調理家電の購入を検討している人も多いと思います。著者がよく聞かれるのは、ヘルシオとホットクック、ひとつ買うならどちらがいいか、ということ。ヘルシオは価格が高く、いろいろなことができる分、操作やメンテナンスもちょっと複雑になります。そこで、いつもの料理をおいしく簡単に作りたい人にはホットクック。手間暇をかけてもおいしいものを作りたい人にはヘルシオがいい、というのが著者のアドバイスです。

さらに、容量や型番についても選び方のポイントがあるようです。

ホットクックには、2.4Lと1.6Lがあります。（中略）私は一人暮らしの人には1.6L、2人以上であれば2.4Lをおすすめします。（中略）2.4LにはB、C、Eと3種類ぐらいありますが、機能はどれも大差ないので、一番安いBで問題ないと思います。ただBだと自動メニューを番号で選ばなくてはいけないので、番号表をどこかに貼っておく必要があります。
（『圧倒的に自由で快適な未来が手に入る！勝間式ネオ・ライフハック１００』244ページより引用）

ヘルシオの選び方や、両方を活用したおもてなし料理のプランなども紹介されているので、調理家電に興味があるならぜひチェックしてみてください。

家事は仕事よりも「下」という認識を改め、同列か、むしろ家事の方が上であるという認識を持って生活すると、人生がより楽しくなると著者は語ります。毎日10秒なにかを短縮できれば、1年後には自由時間が1時間増える！そんなイメージで、不器用でもひとつずつ、自分の行動を最適化していけたらと思います。