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自然は飽きることがない壮大なロマン。ワクワクしてドキドキする存在/モデル・NOMA
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自然は飽きることがない壮大なロマン。ワクワクしてドキドキする存在/モデル・NOMA

2021-12-11 21:00
    「気持ちよく生きる」にはどうしたらいい? LOHASなライフスタイルを送る人たちに話を聞く「Interview 気持ちよく生きる」。

    今回は、地球の不思議から環境問題を紐解くサイエンス&カルチャーブック『WE EARTHー海・微生物・緑・土・星・空・虹 7つのキーワードで知る地球のこと全部』(グラフィック社)を上梓したモデルのNOMAさんにインタビュー。

    幼少の頃から「時間を忘れるほど自然遊びに没頭していた」と語るNOMAさん。大人になっても自然への興味は尽きることなく、「大好き」な気持ちが一冊の本になりました。そんなNOMAさんは普段、どんなことを思い感じながら“気持ちよく生きて”いるのでしょうか。お話を伺いました。

    寂しさや孤独感を癒してくれる大切な言葉との出合い

    『WE EARTH』には自然科学界の第一人者たちが監修・取材協力という立場で参加。「海って、そもそもなに?」という根源の話から、地球をかたちづくる7つのエレメンツ「海・微生物・緑・土・星・空・虹」を丁寧に解き明かしていきます。

    本書の企画・案内人であるNOMAさんは、モデル活動と同時に自然科学を探究、エコロジストとしても積極的に活動しています。彼女に、「気持ちよく生きるために大切なことは?」と問うと、こんな答えをくれました。

    「上京した当時、無性に孤独を感じることがありました。こんなに人がたくさんいるのに積極的に人と繋がっていないと寂しい。でも、一人旅や自然を感じているときは一人でいても寂しいと思うことがなくて。後に、生物学者のレイチェル・カーソンの著書『センス・オブ・ワンダー』(新潮文庫)のこの言葉を目にしたときにすごく腑に落ちたんです。

    『地球の美しさや神秘を感じとれる人たちは、科学者であろうとなかろうと、決して一人ぼっちになることがなく、人生に退屈することもありません』

    『WE EARTH』は実生活にリンクしやすい話が満載で、かつポップなイラストとアートワークがイメージを補ってくれる。「科学の話題は苦手」という人も、スルスルと読み進められるキャッチーなサイエンス本だ。

    私がMIXということもあって、子どものころは容姿のことでからかわれてはよくバトルをしていました(笑)。学校にもあまりなじめなくて、一人でいることも多かったんです。でも、不思議に寂しいと思ったことはありませんでした。

    大人になってこの言葉を知ったとき、孤独感が薄れただけじゃなく、自分が自然科学や自然遊びにのめり込んだことに納得できました。

    不安や悩み、孤独や寂しさを感じる度に、レイチェル・カーソンの言葉に励まされています

    自宅で鑑賞用・食用の植物やハーブをたくさん育てているというNOMAさん。「植物ってときどき物のように感じるときがあるかもしれませんが、彼らは生きてるんですよね。当たり前ですが!(笑)。だから、お部屋に植物があると寂しくないし、育つ過程を観察するのも楽しいんです」。

    『WE EARTH』から自然が持つ“知性”を感じとってほしい

    「学生時代、勉学としてサイエンスは興味がなくて、授業終了までカウントダウンするほど(笑)。実生活とリンクしているのがわかって、大人になってから探究をはじめました」

    『WE EARTH』でNOMAさんは自然科学界の大家たちと対談。各章で伝えるべきことを徹底的に掘り下げていったそうです。

    「どの先生との対談も有意義で、とても光栄でした。新しい発見や刺激もたくさんいただきました。『緑』の章でご協力いただいた植物学者のステファノ・マンクーゾさんは憧れの存在で……。私がずっと前から聞きたかったことや想像していたことに回答をいただけて感激でした」

