先日、人気の絵本『だるまちゃん』シリーズや『からすのパンやさん』などの作家、かこさとしさんの特別展「かこさとしの世界」を観に、仙台文学館に行ってきました。
名前を聞いて、ん?と思っても、絵を見たら「子供の頃、好きだったなぁ......」と思い出される方も多いのではないでしょうか。
かこさとし(加古里子)さんは、1926年福井県生まれ。児童文学者であり、工学博士です。東京大学工学部卒業後、民間企業の研究所に勤務しながらセツルメント活動を行ない、子ども会で紙芝居や幻灯作品を作ります。47歳で退職して作家活動に専念、そしてそれ以来、未来を生きる子どもたちの知識を育てるため、数多くの作品を発表しています。
私は、かこさとしさんが工学博士だった事を知りませんでした。今回、沢山の作品や絵本を拝見して、自然や工具などの描き方が巧妙なのに驚いたのですが、だからなのかと納得です。車を分解して部品をすべて並べた絵は見事で、小さな子どもから大人まで見とれてしまっていました。
それから面白かったのは、かこさとしさんが全国の「けんけんぱ」や「絵遊び コックさん」などを調べていたことです。大きな紙に、細かくズラッと描かれたその種類に驚きました。
かこさとしさんの絵やお話は、私にとっては子ども時代そのものなので何とも懐かしく感じるのですが、同時に大人になった今でも新鮮な面白さがあり、全く色あせていないことにも驚きました。読んだ事がなかった作品もまだまだ沢山ある事を知って、ワクワクしています。これから娘と一緒に、かこさとしさんの作品をどんどん掘り起こしていこうと思っています。
2013年には40年ぶりとなる『からすのパンやさん』や『どろぼうがっこう』の続編を刊行し、今年も『だるまちゃんとにおうちゃん』などの新刊が発表されています。これからも、かこさとしさんの絵本に目が離せません!