芸術の秋。週末にはギャラリーや美術館へのお出かけが楽しい季節です。ところで、今のようにアートブームが定着するずっと以前から、世界の名画は日本で多数所有されていることをご存知でしょうか?
倉敷の大原美術館はその最たる例。エル・グレコの「受胎告知」をはじめ、マティスの「マティス嬢の肖像」ほか、ピカソ、ロートレック、ルノワール、ルオーなどなど、そうそうたる画家たちの作品がコレクションに並びます。
大原美術館内観(写真提供:大原美術館)
また、伊豆の池田20世紀美術館では、ピカソ、シャガール、ミロなど印象派の作品に加え、ウォーホル、リキテンシュタインなどのアメリカンポップアートも収蔵。近代絵画ファンにはなかなか見応えがあります。
そして、比較的新しい美術館としては青森美術館。棟方志功、恩地孝四郎をはじめとする日本の版画家からレンブラント、クレー、奈良美智などの作家の作品がそろいます。とくに今年は、11月24日まで、5年ぶりにピカソの「女の頭部、横顔」を公開しています。この目で名画を見るまたとないチャンスです。
奈良美智 「あおもり犬」2005年 青森県立美術館蔵(写真提供:青森県立美術館)
現代アートが豊富にそろう金沢21世紀美術館は、今年で10周年。常設作品にプラスして、エネルギーあふれる刺激的な企画展が続々登場予定です。
国内のアートコレクションは、実は多くの人が想像する以上に充実しています。わざわざ海外の美術館に行かなくても、さまざまなアートに触れることができます。秋の味覚も魅惑的なこの季節、週末を利用したアートトリップが楽しそうです!
レアンドロ・エルリッヒ「スイミング・プール」2004年 金沢21世紀美術館蔵
(撮影:渡邉修 写真提供:金沢21世紀美術館)
フローリアン・クラール「アリーナのためのクランクフェルト・ナンバー3」2004年 金沢21世紀美術館蔵
(撮影:渡邉修 写真提供:金沢21世紀美術館)
[大原美術館、池田20世紀美術館、青森美術館、金沢21世紀美術館]
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