実家を離れ20年近く経てば、育った家でも年に一、二度の帰省では、"父と母の住まい"にお邪魔しているような不馴れさは否めません。特に他人行儀な客間での就寝時は落ち着かないもの。

そんなとき救われるのが、寝床の枕をくるりと巻いたタオル。

祖母の家に泊まるときも、必ず枕にタオルが巻き付けられていました。母のこの習慣は祖母譲りなのでしょう。かすかに石鹸の香を含む洗いたてのタオルがふんわり頬に触れると、いつもと違う寝床での心もとない気分が和らぎます。

フェリシモのリトアニア製の「リネンバスタオル」 3,200円(税込)

普段は枕カバーだけかけた枕で眠る私が、誰かが泊まりにきたときタオルでまいた枕を準備するのも、旅先で枕にタオルをまきつけ眠るのも、タオルが母親に抱かれているような安堵をもたらすから。

愛用しているタオルはふたつ。薄手でかさばらず旅に便利なリトアニア製のリネンタオルと、今治タオル。今治タオルとは、日本最大のタオル産地・愛媛県今治市に拠点を置く「四国タオル工業組合」認定品のみ名乗ることのできるブランド。

表はガーゼ、裏はパイル地のピンクの「リネンボーダーバスタオル」は「吉井タオル」、

ブルーの「ボーダーバスタオル(2,625円/税込)」は「DO」の今治タオル。

グレーの「3重ガーゼボーダータオル (2,625円/税込)」は「hartwell」製品。

私が持っているのは、すっとのびる線が水気を小気味よくぬぐってくれるような、ピンク・ブルー・グレー、3色の縞模様。一見同じシリーズにも見えますが、全て異なるメーカーのもの。

実のところ、もともと今治タオルを意識して求めたわけでなく、別の日に別のセレクトショップ店頭で手にとり、手触りや風合いがいいものを選んだところ、たまたまどれもが今治タオルブランドでした。

ブルーのタオルにはタオルかけがついているので、シャワーフックにかけられます。

安全で吸収性に優れていることが最大の特徴だけれど、洗濯したのち乾きも早く、常にしなやかで軽やかなのも、繰り返し使いたくなる理由です。

(甲斐みのり)

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