ゴーヤーチャンプルー、沖縄そば、ラフテー、ミミガーといった沖縄料理。季節の島野菜を取入れたりとヘルシーなものも多いのですが一方で、アメリカ文化の影響からステーキ店が軒を並べたり、カロリーの高い食生活をおくる人が増えました。
かつて、長寿の島と言われた沖縄もここ数年、平均寿命のトップの座を奪われてしまっています。
長寿の島からメタボの島になってしまった沖縄が「これじゃイカン!」と立ち上がったのが、「"いただきます"から世界を変えよう」をテーマに食に関するドキュメンタリーを集めた『沖縄まーさん映画祭』。「まーさん」とは沖縄の言葉で「おいしい」を意味し、おいしい食べものの裏側を知ることによって、食べ物に対して幅広い知識を増やし、今後に役立てようというもの。
世界からセレクトされた6作品が上映今年は、5月24日・25日の2日間にわたって那覇市の桜坂劇場にて開催。今回は、食べものの原点「種」と、最終地点「食品廃棄」に注目し、6つの映画がセレクトされました。
『ヴァンダナ・シヴァの いのちの種を抱きしめて』
例えば、日本をはじめ世界的な食料廃棄の信じ難い真実を描くドイツ映画『もったいない!』、科学者であり環境活動家のヴァンダナ・シヴァが遺伝子組み換えと種の未来について語る『ヴァンダナ・シヴァの いのちの種を抱きしめて』。
『モンサントの不自然な食べもの』
さらに、フランスからは、世界の遺伝子組み換え作物市場の90%をシェアするグローバル企業のモンサント社の利益追求型ビジネスの弊害を炙りだし、命を支える根幹となる食について考察する『モンサントの不自然な食べもの』などがラインナップ。
さらに、"食"についてより理解を深めることのできるトークショーも開催されます。
廃棄された食べ物はどうなるのか? 自分たちが口にしているものは本当に安全なのか? 食のグローバリゼーションはどこに向かっていくのか? フェアトレードはちゃんと行われているのか? など、現代社会が抱える食の現実を問う作品が集められています。
食の危険性を身近に感じよう世界の映画ですが毎日、口にするものなので、遠い話ではありません。このままだと、身体にいいものを食べるという当たり前のことすらできなくなるかもしれません。
沖縄=リゾートと思われがちですが、メタボの島となってしまった沖縄からこういった映画祭が発信される意味も含め、今一度、映画を通して、世界の食の現場で行われていることを知り、私たちの生活を守るためにできることを考えてみたいと思います。
[沖縄まーさん映画祭]
【日程】2014年5月24日〜25日
【会場】桜坂劇場
〒900-0013 沖縄県那覇市牧志3丁目6-10
098-860-9555
【チケット】前売り1200円 当日1500円 /小学生:前売り:当日共に1000円 幼児:前売り:当日共に600円 3回券3300円 5回券5000円
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