    植物こそが太陽からエネルギーをお裾分けしてもらっていて、動物は植物がいなければエネルギーを得られません。植物は太陽光を化学エネルギーに変換するプロセスを二酸化炭素を一切出さずにやってのけ、さらに二酸化炭素を固定する。副産物は酸素なので、いうことはありませんね。私たち人間とは、まったく真逆。(ステファノ・マンクーゾ)

    (『WE EARTHー海・微生物・緑・土・星・空・虹 7つのキーワードで知る地球のこと全部』 P96-97より引用)

    「ここ数年、サスティナブルというキーワードをよく耳にされると思うのですが、ステファノさんとの対談で植物の“究極のサスティナブルライフ”を再確認しました。人類が植物や自然界から学べることはまだまだあります。『WE EARTH』から、自然界の“知性”を感じてもらえたらとてもうれしいです」

    煌くような色彩のアートワークはNOMAさんの作品(カッティングはしんかわまさみさん)。原画の素材には使いきれなかったアイシャドーやチークなど、廃材を使っている。

    自然が私を毎日ドキドキさせてくれる

    「佐賀にいた頃、学校に行くまでの道のりが本当に楽しみでした。植物を観察したり、生き物を追いかけたり……、だから、いつも学校は45分ぐらい遅刻していたんです(笑)」

    『WE EARTH』の各章をじっくりゆっくり咀嚼していくと、自然は想像以上に身近な存在で、私たちを生かしてくれる“友”だと改めて気づかされます。

    「子どもの頃から植物のことを知りたい、自然のことを知りたい、宇宙のことを知りたいと、その興味がなくなることはなくて、ずっとワクワクしてドキドキしてきました。大人になったいまも、毎日が楽しい。私にとってサイエンスは、地球を紐解く壮大なロマン。『WE EARTH』を通して大人の方はもちろん、お子さんにもこのワクワクドキドキを共有したいですね。

    それから、私たち人間は地球のほんのひと端で、地球の一部として調和することによって私たちの未来も大きく変わることを知ってほしいんです。

    地球の成り立ちを知り、自然を愛する気持ちが芽生えれば、地球に負担をかけるようなことはできなくなるはず……。地球環境保全って難しいものじゃなく、そういうシンプルで柔らかい気持ちから生まれるもののような気がします」

    心も体も大地に溶けていく感覚が幸せ

    「疲れや緊張を感じたときは、家の隣の公園で寝転びながら自然の音を聞いて呼吸をします。『海』の章を監修いただいた福岡伸一先生も『一番身近な自然は私たちの体』とおっしゃっていますが、私たちにはいつでも“自然の状態”に戻れる力があります。自然に身を委ねると心も体も大地に溶けていく感じがして、その時間が本当に幸せです」

    NOMAさんの「気持ちよく生きる」源は、空を見上げて雲を観察すること、風でそよぐ葉の音に耳を傾けること、土の匂いを感じること、古木の生きてきた時間に心を寄せること──。 彼女のように自然を、地球をもっと近くに感じられたら、一生、ワクワクと幸せで楽しい気持ちが尽きることはないのかもしれない、そう感じました。

    NOMA(ノーマ)
    佐賀県出身。モデル、アーティスト。生命や宇宙の不思議に惹かれ、自然遊びに夢中な幼少期を送る。自然の力を取り入れたライフスタイルや、自然への探究心を生かし、メディア連載、セミナー、イベント登壇など、ファッションからビューティー、自然科学の案内人として活動。地球をまるごと一冊に閉じ込めたサイエンス&カルチャー本『WE EARTH海・微生物・緑・土・星・空・虹 7つのキーワードで知る地球のこと全部』(グラフィック社)を出版。2022年2月26日(土)に「湘南蔦屋書店」にて、スペシャルなトークイベントを準備中。 環境省森里川海アンバサダー、グリーンピースオーシャンアンバサダー。IG @noma7777

    写真/akisome

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    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2021/12/we_earth_noma.html
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